ロッテのコーチが明かす佐々木朗希の現状と育成法「耐えられる体を作れば、あとは勝手に伸びていく」

ロッテのコーチが明かす佐々木朗希の現状と育成法「耐えられる体を作れば、あとは勝手に伸びていく」

菊池大祐1軍ストレングスコーチは、佐々木朗の走りを見て「体力的にどうかなと思っていたんですが、しっかり動けている」と語った。写真:THE DIGEST写真部

ロッテ・新人合同自主トレ、第2クール初日の14日。休み明けとなったこの日は、ドラフト1位・佐々木朗希ら7名の新人たちが揃って姿を現し、第1クールより少し負荷の上がったトレーニングメニューをこなした。

 午前中には、各球団の新人合同自主トレで毎年見かける「YO-YO テスト」を実施。今回の「YO-YOテスト」は、体が出来上がっていない新人たちということもあり、限界まで行う通常の体力テストではなく、走行距離に「上限」を設定。ロッテ所属選手の平均距離1,600〜1,700mより短い1,400mで行なわれた。

 中盤あたりから、息が上がる選手も出始めたが、最終的には全7選手がなんとか1,400mを「完走」。初体験となった佐々木朗も「疲れました。(1,400m以上は)身体的にもですが、精神的にも辛かったと思います」と、走るのは得意ではないと語っていたゴールデンルーキーにとって、このメニューは堪えた様子だった。
  その佐々木朗を「体力的にどうかなと思っていたんですが、しっかり動けている。他の選手と比べても、例年と遜色ないくらいの体力レベル」と見ているのが、新人たちのトレーニングを預かる菊池大祐1軍ストレングスコーチ。その菊池コーチがトレーニング中、「ゆっくりと」「落ち着いていこう」「自分のペースでいい」と、佐々木朗を含めた各選手たちへ、しきりに声をかけていたのが印象的だった。

「ある程度、厳しくやっていた学校と、彼(佐々木)のいた学校では、完全に一致しない練習内容もあると思うので、彼にあったやり方で、段階的に上げていこうかなと思っています。もちろんキャンプインへ向け、コントロールをしながら(状態を)上げていきますけど、本当に長期的に考えて、ちょっとずつ状態を上げていく。体的にも、投げることも。今の状況は、まだ確認しているような作業ですね」

 近年のロッテは、二木康太、岩下大輝、種市篤暉と高卒入団組が先発ローテーションに欠かせない存在となってきた。そこに、佐々木朗希育成のヒントがあるのではないかと思い、彼らの成功の理由について、尋ねてみた。
 「こちらのイメージとしては、プロに入ってくるレベルの選手は、技術的な部分は、8割方完成されていると思っています。ただ、フィジカル的な部分には、まだまだ伸びしろがたっぷり残っているというのが、高卒入団選手には特に多いと感じています」

 だからこそ、しっかり体を作ることが大事になってくるという。

「もともと技術が高い選手が多いので、イメージとしては、大きなエンジンをしっかり作っていけば、あとはその選手が、プロに適応していくというか。体のサイズというより、筋肉量をしっかり増やして、ある程度のパフォーマンスを出しても、耐えられる体を作ることができれば、あとは勝手に伸びていく。そういう印象を受けています」

 その中でも、先発ローテーション投手となっていくための基本的な課題となるのが、投球の土台となる「強い下半身づくり」だ。
 「強い球を投げていって、1年間戦えるピッチャーに共通するのは、下半身にしっかりした土台があるということです。強い下半身をしっかり作れば、肩肘への負担も減らせると思います。まだまだ伸びしろがあると思うので、特に腰回りとか、そこがもうひとまわり、ふたまわりとしっかりしてくれば。1年間投げる上で、体幹から下半身を作っていくことが、かなりポイントになってくると思います」

 合同自主トレ初日に「体力面だったり、体の強さっていう部分で、まだまだ弱い部分があるのでそういうところから高めていければ」と、語っていた佐々木朗。夢の170km/hへ、自らのポテンシャルを最大限に発揮する土台づくりは、始まったばかりだ。

文●岩国誠

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【著者プロフィール】
いわくに・まこと/1973年生まれ。元々はプロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。8年前から5年間、SNSなどでの球団公式映像やパ・リーグTVでの制作・配信を経験。その縁から昨年より、フリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。

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