【2020新人王候補大集合:パ・リーグ編】粒ぞろいの投手の中でも筆頭はハムの即戦力左腕・河野。ソフトバンクの160キロ豪腕にも注目!

【2020新人王候補大集合:パ・リーグ編】粒ぞろいの投手の中でも筆頭はハムの即戦力左腕・河野。ソフトバンクの160キロ豪腕にも注目!

パ・リーグの新人王大本命は、昨年のドラフトで外れ1位ながら2球団が競合した即戦力サウスポー、河野。練習試合では好投を続けているが、課題も見え隠れする。写真:産経新聞社

いよいよ6月19日に開幕するプロ野球ペナントレース。中でも楽しみなのが新戦力の台頭だ。そこで今回は全12球団から新人王の資格がある若手選手を2人ずつピックアップし、新人王を獲得する可能性とともに紹介したいと思う。今回はパ・リーグの6球団だ。

▼西武
浜屋将太(投手・1年目) 新人王の可能性:★★★☆☆
ドラフト1位の宮川哲も実力は十分だが、キャンプ中に右足の違和感で出遅れ、いまだに回復途上ということを考慮して、2位の浜屋を第1候補とした。高校時代からコントロールと変化球に定評はあったが、社会人の3年間で順調に球速がアップ。サウスポーながら左打者の内角に狙って速いボールを投げられ、三振奪取能力も高い。先発で起用し続ければ、ある程度勝ち星も計算できるだろう。

平良海馬(投手・3年目) 新人王の可能性:★★★☆☆
ルーキー以外では、平良に期待がかかる。高卒2年目の昨季は夏場から一軍に定着し、24試合に登板して2勝1セーブ、6ホールドを記録した。上背はないものの、たくましい体格から繰り出す150キロ台中盤のストレートが持ち味。さらにカットボール、縦のスライダーと変化球も十分に一軍レベルだ。オープン戦や練習試合では先発で投げていたが、結局ブルペンへ復帰。リリーフ陣が手薄なだけに、セットアッパーとしてフル回転が期待される。
 ▼ソフトバンク
杉山一樹(投手・2年目) 新人王の可能性:★★☆☆☆
投手に好素材の多いソフトバンクだが、中でもスケールの大きさではナンバーワンと見られているのが杉山だ。ルーキーイヤーの昨年は一軍で2登板に終わったが、二軍では22試合に登板して4勝0敗、防御率2.50と結果を残した。190センチを超える長身から放たれる150キロ超のストレートは、威力、角度ともに普通ではない。変化球の精度が改善してくれば、一気にブレイクする可能性もあるだろう。

古谷優人(投手・4年目) 新人王の可能性:★★☆☆☆
サウスポーでイチオシなのが高卒4年目の古谷だ。高校時代から150キロを超えるスピードで評判が高かったが、プロでの3年間でさらにレベルアップを遂げ、昨年は三軍戦で160キロもマークした。コントロールにはまだ課題があるが、フォームに目立った悪い癖がないのも長所だ。6月の練習試合でも結果を残しており、中継ぎの一角として期待できそうだ。
 ▼楽天
小深田大翔(内野手・1年目) 新人王の可能性:★★☆☆☆
即戦力として期待されるドラフト1位遊撃手。脚力に関しては、大阪ガスの先輩である近本光司(阪神)と同等かそれ以上のものがある。打撃ではパワー不足が課題ながら、近畿大学時代は通算100安打を達成しており、ミート力は十分。鈴木大地がFA加入したことで内野手のレギュラー争いは厳しくなったが、まずは持ち味であるスピードで存在感を示したい。

津留崎大成(投手・1年目) 新人王の可能性:★★☆☆☆
150キロを超える速球が武器のリリーフタイプの右腕。慶応大時代にトミー・ジョン手術を受けたが、その間にしっかりと体を鍛えて大幅なスピードアップを果たした。しっかり腕を振って投げられる縦のスライダーも空振りを奪える必殺のボールだ。制球力にはまだまだ課題が残るものの、上手くはまれば勝ちパターンの中継ぎとしても期待できるだろう。
 ▼ロッテ
佐藤都志也(捕手・1年目) 新人王の可能性:★★☆☆☆
三拍子そろった強打の捕手。レベルの高い東都でに結果を残し続け、5度の打率3割以上を記録した。下級生の頃はミートの巧さが目ったが、着実にパワーアップし、長打力も申し分ない。キャッチングやリード面はレベルアップが必要だが、地肩の強さも十分だ。正捕手は田村龍弘が君臨しており、外野も人材豊富なだけに起用法が気になるところだが、6月の練習試合では21打数3安打ながらその3本がすべてホームランとパワーを発揮した。同じルーキーの高部瑛斗、福田光輝も一軍定着の可能性がある。

東妻勇輔(投手・2年目) 新人王の可能性:★★☆☆☆
投手で飛躍が期待されるのが2年目の東妻だ。昨年は防御率4点台ながら24登板で3勝、7ホールドとそれなりの数字を残した。小柄だが全身を大きく使った躍動感あふれるフォームで、150キロを超えるストレートは数字に見合う威力がある。少し曲がりが大きすぎるきらいはあるが、スライダーの変化も鋭い。リリーフ陣はベテランが多いだけに、ブルペンを救う存在として期待したい。
 ▼日本ハム
河野竜生(投手・1年目) 新人王の可能性:★★★★☆
昨年のドラフトでは外れ1位ながら2球団が競合した本格派左腕。高校時代はまとまりのある投手だったが、社会人で見違えるほど体つきがたくましくなり、スピードも150キロを超えるまでに成長した。大舞台での経験も豊富で、大崩れせずに試合を作ることができるのが大きい。左の先発投手が不足しているチーム事情だけに、開幕からローテーション入りが期待される。

吉田輝星(投手・2年目) 新人王の可能性:★★☆☆☆
高い注目を集めてプロ入りした昨年は、一軍で初登板初先発初勝利をマークしたものの、その後は3連敗を喫して防御率は12.27とほろ苦いシーズンとなった。ただ、それでもイニング数を上回る奪三振をマークするなど、素質の片鱗は見せている。調子が良い時のストレートはスピード以上の勢いがあり、マウンド度胸の良さもさすがだ。投手陣の若返りが急務なだけに、チームの期待も大きい。
 ▼オリックス
勝俣翔貴(内野手・1年目) 新人王の可能性:★★☆☆☆
抜群のパンチ力が光る左の強打者。高校時代は投手だったが、当時から野手としての評価が高く、高校日本代表では木製バットでも長打を連発した。国際武道大でも早くから中軸を務め、大学日本代表でも活躍。打撃以外は平凡で指名順位は5位と低かったものの、キャンプ、オープン戦からアピールを続けている。チームにとって貴重なタイプだけに期待も大きい。

張奕(投手・4年目) 新人王の可能性:★★★☆☆
外野手として16年育成ドラフト1位でプロ入りしたが、強肩が買われて昨年から投手に転向。5月に支配下登録されると、シーズン終盤は先発に定着して2勝をマークした。バランスの良いフォームでスピードも150キロ前後をマークし、コントロールにもまとまりがある。決め球のフォークも一軍で十分通用するレベルだ。昨年オフのプレミア12では台湾代表でも結果を残しており。ローテーションに入ってくる可能性は十分にあるだろう。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

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