【MLB今日は何の日】イチローが球宴で輝きを放った日。01年は最多得票で初出場、07年はMVPを獲得

【MLB今日は何の日】イチローが球宴で輝きを放った日。01年は最多得票で初出場、07年はMVPを獲得

07年のオールスターで史上初のランニング本塁打を放ったイチロー。見事MVPに選出された。(C)Getty Images

イチローはMLBのオールスターゲームに10回出場している。その中でも、特に印象に残る活躍を見せたのは、初出場の2001年とMVPを受賞した07年だった。偶然にも、どちらも7月10日に開催されたゲームだった。

 メジャー1年目の01年、開幕から快進撃を続けるシアトル・マリナーズの1番打者として活躍していたイチローは、いきなり最多得票(337万3035票)を集めて球宴に選出された。しかも、開催地はマリナーズの本拠地セーフコ・フィールド(現T-モバイル・パーク)。イチロー以外にも佐々木主浩やエドガー・マルティネスらを含め、マリナーズの選手が総勢8人も選ばれていた。

 1回裏、イチローは1番・センターで打席に立った。対戦相手は、イチローの前にマリナーズで背番号51を着けていた豪腕ランディ・ジョンソン(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)。この時点でサイ・ヤング賞を3度も獲得していた大投手である。
  2球目、イチローがやや内角寄りのボールを叩くと、打球は一塁線へ。トッド・ヘルトン(コロラド・ロッキーズ)が好捕したが、イチローは持ち前の俊足でベースカバーに入ったジョンソンより先に一塁を駆け抜けた。さらに2番アレックス・ロドリゲス(テキサス・レンジャーズ)の打席では盗塁も記録し、シアトルのファンを大いに喜ばせた。

 イチローは3打数1安打で5回終了後に交代。試合はカル・リプケンJr.(ボルティモア・オリオールズ)の本塁打などでアメリカン・リーグが優位に試合を運び、最後は佐々木が締めて4対1で勝利。試合後、イチローは「ヒットを打てたことより、ランディのような偉大な投手と対戦できたことを誇りに思う」と語った。
  07年の舞台はサンフランシスコのAT&Tパーク(現オラクル・パーク)。イチローは01年と同じく1番・センターで出場した。第1打席はジェイク・ピービー(サンディエゴ・パドレス)からライト前へ転がし、ベン・シーツ(ミルウォーキー・ブルワーズ)と当たった第2打席はレフト前へ落とした。

 そして5回、1死一塁で回ってきた第3打席は、クリス・ヤング(パドレス)の投じた初球を強振。右中間フェンスを直撃した打球は、ライトのケン・グリフィーJr.(シンシナティ・レッズ)が追いかけていた方向の反対側へ転々とし、イチローは一気に加速して悠々と生還した。日本人選手にとって球宴唯一の本塁打は、オールスター史上初のランニングホームランでもあった。
  試合はア・リーグが5対4で勝利を収め、3打数3安打2打点のイチローは文句なしのMVP。「レストランの予約が入っていたので早く帰ろうと思った」イチローだったが、試合後は表彰式のためスーツ姿でフィールドに姿を現し、「初めて楽しいオールスターになった」と喜びを語った。

 昨年、『MLB.com』が歴代オールスターで最も活躍した選手をランキング形式で紹介した際、07年のイチローは5位に選ばれている。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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