【DeNAの1ヵ月診断】山崎らブルペン陣の崩壊で逆転負け8回。オースティン離脱後は打線も…

【DeNAの1ヵ月診断】山崎らブルペン陣の崩壊で逆転負け8回。オースティン離脱後は打線も…

ラミレス監督の目指す野球像を体現するための課題とは? 写真:萩原孝弘

6月19日の開幕から早1ヵ月。まだ30試合前後とはいえ、各チームとも長所と短所が徐々に浮き彫りになってきた。「開幕1ヵ月」の戦績を評価しつつ、残りシーズンを展望していこう。

[順位]4位
[勝敗/得失点差]12勝14敗0分/得失点差−9
[評価]がんばりましょう

●プラス要素
・平良らが台頭して先発陣が浮上の兆し
・打率3割超えが4人の強力打線

「まったく悪くない結果だと思います。今日は負けてしまいましたが、長期ロードを終えて5割。これからホームで貯金ができればと」

 6月28日以来、横浜に帰ってきたラミレス監督は、開幕約1ヵ月経過しての戦いぶりをこう評価した。昨年苦手としていたビジター(昨年のDeNAはホームで37勝25敗、敵地では24勝37敗と負け越し)で、目標の5割には届かなかったが6勝8敗で切り抜け、指揮官の言葉通り「まずまず」の結果だった。
  しかし本拠地に戻ると、首位ジャイアンツにまさかの3連敗を食らってしまい、1ヵ月を終えて借金2のリーグ4位にとどまった。ここのところ投打と采配が噛み合わず、トータルでは「がんばりましょう」の評価が妥当だろう。

 昨年QS率リーグワースト(37.1%)だった先発陣が今年は奮闘。エース今永昇太、覚醒した平良拳太郎、好不調の波はあるものの濱口遥大が柱となり、ルーキー坂本裕哉、新外国人ピープルズ、ベテランの井納翔一、2年目の大貫晋一らを上手くやりくりしながら、ここまではQS率53.8%と上々の結果を残している。

 また、打線もストロングポイントだ。6月下旬にはチーム打率が3割を超え、新外国人のオースティンは日本野球にフィット。長打力も兼ね備えた梶谷隆幸、ソト、佐野恵太、宮崎敏郎の4人が3割越えをマークし、昨年は珍しかったつながりのある攻撃も見られ、“令和のマシンガン打線”と恐れられている。もっとも、オースティンの離脱後から調子は下降傾向ではあるものの、噛み合えば爆発力のある打線は他球団には驚異だろう。
 ●マイナス要素
・本来強みのブルペンが完全崩壊

 昨年リーグ2位に入った原動力は強力なブルペンのおかげだった。しかし三嶋一輝、エスコバー、国吉佑樹、パットンらが今年は安定度を欠く場面が散見され、守護神の山崎康晃は6セーブを挙げているものの、本来のピッチングには程遠い内容で早くも2敗を喫している。伝家の宝刀ツーシームの落ちが悪く、奪三振はわずか4にとどまっているのは今後の投球にも不安を残す。

 ラミレス監督は「優勝するためには勝てる試合を落とさないようにする」ことの重要性を説いていたが、今のところリリーフ陣が踏ん張れずに、逆転転負けをすでに8度も喫していることは計算外だろう。早急な立て直しが求められる。
 ●今後の展望・キーマン
・“Afterオースティン”の打線の組み替え

 前出のブルペン陣、特にクローザーの立て直しはもちろんのこと、野手陣の底上げも重要な問題だ。開幕カードとなった広島戦では打線が沈黙していたが、次カードからオースティンのスタメン復帰と同時に打線は活気づいた。しかし11日から再びオースティンが離脱すると、打線も元気がなくなっている。

 もちろん原因はオースティンだけではなく、ロペスをはじめ本来期待できる主力の不振も一因だ。ただ、スランプや怪我はシーズン通してあり得ること。だからこそ、現有戦力を最大限生かすためにも、セカンド、ライト、ファーストをこなすソトの汎用性を軸に打線を再構築していくことが求められる。柴田竜拓、乙坂智、神里和毅、桑原将志、倉本寿彦らのバックアップ要員の調子を見極めながらうまく打線に組み込んで、得点力を最大化できるかどうか。

「とにかく打者が打つことが大切」としていたラミレス野球の根幹が、今後試されることになる。

取材・文・写真●萩原孝弘

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