ジャッジvsスネル。同地区のライバル同士が所属チームの勝利に5000ドルを賭けて勝負

ジャッジvsスネル。同地区のライバル同士が所属チームの勝利に5000ドルを賭けて勝負

17年に52本塁打のジャッジ(左)と18年にサイ・ヤング賞のスネル。早く2人の対決に球場が沸く日が来てほしいものだ。(C)Getty Images

ブレイク・スネルはタンパベイ・レイズのエースだ。2018年はリーグ1位の防御率1.89と21勝(5敗)を記録し、サイ・ヤング賞に選ばれた。一方、アーロン・ジャッジはニューヨーク・ヤンキースの主砲だ。17年にリーグ最多の52本塁打を放ち、新人王を受賞。MVP投票ではホゼ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ)の後塵を拝したが、この年のアストロズは相手バッテリーのサインを盗んでいた。

 スネルもジャッジも、メジャーデビューは16年。現在27歳の年齢も共通する。また、レイズとヤンキースは、どちらもア・リーグ東地区の球団だ。2人はこれまで、同地区ライバルの中心選手として鎬を削ってきた。その関係は、これからもしばらく続くはずだ。

 先日、スネルはMLBの公式インスタグラムでジャッジとチャットをした際、こんな“勝負”をもちかけた。今シーズン、レイズとヤンキースの直接対決でどちらが多く勝つかを賭け、敗者は勝者の指定するチャリティに5000ドルを寄付するというものだ。ジャッジはこれを承諾。賭けは成立した。
  歴代最多の通算4256安打を放ったピート・ローズは、監督時代に野球賭博に手を出し、永久追放となった。今もなお、その処分は解かれていない。だが、スネルとジャッジの賭けは、それが話し合われた“場所”からもわかるように、何ら問題にならないようだ。ちなみに、彼らが自身のチームに賭けるのと同じく、ローズも自らが指揮するシンシナティ・レッズの勝利だけに賭けていた――わざと負ける八百長行為はしていない――と主張している。

 ローズのことはさておき、今回のスネルとジャッジの賭けは、これまでの結果からすると、スネルにとっては分が悪い。15年以降、レイズは5年続けてヤンキースに負け越している。昨シーズンは7勝12敗だった。スネル自身も、ヤンキース戦は通算16先発で3勝6敗(防御率4.41)。昨シーズンの5先発は0勝2敗(防御率4.50)だ。
  しかも、ジャッジはすべてのレイズ戦に出場可能だが、スネルの登板は、ヤンキースと対戦する1シリーズにつき、多くても1試合だ。ローテーションの巡り合わせによってはまったく投げないこともある。

 ただ、2人の対戦に限れば、軍配はスネルに上がる。通算20打席で6度歩かせているものの、8三振を奪い、被安打は単打が1本しかない。昨シーズンの5打席は、すべてアウトに仕留めた。
  賭けをしただけでなく、スネルとジャッジは配球や狙い球についても語り合った。このチャットが、今後の対戦に影響を及ぼす可能性もある。平穏な日々が戻ってきて、彼らがマウンドと打席で向かい合う日が待ち遠しい。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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