日本人メジャーリーガー9人の2020年の「ノルマ」とは?

日本人メジャーリーガー9人の2020年の「ノルマ」とは?

左から秋山、田中、筒香、大谷。それぞれの2020年の「ノルマ」とは一体何だろうか?(C)Getty Images

2020年、メジャーリーグで開幕を迎える日本人選手は総勢9人。それぞれ求められる役割や期待値は違うが、あえて「ノルマ」を課すとしたら、一体どんなものになるだろうか?

■大谷翔平(エンジェルス)
今季のノルマ:故障なくシーズン完走

 トミー・ジョン手術を経て、再び二刀流に挑む。日本人選手というくくりを外しても、今季の最注目選手の一人だろう。シーズン前の紅白戦ではコントロールが乱れたが、本人は調整具合に手ごたえを感じている様子で、内容も徐々に上向いている。今季は火〜金曜日は打者で出場し、日曜日に投手としてマウンドに立つ予定。具体的な数字云々より、60試合のシーズンを故障なく最後まで完走し、来季の本格復活につなげたい。

■筒香嘉智(レイズ)
今季のノルマ:10本塁打&OPS.830以上

 現地の各種成績予測システムでは打率.250前後、7〜8本塁打、OPS.760〜.800を予想する声。だが、日本のファンとしては当然それ以上の数字を期待したい。“合格ライン”は10本塁打、OPS.830以上といったところか。DHをメインにレフトや三塁でも出番がありそうで、毎日の打順と守備位置の確認はファンのみならず本人も楽しみなところだろう。
 ■秋山翔吾(レッズ)
今季のノルマ:.350前後の出塁率で1番定着

 ここ数年、1番打者の低出塁率が課題だったレッズにとって、待望久しいヒットメイカーとなるか。最も好意的な成績予測では打率2割7分台、出塁率は3割5分前後。特に出塁率でこの水準をクリアできれば、昨季リーグ12位だった得点力も自ずと高まるに違いない。6年連続負け越しから一気に地区優勝を狙うレッズにとっても重要なキーマンだ。

■ダルビッシュ有(カブス)
今季のノルマ:サイ・ヤング賞級の成績

 昨季前半戦は不振に苦しみ、自身の存在意義を自問する時期もあったが、後半戦は118奪三振で7四球と出色の出来。この投球を継続できれば、日本人投手では史上初のサイ・ヤング賞獲得も現実味を帯びてくる。地元紙も「カブスが必要とするエースはユウでなければならない」と期待は高い。スプリッターと2シームの中間である新球『スプリーム』の効果と正式名称(募集中)にも注目?
 ■田中将大(ヤンキース)
今季のノルマ:防御率3点台前半でFA市場へ

 7年1億5500万ドルの契約最終年。サマーキャンプ初日にピッチャー返しの打球が頭部を直撃したが、軽い脳震とうとのことで、7月末の戦列復帰を目指す。新型コロナウイルスの影響で各球団が経営的に打撃を受ける中、今オフのFA市場は厳冬が予想されるだけに、少しでもいい成績を残しておきたい。14年の防御率2.77は望みすぎだとしても、防御率3点台前半に抑え、短期決戦で持ち味の勝負強さを発揮すればアピール材料になるはずだ。

■前田健太(ツインズ)
今季のノルマ:最後まで先発で完走

 ここ数年、ドジャースではシーズン終盤からポストシーズンにかけてリリーフへ配置転換されていたが、念願叶って年間を通して先発の役割を全うできる環境に身を移した。地区2連覇を狙うツインズの先発2、3番手として、今年こそポストシーズンでも先発マウンドに立ちたい。カギを握るのは左打者対策で、本人は対左用のカッターに手ごたえを感じている模様。

■菊池雄星(マリナーズ)
今季のノルマ:原点回帰で2年目のリベンジ

 憧れのメジャーデビューを果たした昨季は、居並ぶ強打者対策に投球の幅を広げようと試行錯誤。結果として持ち味の快速球と決め球のスライダーは威力を欠き、防御率5.46と滅多打ちにあった。オフは4シームの球速を向上させ、チェンジアップも落差が大きくなるように改良。スコット・サーバイス監督も「昨年とは別人みたい」と2年目の飛躍に期待を寄せる。
 ■山口俊(ブルージェイズ)
今季のノルマ:投手陣のユーティリティに

 サマーキャンプでは先発ローテーション最後の枠を争ったが、チャーリー・モントーヤ監督はロングリリーバーとスポット先発としての起用を明言。日本で抑えも先発もこなした経験は逆に強みにもなり得る。チームも本拠地での試合開催が認められず、シーズン中は何かと忙しくなりそうだが「プロ1年目に似た感情」と意気込む。

■平野佳寿(マリナーズ)
今季のノルマ:クローザー就任

 6月下旬に新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したが、2回の陰性判定を経てチームに合流。思わぬ形で新天地1年目の出鼻をくじかれ、開幕戦はベンチから外れて自宅で調整を続ける。昨季のチームは50登板以上の投手が皆無で、ブルペンは明確な弱点。防御率2.44と好投したメジャー1年目の投球を取り戻せば、クローザー就任は十分あり得るはずだ。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。

【PHOTO】全米に衝撃を与えた大谷翔平の二刀流、はじける笑顔、日本代表での秘蔵ショットも大公開!
 

関連記事(外部サイト)