【今週のセ・リーグ展望】開幕10連勝を目指す菅野と、球団新6試合連続完投を狙う大野雄の頂上エース対決は必見!

【今週のセ・リーグ展望】開幕10連勝を目指す菅野と、球団新6試合連続完投を狙う大野雄の頂上エース対決は必見!

菅野(左)と大野雄(右)は7月3日にも投げ合っているが、この時は菅野が勝利した。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)、産経新聞社

●中日−巨人(ナゴヤドーム) 
【予告・予想先発】
8日(火)大野雄大−菅野智之
9日(水)岡野祐一郎−サンチェス
10日(木)福谷浩司−田口麗斗

 ペナントレースは巨人が一歩抜け出したが、もう一つ興味深いのがリーグのエース対決だ。

 中日・大野雄、巨人・菅野智之の両エースが投げ合う初戦は順位云々を抜きにしても要注目だ。大野は球団タイの5試合連続完投勝利を継続中、一方の菅野は開幕から10連勝中。今季の沢村賞を占う意味でも楽しみな投げ合いになるだろう。

 中日はセ・リーグで唯一、巨人に負け越していない(7勝7敗)。本拠地ナゴヤドームで絶対に勝ち越したいところ。ただ、巨人戦15試合のチーム打率はわずか.210。少ないチャンスでいかに得点を挙げられるかがテーマになりそうだ。

 巨人は先週、DeNAに3連勝、阪神に2勝1敗と勝ち越して大きく抜け出した。先週、復帰登板のサンチェスが好投を見せたことで、先発投手の陣容も固まってきた。13連戦のはずが雨の中止で1試合が流れ、余裕も出てきた。あらゆる点で追い風が吹いている。
 ●DeNA-阪神(横浜スタジアム)
【予告・予想先発】
8日(火)坂本裕哉−ガルシア
9日(水)上茶谷大河−青柳晃洋
10日(木)浜口遥大−斎藤友貴哉

 巨人との直接対決に完敗した両者。ペナントレースの灯を消さないためには、痛み分けではなくどちらかのスイープである方がいい。

 初戦先発の阪神・ガルシアは、2勝5敗と勝ち星には恵まれていないが防御率は3.53とまずまず。1勝はDeNAから奪ったもので、昨季は9回完封勝利も挙げている。2戦目の青柳はDeNA戦はすでに今季2勝。3戦目は2年目の斎藤がプロ初先発に挑む。

 DeNAは初戦がルーキーの坂本。6月25日のプロ初登板で中日相手に6回1安打無失点と上々のデビューを飾ったが、その後に故障で戦列を離れていた。多くを求めるのは酷だが、ブルペンの疲労が溜まっているだけにしっかりゲームを作ってほしいところだ。打線は梶谷隆幸と宮崎敏郎が好調で、倉本寿彦も4試合連続マルチ安打と存在感を示している。首位打者を狙う佐野恵太、先週末の広島戦で調子を戻したソトも含め、打線が投手陣をしっかりカバーしたい。
 ●広島−ヤクルト(マツダスタジアム)
【予告・予想先発】
8日(火)九里亜蓮−石川雅規
9日(水)野村祐輔−山中浩史
10日(木)床田寛樹−高橋奎二

 広島は先週末のDeNA戦3試合で計30失点。一方、ヤクルトは9月に入って6試合で防御率2.50と苦しい投手陣に光明が出てきたが、チーム全体としてはまだ苦戦が続く。

 どういうわけか両チームとも火曜日に弱く、広島は1勝8敗、ヤクルトは現在5連敗中。 広島の初戦先発は九里だが、前回登板では中日の大野雄と投げ合い142球も費やしている。今回の登板に影響がないか心配だ。一方、石川は6先発してまだ勝利なし。悪い流れを断ち切るのはどちらのチームだろうか。

 打線は両チームとも好調。ヤクルトは山田哲人の完全復調が大きい。4試合連続安打を続けている塩見泰隆にテーブルセッターとして期待が集まる。一方、広島は菊池涼介が9月に入って好調。同じ二塁手の山田同様、これまでは精彩を欠いていたが、ようやくエンジンがかかってきた。
 ●巨人−ヤクルト(東京ドーム)
【予想先発】
11日(金)戸郷翔征−原樹理
12日(土)今村信貴−吉田大喜
13日(日)直江大輔−小川泰弘

 巨人はヤクルトに6連勝中。打線が13試合で打率.320、29本塁打(!)とヤクルト投手陣を圧倒している。岡本和真、坂本勇人、丸佳浩ら主軸打者はどれもよく打っているが、特に注目したいのが吉川尚輝で、6本塁打中4本をこのヤクルト戦で放っている。やられっ放しのヤクルト投手陣が意地を見せることができるかどうか。

 注目したいのが戸郷と村上の対決だ。ともに九州出身で、誕生日は2ヵ月違い。今季唯一の対戦では3打席で2打数1安打、1三振、1四球という結果だった。今後の両チームの将来を担っていく二人だけに楽しみなマッチアップだ。同じことは巨人の他の若い投手陣たちにも言える。今のうちに村上に真っ向勝負を挑んで自信をつかんでおきたい。大江竜聖や直江がマウンドに上がる際は、その点を見ていきたい。
 ●阪神−広島(甲子園)
【予想先発】
11日(金)西勇輝−森下暢仁
12日(土)秋山拓巳−スコット
13日(日)藤浪晋太郎−遠藤淳志

 まず注目は、阪神打線が森下を打ち崩せるかどうか。前回は勝利を与えなかったが、これまで4度の対戦で3敗を喫している。苦手意識を植え付けられないためにも、打線の奮起で攻略したい。

 2戦目、3戦目はいずれも土俵際の投手が先発マウンドに立つ公算が高い。開幕時はクローザーを任されていたスコットはここまで6登板で防御率22.50と信じられない数字。たとえショートスターターであったとしても、何とか結果を残したい。一方、阪神の藤浪は前回登板で5回11失点。マウンドに立たせ続けた阪神ベンチの判断には疑問が残るが、本人にとってはもう後がない。最後のチャンスを生かせるかどうか注目だ。
 ●DeNA−中日(横浜スタジアム)
【予想先発】
11日(金)ピープルズ−柳裕也
12日(土)井納翔一−松葉貴大
13日(日)大貫晋一−ロドリゲス

 中日は今季、ナゴヤドームでのDeNA戦は5勝1敗ながら横浜スタジアムで0勝6敗。この6試合で完封負けが実に3試合、残り3試合は2点と打線が打者有利のはずのハマスタでまったく打てていない。また、先発投手陣は、松葉こそ安定しているものの、柳がここ3試合、ロドリゲスが2試合続けて不本意な結果に終わっている。柳はハマスタでのDeNA戦でも2連敗中で、何とか意地を見せたい。

 一方、DeNAは井納が今季の中日戦で2戦2勝、防御率1.50、大貫は3試合で2勝、防御率0.86と滅法強い。打線では、佐野恵太(打率.357)、神里和毅(打率.381)が中日戦でよく打っている。こうして見るとDeNA絶対有利のように思えるが、結果はどうなるだろうか。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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