大谷翔平、村上宗隆、鈴木誠也のベスト打順はこれだ! 吉田正尚とヌートバー、そして下位打線の最適解は?【WBC侍Jスタメン予想】
2023年01月27日 17時06分THE DIGEST

2~4番はこの3人が担う可能性が高い。左から村上、鈴木、大谷。写真:THE DIGEST写真部、Getty Images
1月26日に第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む日本代表メンバーが正式に発表された。複数の出場辞退者もおり、野手は必ずしもベストの人選ではなかった感はあるが、はたして、どのようなスターティングメンバーを選び、いかなるオーダーを組むのが最善だろうか。
【画像】WBCに挑む侍ジャパン30名の顔ぶれを厳選PHOTOで一挙紹介!
打線の中心になるのは、メジャーでも指折りのスラッガーである大谷翔平(指名打者)だ。その点に異論はないだろう。そして彼を最も生かせる打順は、エンジェルスでも打つ機会が多い2番だ。チームで一番優れた打者には、できるだけ多くの打席を与えたい。かといって1番だと、走者のいない場面で打席に入るケースも多くなってしまう。出塁能力と、走者を還す能力の両方を最大限に発揮できるのが2番なのだ。
大谷の後ろを打つ3・4番は鈴木誠也(カブス、右翼手)と村上宗隆(ヤクルト、三塁手)を据えたい。2~4番は絶対にこの並びというわけではなく、「鈴木−村上−大谷」や、「村上−大谷−鈴木」であっても構わないかもしれない。だが後述するように上位は左打者が多くなるので、右打者の鈴木が3番に入るのが、最も打順として収まりが良いと思われる。
こうして2~4番が固まれば、次はその前後の1番と5番だ。中軸の得点力の高さを考えれば、1番に絶対的に必要なのは足の速さではなく出塁力だ。候補に上がるのは吉田正尚(レッドソックス)、近藤健介(ソフトバンク)、ラーズ・ヌートバー(カーディナルス)の3人。
昨年の出塁率は吉田がパ・リーグ1位の.447、近藤は規定打席不足ながら.418。ヌートバーは.340と一見平凡ながら、レギュラーに定着した後半戦では.366。ナショナル・リーグでは12位の高率で、リーグは違えどもこの期間に限っては大谷とまったく同じ数字であった。
ただし、この3人はみな外野手。鈴木がライト、大谷がDHに入るとなれば、ポジションの空きは2つしかない。現状でのベストの布陣はレフト吉田、センターがヌートバーと考えられるので、近藤は控えに回るのが濃厚だ。選球眼が優れているだけでなく、ファウルで粘るのも得意な近藤は、球数制限のあるWBC向きの選手だと思われるが、致し方ない。 吉田とヌートバーはどちらが1番でも良いだろうが、逆に5番に向いているかのは誰かと考えれば、答えは見えてくる。1番は、出塁さえできるなら手段は何であっても構わない。けれども、5番は出塁以上に走者を還す役割が重要になる。その場合、四球を選んでも満塁でない限り打点はつかないので、ヒットを打てる選手が必要。吉田はご存じの通り、ここ4年連続で打率がリーグ2位以内という日本有数のヒットマシーンだ。
一方、ヌートバーは長打力では吉田を上回るものの、昨年の打率は.228。好調だった後半戦でも.240に過ぎなかった。彼には四球率16.7%の選球眼を生かしてリードオフマンを務めてもらい、5番は吉田が適任と見る。
6・7番は二塁手と一塁手の打順になる。二塁は山田哲人(ヤクルト)と牧秀悟(DeNA)、一塁は山川穂高(西武)と岡本和真(巨人)で、全員右打者ということもあり、誰を使ってもそれほど大きな差はない。その時点での調子を見ながら起用すればいいが、守備面での不安がより少ないのは安定度の高い山田と、本職が三塁の岡本よりは、普段から一塁を守っている山川だろう。
最後の8・9番が捕手と遊撃手だ。捕手は森友哉(オリックス)が代表に選ばれなかったのが残念だが、代わりに大城卓三(巨人)が“打てる捕手”の役割を担う。もっともスタメンマスクを被るのは甲斐拓也(ソフトバンク)か中村悠平(ヤクルト)のいずれかだろう。正遊撃手として起用される源田壮亮(西武)は、足を使って相手投手を攪乱できる存在なので、彼が出塁できるかどうかもキーポイントになりそうだ。
【予想オーダー】
(中)ヌートバー
(指)大谷
(右)鈴木
(三)村上
(左)吉田
(二)山田
(一)山川
(捕)甲斐
(遊)源田
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球ドラフト総検証1965-』(いずれも言視舎)。
【関連記事】ポジションごとに徹底分析! 物議を醸した中堅手は誰が?大谷翔平の投手起用はどうなる?【WBC侍ジャパン序列予想】
【関連記事】「もはや興味がないか」栗山英樹監督の“言及なし”に韓国メディアが反応! 侍J陣容には戦々恐々「大きな違いだ」
【関連記事】東京五輪金メンバー14人が無念の“落選”!田中将大は侍ジャパン立候補も叶わず。柳田悠岐、坂本勇人らは辞退
【画像】WBCに挑む侍ジャパン30名の顔ぶれを厳選PHOTOで一挙紹介!
打線の中心になるのは、メジャーでも指折りのスラッガーである大谷翔平(指名打者)だ。その点に異論はないだろう。そして彼を最も生かせる打順は、エンジェルスでも打つ機会が多い2番だ。チームで一番優れた打者には、できるだけ多くの打席を与えたい。かといって1番だと、走者のいない場面で打席に入るケースも多くなってしまう。出塁能力と、走者を還す能力の両方を最大限に発揮できるのが2番なのだ。
大谷の後ろを打つ3・4番は鈴木誠也(カブス、右翼手)と村上宗隆(ヤクルト、三塁手)を据えたい。2~4番は絶対にこの並びというわけではなく、「鈴木−村上−大谷」や、「村上−大谷−鈴木」であっても構わないかもしれない。だが後述するように上位は左打者が多くなるので、右打者の鈴木が3番に入るのが、最も打順として収まりが良いと思われる。
こうして2~4番が固まれば、次はその前後の1番と5番だ。中軸の得点力の高さを考えれば、1番に絶対的に必要なのは足の速さではなく出塁力だ。候補に上がるのは吉田正尚(レッドソックス)、近藤健介(ソフトバンク)、ラーズ・ヌートバー(カーディナルス)の3人。
昨年の出塁率は吉田がパ・リーグ1位の.447、近藤は規定打席不足ながら.418。ヌートバーは.340と一見平凡ながら、レギュラーに定着した後半戦では.366。ナショナル・リーグでは12位の高率で、リーグは違えどもこの期間に限っては大谷とまったく同じ数字であった。
ただし、この3人はみな外野手。鈴木がライト、大谷がDHに入るとなれば、ポジションの空きは2つしかない。現状でのベストの布陣はレフト吉田、センターがヌートバーと考えられるので、近藤は控えに回るのが濃厚だ。選球眼が優れているだけでなく、ファウルで粘るのも得意な近藤は、球数制限のあるWBC向きの選手だと思われるが、致し方ない。 吉田とヌートバーはどちらが1番でも良いだろうが、逆に5番に向いているかのは誰かと考えれば、答えは見えてくる。1番は、出塁さえできるなら手段は何であっても構わない。けれども、5番は出塁以上に走者を還す役割が重要になる。その場合、四球を選んでも満塁でない限り打点はつかないので、ヒットを打てる選手が必要。吉田はご存じの通り、ここ4年連続で打率がリーグ2位以内という日本有数のヒットマシーンだ。
一方、ヌートバーは長打力では吉田を上回るものの、昨年の打率は.228。好調だった後半戦でも.240に過ぎなかった。彼には四球率16.7%の選球眼を生かしてリードオフマンを務めてもらい、5番は吉田が適任と見る。
6・7番は二塁手と一塁手の打順になる。二塁は山田哲人(ヤクルト)と牧秀悟(DeNA)、一塁は山川穂高(西武)と岡本和真(巨人)で、全員右打者ということもあり、誰を使ってもそれほど大きな差はない。その時点での調子を見ながら起用すればいいが、守備面での不安がより少ないのは安定度の高い山田と、本職が三塁の岡本よりは、普段から一塁を守っている山川だろう。
最後の8・9番が捕手と遊撃手だ。捕手は森友哉(オリックス)が代表に選ばれなかったのが残念だが、代わりに大城卓三(巨人)が“打てる捕手”の役割を担う。もっともスタメンマスクを被るのは甲斐拓也(ソフトバンク)か中村悠平(ヤクルト)のいずれかだろう。正遊撃手として起用される源田壮亮(西武)は、足を使って相手投手を攪乱できる存在なので、彼が出塁できるかどうかもキーポイントになりそうだ。
【予想オーダー】
(中)ヌートバー
(指)大谷
(右)鈴木
(三)村上
(左)吉田
(二)山田
(一)山川
(捕)甲斐
(遊)源田
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球ドラフト総検証1965-』(いずれも言視舎)。
【関連記事】ポジションごとに徹底分析! 物議を醸した中堅手は誰が?大谷翔平の投手起用はどうなる?【WBC侍ジャパン序列予想】
【関連記事】「もはや興味がないか」栗山英樹監督の“言及なし”に韓国メディアが反応! 侍J陣容には戦々恐々「大きな違いだ」
【関連記事】東京五輪金メンバー14人が無念の“落選”!田中将大は侍ジャパン立候補も叶わず。柳田悠岐、坂本勇人らは辞退
記事にコメントを書いてみませんか?