東京五輪の1年延期で各国とも代表選手の変更必至。メジャーの超有望株が見られなくなる?

東京五輪の1年延期で各国とも代表選手の変更必至。メジャーの超有望株が見られなくなる?

強打が魅力のフランコ。東京オリンピックでその雄姿を見られる可能性があったが、今回の延期でそれも難しくなった。(C)Getty Images

新型コロナウイルスの感染拡大により、今夏に行われる予定だった東京オリンピックは1年延期された。それに伴い、侍ジャパンの顔ぶれも多少変わるだろうが、アメリカ代表の場合、昨年11月のプレミア12とはまったく違うメンバーになりかねない。

 そもそも、プレミア12で4位に終わったアメリカは、オリンピックの出場権をまだ手にしていない。現時点では日本、韓国、メキシコ、イスラエルの出場が決まっていて、残るは2枠だ。アメリカは、こちらも延期されているアメリカ大陸予選で優勝するか、そこで2位か3位に入って台湾開催の最終予選で優勝しないと、オリンピックには出られない。

 プレミア12もそうだったように、次のオリンピックでもアメリカ代表は基本的にマイナーリーガーで構成される。銅メダルを獲得した2008年の北京五輪も同様だった。この時は当時サンディエゴ州立大にいたスティーブン・ストラスバーグ(現ワシントン・ナショナルズ)が選ばれ、また今回の東京大会にはオリックスのアダム・ジョーンズとブランドン・ディクソン(ディクソンはプレミア12に出場)が参加に意欲を示しているが、これらはあくまで例外だ。
  メジャーの試合に出場できる26人のアクティブ・ロースターにいる選手は、オリンピックに出られない。プレミア12に出場したプロスペクトがアクティブ・ロースターに名を連ねる、つまりメジャーに昇格している可能性は、当然ながら20年夏よりも21年夏の方が高くなる。

 そもそも、プレミア12のメンバーの中には、オリンピックが予定どおりに開催されても、出場が難しそうだった選手もいる。例えば、5ツール・プレーヤー候補として期待を集める外野手のジョー・アデル(ロサンゼルス・エンジェルス)がそうだ。アデルは昨年8月に2Aから3Aへ昇格し、今シーズン序盤のメジャーデビューが予定されていた。16年ドラフト全体3位指名の三塁手アレック・ボーム(フィラデルフィア・フィリーズ)も同様だ。
 『ベースボール・アメリカ』誌や『MLB.com』など主要媒体で球界最高のプロスペクトと満場一致の評価を受けている遊撃手のワンダー・フランコ(タンパベイ・レイズ)の動向も気になるところだ。こちらはドミニカ共和国のメンバーとして、アメリカ大陸予選に参加する予定だった。2Aも3Aも未経験とはいえ、今シーズンのマイナーでそれなりの試合数をこなせば、来シーズン序盤のメジャーデビューもあり得る。その場合、新たな日程のオリンピック予選とオリンピックは不参加となる。
  フランコとともに予選参加を予定していたホゼ・バティスタと、イスラエル代表入りを表明したイアン・キンズラーは、どの球団とも契約していないので、延期になってもオリンピックに参加できる。ただ、バティスタは39歳、キンズラーは37歳だ。日本でプレーする姿を見せてほしいものだが、延期によって参加を見送ることも考えられる。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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