【谷繁元信のセ・リーグ順位予想】本当に予想が難しいが、助っ人が期待できそうな阪神を優勝に。勝ち方を知っている広島も要注意

【谷繁元信のセ・リーグ順位予想】本当に予想が難しいが、助っ人が期待できそうな阪神を優勝に。勝ち方を知っている広島も要注意

外国人選手の働きがカギになると指摘する谷繁氏。中でもボーア(左)とサンズ(右)を獲得した阪神の評価が高い。写真:朝日新聞社

3月20日に予定されていたプロ野球の開幕が、新型コロナウイルスの影響で4月10日以降へ延期された。現時点で再開の見通しは示されていないが、過去に例を見ない変則的なスケジュールになるのは間違いないだろう。そんな過酷なシーズンを、野球解説者たちはどう見ているのか。横浜、中日で捕手として27年間にわたって活躍し、プロ野球記録の3021試合に出場した谷繁元信氏に、今季の順位を予想してもらった。

【谷繁氏のセ・リーグ順位予想】
1位 阪神
2位 広島
3位 中日
4位 巨人
5位 DeNA
6位 ヤクルト

 難しいですよ、セ・リーグは。阪神、広島のどっちかにしようかなと思ったけど……阪神にしておこうかな。今年、セ・リーグはどこにもチャンスがあると思っている。6球団全部に。そのカギを全球団で外国人が握ってると思う。その中で、外国人が一番充実してると思うのが阪神かな。投打のバランスで言うと、パワーのある外国人が入ったことで、足が使える選手は元々いるし、キャッチャーも梅野隆太郎が2年続けてしっかり経験を積めた。まあ、投手陣には元々安定感があるし、先発も頭数はいるけど、最後につなげる中継ぎは不安な感じはするんだけれども。人数的にいるから。まあ、何とかしのげるんじゃないでしょうか。
  広島は総合的に力のある選手も多いですし、3連覇の経験もあって、勝ち方を分かってきている選手ばかりだし。自分が何をしなければいけないかを分かっている選手が多い。僕はどうしてもキャッチャーに目がいくんだけど、會澤翼っていう安定感のある捕手がいる。攻撃力からすると、セ・リーグではトップクラスですし。優勝に対しての不安があると言ったら中継ぎ。そこがハマったりすると強い。あと、新人の森下暢仁もいいですよね。先発陣は大瀬良大地、ジョンソン、森下、それに左の床田寛樹もいます。

 中日は……久々に3位にしておいてもいいんだけどな。上位2チームは決めてたから。3位、そろそろ。「頑張れよ」って意味も含めて。野手に関しては決まったメンバーが2年、3年と経験を積んで勝負に対する嗅覚というかね。そういうのが出てこないといけないんですよ、本当はね。そこを期待しています。投手陣は揃ってきたし、若い選手も出てきたし。
  正捕手って形にはまだならないかもしれないけども、可能性のあるキャッチャーが徐々に入ってきているので。2年目の石橋康太、新人の郡司裕也らが入って競争が激しくなって、個人がレベルアップしてくれたらいいんですけどね。郡司は打つ方で十分使えると思うんだけど、守りで不安なところはあると思う。そこがこれからの練習や試合の経験でどこまでレベルが上がっていくかというところでしょうね。

 巨人は山口俊(トロント・ブルージェイズ)が抜けた穴をどう埋めるかですけど、今のところはまったく候補がいない。菅野智之一人に頼らなきゃいけない感じでしょ。その菅野さえ、いつ腰を怪我するか分からないし。ちょっと投手陣が層が薄いですね。

 新外国人サンチェスも確かに自滅するタイプではない。ただ、コントロールがいいって言われるのは、ストライクが入るから言うんだと思う。本当の意味でのコントロールの良さはそんなに感じない。「こいつが投げたら絶対勝つ」「貯金を5〜7個できる」かと言えば、そこもちょっと分からない。打線も、坂本勇人が去年に続いてホームラン40本っていうのも難しいと思うし。投手も打線も計算が立ちにくいですよね。
  DeNAは爆発力もあるけど、チームの状態が落ちた時に皆が一緒に落ちていくような感じがするんで。チーム力はあるんだけど。筒香嘉智(タンパベイ・レイズ)が抜けて、どこまで続くか分からないけど、佐野恵太が4番でここは未知数なところがあるし。オースティンが入って、外国人を3人野手を入れたら1人しかピッチャー入れない。そうなるとパットンとエスコバーの使い方は難しくなるだろうし。ピッチャー2人入れなきゃいけなくなると、今度は野手が2人になって、ソトは外れないだろうから、ロペスかオースティン……ていう風になるとね。そこが不安ですね。

 ヤクルトは外国人投手がどハマりでもしたら分からないですよ。ただ、戦力的には少し厳しいですね。バレンティンがいなくなって、打線も少し落ちた印象もあるので。でも、最初に言ったように、今年はセ・リーグが本当に分からない。ちょっとしたきっかけで6位になるだろうし、優勝争いもすると思います。

解説●谷繁元信

【プロフィール】
たにしげ・もとのぶ/1970年生まれ。江の川高では強打の捕手として活躍し、88年ドラフト1位で横浜大洋に入団。98年にチーム38年ぶりの日本一に貢献し、2002年に中日へFA移籍。常勝球団の屋台骨としてチームを支えた。通算3021試合出場のプロ野球記録を保持。14年〜16年途中までは中日の監督を務めた(14〜15年は選手兼任)。
 

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