タイガースの”ブランク”は実に20年――MLB各チームの日本人選手にまつわるあれこれ

タイガースの”ブランク”は実に20年――MLB各チームの日本人選手にまつわるあれこれ

タイガースでは、2000年の野茂英雄(左)と木田優夫(右)を最後に日本人選手はプレーしていない。(C)GettyImages

秋山翔吾(レッズ)のメジャーデビューとともに、日本人選手が一人もプレーしたことのない球団は消滅する。これにより(現時点ではFAの平野佳寿と田澤純一の動向にもよるが)、日本人選手のメジャー出場が最も長く途絶えている球団は、レッズではなくタイガースとなる。2000年の野茂英雄と木田優夫を最後に、タイガースでプレーした日本人選手はいない。従って、21世紀に入ってからは皆無だ。

 タイガースに次いでブランクが長いのは、ナショナルズだ。こちらは、05年の大家友和が最後。大家は球団3人目の日本人選手だが、伊良部秀輝と吉井理人が投げたのは移転前のエクスポズだった。それに対し、大家は01年の夏から05年の夏まで在籍し、エクスポズとナショナルズのいずれの投手としても登板した。大家は07年にブルージェイズでも投げている。カナダの2球団でプレーした日本人選手は他におらず、現在の球団がカナダへ移転するか、新たな球団がカナダに誕生しない限り、2人目は出てこない。伊良部は00年に、カナダの球団でプレーした初の日本人選手となった。これは、ブルージェイズ1人目のマイケル中村よりも4年早い。他には、カーディナルス、ロッキーズ、フィリーズの3球団も、ブランクが10年以上続いている。

 また、秋山が初出場を飾ると、レッズは日本人選手の人数で、カーディナルスとオリオールズに肩を並べる。これまでにカーディナルスでプレーした日本人選手は、02〜07年の田口壮だけ。オリオールズは09〜11年の上原浩治しかいない。
  2人以上であっても、日本人投手と日本人野手のうち、一方しかプレーしていない球団も少なくない。例えば、レンジャーズとレッドソックスはそれぞれ7人ずつながら、両球団とも全員が投手だ。上原はこのいずれにも名を連ねている。ドジャースも8人中7人が投手で、唯一の野手である中村紀洋は05年に17試合しか出場していない。ちなみに、中村は本塁打は1本も打っていないが、ドジャースの日本人選手による本塁打は計6本。野茂が4本、石井一久と前田健太が1本ずつ放っている。それぞれ2人のアストロズとフィリーズは、どちらも野手だ。ただ、アストロズの2人のうち、青木宣親は1試合に登板した(もう1人は松井稼頭央)。

 最も多くの日本選手がプレーしたのは、13人のメッツだ。投手に限っても、1997年の柏田貴史を筆頭に、10人を数える。2番目に多いのは10人のマリナーズで、野手4人はどの球団よりも多い。

 なお、秋山と同じく20年にメジャーデビューする2人のうち、筒香嘉智(レイズ)は球団8年ぶり(12年の松井秀喜以来)4人目(野手では3人目)、山口俊(ブルージェイズ)は球団3年ぶり(17年の青木以来)6人目(投手では4人目)の日本人選手となる。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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