【セ6球団前半戦通信簿】首位ターンの阪神は「A」、まさかの下位低迷に苦しむヤクルトは「D」。2位に浮上した広島は...<SLUGGER>

【セ6球団前半戦通信簿】首位ターンの阪神は「A」、まさかの下位低迷に苦しむヤクルトは「D」。2位に浮上した広島は...<SLUGGER>

岡田新監督率いる阪神は今季も投手陣が強力。追いすがる広島、DeNAを振り切ることができるだろうか?写真:産経新聞社

オールスター・ゲームも終わり、プロ野球はいよいよ後半戦に突入する。その前に、セ・リーグ6球団の前半戦の戦いぶりを改めて振り返り、通信簿形式で採点した。シーズンの山場へ向け、一気に加速するのは一体どのチームだろうか?

■阪神
46勝35敗3分 勝率.568(1位)得失点差+50
評価:A

5月の快進撃で積み上げた球団月間最多タイ19勝が物を言い、6月には6つの負け越しと失速しながら首位で前半戦を折り返した。リーグベストの防御率2.79を記録している投手陣は実績のある青柳晃洋と西勇輝が不振に陥ったが、その穴を大竹耕太郎、村上頌樹、才木浩人の飛躍で埋めている。打線はリーグワースト2位の41本塁打と長打力不足でも、優れた選球眼でカバー。得点力はリーグ2位を誇る。ただ、ブレイク組の出来過ぎ感は否めず、八面六臂だった近本光司の右肋骨骨折も心配される。勢いに乗れば手がつけられない強さを発揮する一方、ムラを残す戦い方も不安材料だ。

【前半戦MVP】大竹耕太郎
防御率1.48と勝率.875の投手二冠で、現役ドラフトによる移籍から前半戦最大のサプライズに化けた。与四球率0.74とWHIP0.70もリーグベストで、余計な走者を許さない投球が光る。
 
■広島
47勝38敗 勝率.553(2位)得失点差+12
評価:B+

序盤は接戦にも弱く一進一退の戦いを続けたが、前半戦最後にDeNAとの直接対決3連戦をいずれも1点差で勝利して2位へ浮上した。粘り腰の原動力は床田寛樹と九里亜蓮が両輪の先発陣で、出遅れた森下暢仁と野村祐輔も現在の好投が続けば、阪神にも勝る陣容が整う。課題だったブルペンも当初は栗林良吏の不調で先行き不安だったが、矢崎拓也へつなぐ形ができた。一方、巧打者揃いの打線は12球団で唯一2ケタ本塁打者不在とパワー不足が問題。リーグ最多の47盗塁は一見して機動力野球復活の兆しも、成功率62.7%は平均を下回り、競り合いで勝負強さを発揮し続けられるだろうか。

【前半戦MVP】床田寛樹
リーグ最多タイの8勝を挙げ、同2位の防御率1.89と、飛躍した昨季からさらにステップアップ。阪神戦は1先発1勝、DeNA戦では5先発で3勝無敗と上位相手の好投も見逃せない。■DeNA
43勝38敗 勝率.531(3位)得失点差+22
評価:B

出だし好調で5月半ばまで首位の座を守り、交流戦優勝も果たしたが、阪神の勢いと広島の粘りに押し出されて3位まで落ちた。牧秀悟や今永昇太など投打ともにタレントが揃い、関根大気の成長や東克樹の復調などプラス材料もあったが、春先の勢いが感じられなくなっているのも事実。後半戦に期待したいのは、中4日でフル回転するバウアー。日本野球にアジャストしつつ、元サイ・ヤング賞投手の実力を見せつけている。クローザーの山﨑康晃が喫した6敗はダメージが大きかったが、投球内容はイメージほど悪くないため、早期復活に期待したい。

【前半戦MVP】宮﨑敏郎
月を追うごとに成績ダウンも、打率.347、出塁率.413、長打率.602でリーグ1位に立ち続けている。オールスターではバンテリンドームの逆方向へ一発を放り込み、復調に期待。

■巨人
40勝42敗1分 勝率.488(4位)得失点差-14
評価:C

開幕直後のどん底から抜け出して一時期は3位にも浮上したが、後半戦の見通しが明るいとは言えない。打線は主砲の岡本和真が絶好調で高卒3年目の秋広優人が急成長し、OPS.695や97本塁打はリーグ1位でも、坂本勇人が右太腿を痛めて戦列を離れて、丸佳浩もスタメン落ちするほどの不振に陥っている。リーグワーストの防御率3.64と苦しんだ投手陣もやや持ち直したが、6月半ばに一軍へ合流した菅野智之が精彩を欠き、さらなる改善を見込めそうな要素が見当たらない。阪神に4つ、広島には5つも負け越していて、直接対決で巻き返せなければ追撃は覚束無いだろう。

【前半戦MVP】岡本和真
リーグトップの20本塁打に加えて同2位の51打点を稼ぎ、自身2年ぶり3度目の打撃二冠を視界に捉えた。自己ベストのOPS.950や四球率12.6%は、これまで以上の成熟を示唆する。■ヤクルト
35勝46敗2分 勝率.432(5位)得失点差-23
評価:D

今季の村上宗隆の大不振は、皮肉にも三冠王を獲得した昨季の神懸かりぶりを際立たせた。守備でも前半戦だけで例年とほぼ同じ13失策を喫するなど、大いに苦しんでいる。同じく打線の要である山田哲人もつられるように低調で、定まらない一番打者がリーグワーストの出塁率.281では、うまく打線に火がつかない。出場機会を増やしている若手も、打撃ではまだ実力不足を露呈している。守備指標UZR19.7はリーグベストだが、それでも投手陣の防御率3.61はワーストだ。特に先発陣はリーグで唯一規定投球回到達者が皆無で、支配力のある投手の不在が浮き彫りにされている。

【前半戦MVP】田口麗斗
初めてクローザーを任されると、リーグ2位の21セーブにいずれも自己ベストの奪三振率10.80と被打率.216をマーク。オールスターではレインボーに染め上げた髪も話題を集めた。■中日
34勝48敗2分 勝率.415(6位)得失点差-32
評価:D

OPS.625、244得点とともにリーグワーストの39本塁打は、一時期「大谷翔平(エンジェルス)一人の本数と同じ」とあおられるほどの体たらくだった。だが、細川成也が12本、石川昂弥も9本を記録し、積年の課題だった和製大砲がついに芽吹こうとしている。投手陣は大野雄大が左ヒジのクリーニング手術を受け、ジャリエル・ロドリゲスが亡命と開幕直後から誤算が相次いだ上に、リーグ最多の54失策と野手陣も足を引っ張ったが、リーグ2位の防御率2.92を維持した。CS進出の可能性はほとんど残されていないが、おぼろげながら将来のチームの骨格は見え始めている。

【前半戦MVP】細川成也
現役ドラフトで加入し“和製大砲不毛の地”と化していたチームの希望の光になった。リーグ2位の100三振と粗さは残しながら、同10位の打率.285を記録している。

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