「ホームランか三振か…」時代を先取りした"トレンドセッター"レイノルズが現役に別れ

「ホームランか三振か…」時代を先取りした"トレンドセッター"レイノルズが現役に別れ

とにかく豪快なフルスウィングが身上で、自分を評していわく「オレは筋金入りの三振野郎だった」とのこと。(C)Getty Images

ダイヤモンドバックスやオリオールズなどで活躍した通算298本塁打のスラッガー、マーク・レイノルズが9日、出演したラジオ番組で正式に現役引退を表明。昨季はロッキーズで78試合に出場したが、7月に放出されて以降は所属球団がなかった。その後も現役続行を目指していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で今季開幕の見通しが立たないこともあり、引退を決断したという。

「ホームランか三振か…」。レイノルズはそう形容するのがぴったりの選手だった。2004年のドラフト16巡目(全体476位)でダイヤモンドバックスに指名されたレイノルズは、07年にメジャーデビュー。フルシーズン1年目の翌08年、28本塁打を放った一方で年間204三振のMLB記録を樹立した。それまでの記録は199三振で、200三振を超えたのは史上初の快挙(?)だった。

 09年はさらなるハイペースでホームランと三振を量産。リーグ4位の44本塁打を放ち、三振は223を数えた。これは今もなお歴代最多記録だ。ちなみにこの年は24盗塁と、意外な俊足も発揮している。

 続く10年は211三振&32本塁打。オリオールズに移った11年にはリーグ4位の37本塁打を放ち、ようやく三振が200を下回ったが、それでも196三振は4年連続のリーグワースト。12年には史上最速で通算1000三振に到達した。
  打撃だけでなく、守備も大味だった。08年の34失策をはじめとして、09年・11年と3度リーグ最多失策を記録。良くも悪くも豪快なプレースタイルの選手だったといえる。

 こう書くと粗さばかりが目立つように思えるが、レイノルズのスタイルは時代を先取りしていた。「多少打率が低くなっても、ホームランを狙う方が効果がある」という考え方が浸透した現代のMLBでは、打者は三振を恐れず強振するのがトレンドだ。

 レイノルズ本人もこのことには自覚があるようで、2年前に「オレとアダム・ダンは球界のトレンドセッターだった」と語っている。「じゃあなぜ、オレは試合に出られなくなったのかって? そりゃ今は、オレみたいな選手がごろごろいるからさ」

 とはいえ、35歳まで現役を続け、生涯年俸は約2958万ドル(約32億円)。ドラフト全体476位という低順位でプロ入りしたことを思えば、大成功と言っていい。惜しむらくはあと2本にまで迫った通算300本塁打、そして通算2000三振の大台に到達できなかったことだろうか。

構成●スラッガー編集部

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