明らかに変わった「Beforeオースティン」と「Afterオースティン」。期待の新助っ人の先発起用でDeNAに起きた化学反応

明らかに変わった「Beforeオースティン」と「Afterオースティン」。期待の新助っ人の先発起用でDeNAに起きた化学反応

期待の大砲オースティン(写真)のスタメン復帰に誰よりも安堵したのはラミレス監督だった。写真:産経新聞社

6月19日、待ちに待ったプロ野球が開幕した。横浜DeNAベイスターズは本拠地・横浜スタジアムからスタートしたものの、最初のカードとなった広島戦を負け越した。初戦は相手エース・大瀬良大地の前に完敗、次戦も中継ぎ陣が打ち込まれて大敗。 3戦目こそ宮崎敏郎のサヨナラヒットで一矢報いたが、内容として3連敗を喫してもおかしくなかった。

 しかし火曜日から中日に相手を変えると、初戦は投打が噛み合って完封勝利、次戦も接戦をものにし連勝を飾り、3戦目はルーキー坂本裕哉の快投に打線が応えて大勝。3タテで4連勝となった。

 内容、結果を含めて何が変わったのだろうか。真っ先に思い浮かぶのは、新外国人オースティンのスタメン起用ではないか。

 オースティンが右ヒジ痛でスタメンを外れた開幕3連戦は、乙坂智が代役を任されたが、率直にいってスケールダウンは否めなかった。実際、打線は迫力に欠け、初戦は大瀬良に1失点完投負け、3戦目はルーキー・森下暢仁に7回無得点と、諸刃の剣でもある積極性が淡白とも映る内容で打線は沈黙した。

 そんな中で迎えた中日戦は、予定通りオースティンが3番に座ると、空気が一気に代わった。期待の大砲は昨年11勝を挙げた柳裕也から勝利打点となる先制タイムリーを含む3安打、鈴木博志からもヒットを放って鮮烈な4安打デビュー。2戦目も祖父江大輔の高めのボール球をレフト前に運び、3戦目には初回、ルーキー岡野祐一郎のカットを一閃すると、打球は低弾道のライナーでライトスタンドへ飛び込む来日第1号アーチに。この一発からDeNA打線は一気に爆発して10得点を挙げたのだった。
  オースティンは軸のブレない動きの少ない構えから、鋭いスウィングで打ち損じなくボールを捉えるスタイルで、選球眼も良く、外国人の泣き所である外角の変化球もしっかりと見極める。走塁も全力疾走を怠わず、守備でもダイビングキャッチを試みるなどハッスルプレーも魅力の新外国人への期待は大きい。 

 そして何より、“TA(タイラー・オースティン)効果”を感じているのは何を隠そう指揮官のラミレス監督である。 

「広島の時には湿りかけていた打線に、オースティンという大きな希望がラインナップに帰ってきて、『これは行けるぞ!』というものはあった。これで1番から6番までの打線の厚みがより強力になった。オースティンが帰ってきたのは大きな要素」と、打線に右の大砲が加わった安堵を口にしている。

 昨年は筒香を擁しながらも、打率.246はリーグワースト2位、出塁率.315はワーストと、意外にも打線に課題を抱えていたDeNA。しかし、今年はオースティンのパワーを起爆剤として、何やらやってくれそうな雰囲気が漂っている。新助っ人を中心とした打線が、ペナント奪取のカギになるのではないか。
 
取材・文●萩原孝弘

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