“怪物”浅野翔吾の甲子園は3本塁打、OPS2.600で終了。圧巻だったパワー以上に驚異的なあるスタッツとは?

“怪物”浅野翔吾の甲子園は3本塁打、OPS2.600で終了。圧巻だったパワー以上に驚異的なあるスタッツとは?

高松商の怪物打者・浅野が甲子園で躍動。3本塁打と同様に凄い、卓越した打席アプローチを示す三振ゼロの凄さ。写真:塚本凛平(THE DIGEST)

世代最高スラッガーの夏が終わりを告げた。

 第104回全国高校野球選手権大会は8月18日、準々決勝が行なわれ、第2試合は近江が7対6で高松商との接戦を制し、2年連続の4強入りを果たした。戦前の注目ポイントとして挙げられたのが、近江のエース・山田陽翔が高松商の怪物・浅野翔吾をいかに抑えるかだったが、試合には敗れたものの、強烈なインパクトを残したのは後者の打棒だった。

 171cm・86kgと高校球児の中でも小柄な体格ながら圧倒的なパワーとスピードを発揮してきた浅野はここまで高校通算66本塁打をマーク。1回戦で2打席連続本塁打を叩き込んでその実力を改めて証明すると、初回先頭打者で迎えたこの日もいきなり左翼線に二塁打を放つ。そして2点をリードされた4回の第2打席、そのバットが再び火を噴いた。

 1死一塁、カウント1−1から山田が投じた146キロのストレートを強振すると、打球は瞬く間にバックスクリーンへ一直線。場内もどよめく完璧な同点2ランを叩き込んでみせたのだ。

【動画】場内どよめき! 浅野翔吾が高校通算67号をバックスクリーンに叩き込む

 さらに5回の第3打席は、フルカウントから外角のツーシームをうまく拾って左前打で、早くもサイクル安打に王手をかける。しかし、続く打席はまさかの申告敬遠、8回1死一、二塁の場面ではレフトフライに終わり、その後は快音がなく試合も敗れたが、あまりにも鮮烈な打撃ばかりだった。
  果たして、浅野の今大会の成績は打率.700(10打数7安打)、3本塁打、6打点、3四球、2死球、出塁率.800、OPS2.600、1盗塁。サンプルはもちろん少ないとはいえ、怪物たる実力をこれ以上ない形でレコードブックに刻んだ。そして、この打撃成績の中でもひと際、“衝撃的”なスタッツがある、「三振数ゼロ」である。

 全国からハイレベルな選手が集まる甲子園。並みいる強力投手と相対して、しかも徹底的なマークにあいながらも三振ゼロ。ボール球に手を出さず、甘い球があれば確実に仕留める。“ただの”パワーヒッターではなく、卓越したバットコントロールと選球眼を兼備した理想的なバッター像を、浅野はこの甲子園の舞台で体現していたのだ。

 さらに言えば、浅野は2年生で出場した昨年の甲子園でも7打席に立って三振ゼロ、1本塁打、打率.571を記録しており、全国の舞台では結局、一つの三振も喫しなかったのである(今年の香川大会では一度だけ三振している)。チームは敗れたものの、飛びぬけた完成度を誇る怪物打者・浅野翔吾は改めて全国に鳴り響いたに違いない。

<浅野翔吾の大会成績>
[1回戦]佐久長聖:四球、三邪飛、右中本、左本、死球、左2
[2回戦]九州国際大付:二安、死球、四球、右飛
[準々決勝]近江:左2、中本、左安、故意四、左飛

構成●THE DIGEST編集部

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