歴史的混戦のパ・リーグはどうなる! ソフトバンク、オリックスはCSほぼ確定で、問題は3位に!?【識者予想】

歴史的混戦のパ・リーグはどうなる! ソフトバンク、オリックスはCSほぼ確定で、問題は3位に!?【識者予想】

連日のように熱戦を繰り広げるパ・リーグ。写真はオリックスの山本(左)とソフトバンクの柳田(右)。(C)THE DIGEST写真部

クライマックスシリーズ(CS)進出をかけ混戦模様を極めているパ・リーグ。野球ファンからすれば、ハラハラドキドキの展開が終盤戦の今なお続いているのだ。このペナントレースを制するのはどこの球団か。3名の有識者に最終順位を予想してもらった。

――◆――◆――

【出野哲也氏 予想】
1位 オリックス
2位 ソフトバンク
3位 西武
4位 楽天
5位 ロッテ
6位 日本ハム

 まず、日本ハムの最下位は確定。借金生活に突入しているロッテも5位が濃厚だ。

  楽天も残り13試合で首位に5.5ゲーム差まで離され、優勝は絶望的になった。3位の西武とは1ゲーム差なので、クライマックスシリーズの望みは残しているが、その西武を苦手としているだけでなく、日程的にも23日から8連戦が控えている。しかも仙台2試合→札幌2試合→大阪1試合→仙台3試合と移動も相当きつく、Aクラスへ滑り込むのは難しそうだ。

 優勝の可能性を残している残り3球団についても、今さら戦力面を分析したところであまり意味がなく、日程面からどこが一番有利か探ってみよう。
  現時点で首位のソフトバンクは、優勝マジック9が点灯しているが、日程は楽とは言えない。現在は10日から始まった11連戦の真っ最中で、しかも15日からの6試合は仙台→大阪→札幌とかなり過酷だ。これを乗り切ると、2日休みを挟んで本拠地で相性のいいロッテとの4連戦となる。

 当初は、佐々木朗希がその前に立ちはだかる可能性があった。ロッテの最終戦は10月2日、ZOZOマリンでのソフトバンク戦。営業的にはここで佐々木を投げさせるのがベストで、そこから逆算すると23~24日あたりにもソフトバンク戦での先発があり得た。

 しかしながら、14日の日本ハム戦で投げた佐々木は15日に登録抹消。25日に再登録されてホークス戦に先発するとしても、中6日で10月2日に投げるとは考えにくい。これは間違いなく好材料だ。

 西武は9月に入って3勝9敗、この間21点のみと打線が完全に湿っている。ただし日程は厳しくはなく、17日からベルーナドームで楽天と4連戦、3日置いて札幌で日本ハム、さらに2日置いてソフトバンク、楽天と1試合ずつ。13勝6敗と大きく勝ち越している楽天戦を5試合残している。とはいえソフトバンクとの4.5ゲーム差をひっくり返すのは、さすがに難しそうで3位どまりか。

 最も日程的に有利なのはオリックス。15日から6連戦が始まっているが、5試合目までは本拠の京セラドーム大阪で、20日以降は千葉→中1日で大阪→中1日で仙台→中2日で大阪→また中2日で大阪と飛び飛びなのだ。

 これだけ余裕があれば先発要員もリリーフで注ぎ込める。試合数が少ない分、負けたときのダメージも大きいのは事実。それでも山本由伸、山﨑福也、宮城大弥で勝負を懸ける17日からのソフトバンク3連戦で勝ち越せれば、残り6試合はロッテと楽天相手で逆転優勝の目は出てくるはずだ。【西尾典文氏 予想】
1位 ソフトバンク
2位 オリックス
3位 ロッテ
4位 西武
5位 楽天
6位 日本ハム

 9月16日時点でソフトバンクにマジックは9となっており、2位オリックスとは3ゲーム差。残りゲームを考えるとそのまま逃げ切る可能性が高いと判断し、ソフトバンクの優勝を予想した。また、最下位の日本ハムはゲーム差を考えて確定と見てよいだろう。難しいのは団子状態の2位から5位だが、2位のオリックスも先発投手陣は安定していることから、現時点の1.5ゲーム差を守り切る可能性が高そうだ。

 意見が分かれそうなのがAクラスの残り1枠を巡る3チームの争いだが、ここは逆転が起こると予想してロッテ、西武、楽天の順とした。ロッテは残り13試合で西武、楽天との直接対決がなく、ソフトバンクと5試合、オリックスと3試合、日本ハムと5試合となっている。上位2チームとの対戦は負け越しており、本拠地のZOZOマリンでの試合はわずか2試合と一見すると不利に見えるかもしれないが、今シーズンの成績を見てみると実はビジターゲームの方が相性が良い。

 特にPayPayドームと京セラドーム大阪での投手成績はいずれも防御率1点台と圧倒的な数字となっている。この2球場での6試合は最低でも勝ち越す可能性が高いのではないだろうか。

 さらに最下位がほぼ確定の日本ハムと5試合を残していることは非常に大きい。相手は順位を考えると目先の勝ちよりも、来年に向けてのテスト的な起用が多くなることが予想される。この5試合を4勝1敗でいくことができれば西武、楽天を上回る可能性は高いだろう。
  一方の西武と楽天は今日から直接対決の4連戦となっており、ここでの勝敗がCS争いに大きくかかわってくることになる。今シーズンの対戦成績は西武が13勝6敗と圧倒的に勝ち越しており、更に4試合とも相性の良い本拠地で試合ができるというのは大きなアドバンテージだ。現在のチーム状況を見ると西武も当然楽観視はできないが、その後の日程に余裕があるため投手起用も無理が可能なことを考えると、西武が勝ち越す可能性が高いだろう。

 楽天は残り試合の日程と対戦相手を考えて5位に沈むと予想した。この西武との4連戦の後は2日空いて8連戦が控えている。更にそのうちの6試合は今シーズン大きく負け越している本拠地での試合というのもマイナス要因だ。投手陣はベテランが多く、夏場以降に大きく成績を落としているのも気がかりだ。

 最終的にどんな順位になったとしても、歴史的な混戦と言えるシーズンであることは間違いない。1位のソフトバンク、6位の日本ハムはほぼ決まりと見られるが、残りの4チームによる争いが最後まで白熱したものとなることを期待したい。【氏原英明氏 予想】
1位  ソフトバンク
2位  オリックス
3位  楽天
4位  西武
5位  ロッテ
6位  日本ハム

 9月15日にソフトバンクに優勝マジックが点灯。翌16日も連勝したのは大きい。

 この1週間の戦いで注目していたのは上位との試合ばかりを残している楽天の動向だった。楽天に勢いがついていればワンチャンスもあり得ると思ったからだ。ところが、ソフトバンクは前節の西武との3連戦3連勝を飾った勢いをそのままに楽天に連勝した。

 この6連勝の中でソフトバンクが長けていたのはやはりここへきての勝負強さだ。西武戦に強い、東浜巨、石川柊太を1、3戦目に先発させている。1戦目は最終的には2点差になったが、東浜のゲームコントロール能力は見事だった。そして、6回表に追撃の一発を浴びると、そこから継投に入り、粘る西武をいなしたのだった。2、3戦目は見事に勝利した。

 ソフトバンクの強さは戦力層ばかりではない。日本一を4連覇した頃に比べると、現有戦力はやや力が落ちる。しかし、ソフトバンクが変わらず王者たる所以は勝負に対する執念だ。それはベンチの雰囲気から「ここが勝負だ」というのが滲み出ていてチーム内で共有できている。

 西武や楽天はいろんな意味で「いつも通り」なのだ。特にソフトバンクを意識することはなく、平常運転をしている。西武は2戦目にエースの髙橋光成を立てて臨んだが、6回2失点で敗戦投手。数字だけを見れば先発の役割を果たしているが、こういう時は負けている状態でエースがマウンドを降りるようなことはあってはいけない。いつも通りではいけないのだ。

 ソフトバンクは「ここが勝負だ」とエンジンの回転数を上げられるのは長く王者として君臨してきたチームに流れる空気があるからだろう。かつては内川聖一、松田宣浩が中心にいて、そこから今宮健太、柳田悠岐、中村晃と受け継がれた。今は牧原大成や周東佑京などにも王者のメンバーとしての風格さえ感じる。この時期になると、彼らはしゃにむに勝利を目指す。普段と役割が異なっても、それを厭わないのだ。4連覇の頃と全く役割の違う森唯斗の活躍はいい例だろう。

 これらは一朝一夕でできるものではない。普段からの練習への取り組み、敗戦からの反省、日常生活の食事管理からメディア対応など。王者としてすべきことがチーム内で共有されているから、勝負所でそれが生かされるのだ。
  オリックスは監督の中嶋聡がターゲットを定めてマネジメントしていくのがうまい。まだソフトバンク戦が残されているから、そこに一縷の望みを託すが、おそらく、ある程度の段階で「2位死守」に回るはずだ。今日からの3連戦の初戦に山本由伸、3戦目に宮城大弥を立てる予定だが、ここを終えると、3位に落ちないような戦いにシフトしてくる可能性もある。是が非でも2位を死守して、クライマックスシリーズへの布石を打ってくるのではないか。

 問題は3位だ。数字的には圧倒的に西武優位だが、今日からの楽天との4連戦がキーになる。おそらく辻発彦監督はこれからも同様に「いつも通り」の戦いをしてくるだろう。特段ターゲットを絞らず、1戦1戦を真っ当に勝負してくるはずだ。それが辻監督の良さでもある。基本は動かない。その中で楽天がいかに打開できるかは注目してみたい。

 楽天はまだ上位とのカードを多く残しているだけに、まだまだ諦めるときではない。要するに、ここから一踏ん張りができるかどうかが、今年だけに限らず、楽天に求められる強さなのではないか。

 ロッテは、3、4位チームとの対戦がないのが痛い。15日の西武戦を勝利したのは大きかったが、オリックス、ソフトバンクとの戦いが多く残っているなかで、3、4位との差を縮めることができるかはやや厳しい状況といえる。

 この週末のソフトバンクーオリックスが最後の天王山となるだろう。この結果次第で、各チーム戦いを変えてくるはずだ。そのなかで、どういう順位に落ち着くのか。3位争いが実に面白い。

構成●THE DIGEST編集部

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