【ロッテの開幕1ヵ月診断】ジャクソン退団の“マイナス“は大きいものの、種市の台頭や打線にも好材料が

【ロッテの開幕1ヵ月診断】ジャクソン退団の“マイナス“は大きいものの、種市の台頭や打線にも好材料が

種市(右)の活躍は井口監督も認めるところ、ジャクソン退団はブルペンワーク以外にも影響が……。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

6月19日の開幕から早1ヵ月。まだ30試合前後とはいえ、各チームとも長所と短所が徐々に浮き彫りになってきた。「開幕1ヵ月」の戦績を評価しつつ、残りシーズンを展望していこう。

[順位]3位
[勝敗/得失点差]14勝12敗0分/得失点差−14
[評価]まずまずです

●プラス要素
・種市が待望のエースに名乗り
・菅野のまさかの爆発

 開幕2戦目から8連勝。初の同一球場での6連戦となったオリックスとのカードでも、史上初の6タテを果たした。7月に入ってからは6勝9敗と勢いは下降気味だが、それでもまだ3位につけている。

 投手では、昨年23イニング連続奪三振のプロ野球タイ記録を達成した種市篤暉が、ここまで5試合で2勝1敗、防御率2.81。飛び抜けた数字ではないけれども、7月11日の西武戦では6回3失点ながら10三振を奪ったように、28奪三振と奪三振率7.88はともにリーグ3位につけている。井口資仁監督は11日の試合後、「うちのエース格」と呼んでいたが、「格」がとれるのも時間の問題だろう。
  打線に目を移すと、7月10日から3番に据えた菅野剛士が絶好調。開幕からこの打順には清田育宏や安田尚憲らが起用されていまひとつハマっていなかったが、二軍で打ちまくっていた菅野(7試合で打率.400、3本塁打、OPS1.526)を抜擢したところ、先発最初の6試合中4試合でマルチヒットを記録。出塁率と長打率がともに4割台後半の大当たりを続けていて、FA補強で加わった福田秀平の怪我、角中勝也の不振で得たチャンスを生かした格好だ。

 その角中に代わって7日からはレオニス・マーティンが2番に、また下位で好調だった井上晴哉も5番に上がっている。あれだけ打っていた井上を7番で長らく使っていたことは疑問だったが、シーズンを戦っていく中で理に適った打線の組み方になっているのも、今後に向けた好材料に挙げられるだろう。
 ●マイナス要素
・ジャクソン離脱はさまざまな面に影響?

 7月9日に発表された、ジェイ・ジャクソン投手の契約解除はまさしく寝耳に水だった。「本人から申し出があった。詳しいことは話せない」との内容が憶測を呼んだが、翌10日に大麻取締法違反容疑で広島県警に逮捕され、真相が判明した。

 今季加入したジャクソンは、セットアップで7試合に登板し1セーブ、3ホールド。万全とは言い難いブルペンから、計算の立つ右腕が抜けたこと自体も痛手ではある。だが好調なチーム状態に、思い切り冷や水を浴びせた心理的ダメージも少なくない。

 空席となった5番目の外国人選手の椅子には、育成上がりのフローレスを12日の西武戦にて先発で試したが、力不足を露呈。新外国人を連れてくるのも簡単ではないとあって、せっかくの枠を上手に生かせていない、もったいない状況となっている。
 ●今後の展望・キーマン
・待たれる安田の開花

 開幕2戦目に、3年目の安田をいきなり3番で起用したのは大胆な用兵だった。4試合で3番を打ったが16打数1安打で、一度はスタメン落ち。しかし7月7日に10日ぶりの先発起用で2年ぶりの本塁打を放つと、以後9試合続けて6〜7番打者として起用されている。

 この間32打数8安打と、依然として合格点には程遠い数字ではある。だが井口監督が「上のレベルに合わせていかなくちゃいけない選手」と言っているように、近未来の主砲として、首脳陣が辛抱強く育てようとしている姿勢がうかがえるのも事実だ。よほど不振に陥らない限りは、たとえチーム状態が悪くなっても、長期的なプランを持ってこのままレギュラーとして使い続けてほしい。

文●出野哲也

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