【ア・リーグ順位予想】ヤンキース、ツインズが高評価。大谷のエンジェルスはワイルドカード争い?

【ア・リーグ順位予想】ヤンキース、ツインズが高評価。大谷のエンジェルスはワイルドカード争い?

筒香が加わったレイズ、前田を獲得したツインズはいずれもプレーオフ有力候補。大谷擁するエンジェルスも上位争いに食い込みたい。(C)Getty Images

いよいよ2020年のMLBが幕を開ける。60試合という超異例のシーズンを制するのは一体どのチームなのか。地区ごとに順位を予想してみよう(★はワイルドカード)。

【東地区】
1 ヤンキース
2 レイズ★
3 レッドソックス
4 ブルージェイズ
5 オリオールズ

 今年もヤンキースとレイズの優勝争いという構図に変わりはないだろう。ヤンキースは本来の開幕時期だったら故障離脱していたはずのアーロン・ジャッジとジャンカルロ・スタントンが復帰し、野手はベストメンバーが揃った。打撃練習で打球を顔面に受けた田中将大も大事には至らず、アロルディス・チャップマンの新型コロナ感染だけが心配の種だが、本命の座は揺るぎない。

 筒香嘉智が加入したレイズは、チャーリー・モートン、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーの先発3本柱がリーグ最強級の充実度。斬新な戦略を次々と打ち出すチームだけに、60試合制ならではの新機軸に期待する声もある。最低でもワイルドカード争いには加わるはずで、球界最高のプロスペクトと呼び声高いワンダー・フランコも楽しみだ。
  ムーキー・ベッツを放出したレッドソックスは、エースのクリス・セイルもトミー・ジョン手術で欠場し、今季は勝負の年とは捉えていない。ボストンのファンの不満が溜まらない程度に勝ちつつ、仇敵ヤンキースの足を引っ張れれば満足ではないか。楽しみな若手の多いブルージェイズは本拠のトロントで試合ができないのが辛いところで、根本的に戦力不足のオリオールズは番外地と思われる。

 
【中地区】
1 ツインズ
2 ホワイトソックス★
3 インディアンス
4 ロイヤルズ
5 タイガース

 今季から前田健太が加わったツインズは本拠のミネアポリスがBLM運動の震源地となっているが、それが戦い方に影響することはあるまい。昨年メジャー新記録の307本塁打を放った打線は、ジョシュ・ドナルドソンの加入でさらに強化され、デレク・ファルビーGMも「ワールドシリーズに進めるチーム」と自信たっぷりに宣言している。

 対抗馬はホワイトソックス。ヨアン・モンカダ、エロイ・ヒメネスに新人王筆頭候補のルイス・ロバートら、潜在能力の高い若手が大勢いて、開幕ダッシュを決めれば、勢いに乗って60試合を駆け抜ける――という展開も想像できる。
  インディアンスは出遅れる予定だったマイク・クレビンジャーが戻ってきて、先発投手のコマでは地区トップ。だがチーム自体が下り坂なのは否めず、また過去2年はスタートで出遅れていて、立ち上がりが悪いと今季は致命傷になりかねない。

 マイナー選手の雇用を確保して株を上げたロイヤルズは、フランチー・コーデロをパドレスから獲得するなど戦力面の補強も続けているが、上位争いに割って入れるほどではなさそう。タイガースは6月にドラフト1位指名したスペンサー・トーケルソンがチーム最高の打者なのでは? と言われるくらい野手の層が薄い。


【西地区】
1 アスレティックス
2 アストロズ
3 エンジェルス
4 レンジャーズ
5 マリナーズ

 アストロズが今年も戦力的には一歩リード。練習試合ではホゼ・アルトゥーベをはじめ打線に当たりが出ておらず「やはりサイン盗みの助けが必要なのか?」と揶揄する声もあるが、いずれ調子は上がっていくだろう。むしろ、ブルペンが故障や調整の遅れなどで本来のメンバーが揃っていないのが心配だ。
  そうなれば、アスレティックスにもチャンスが出てくる。2年連続ワイルドカード獲得と戦力が充実しているのに加え、「ブルペンの人材が豊富で、60試合制で一番得をしそうなチーム」にも挙げられている。伸び盛りの若手も多く、7年ぶりの地区Vも十分可能性がある。

 エンジェルスは、アンソニー・レンドーンが加わり打線強化に成功。大谷翔平のマウンド復帰も投手陣の助けになる。先発投手陣は弱いが、ジョー・マッドン新監督の小刻みな継投がハマればワイルドカード争いに加わってくるだろう。

 新球場グローブライフ・フィールドの門出にケチがついたレンジャーズは、エンジェルスとは逆で先発ローテーションが充実。新加入のコリー・クルーバーがサイ・ヤング賞2度の投球を再現できれば、ダークホースになりそうだ。ただでさえ最下位候補のマリナーズは、新しい日程での対戦相手の合計勝率が旧日程より9厘上がってしまい、ほぼノーチャンスだろう。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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