【今週のパ・リーグ展望】3連敗中のソフトバンクは一軍復帰のデスパイネに期待。勢いに乗るロッテにも注目

【今週のパ・リーグ展望】3連敗中のソフトバンクは一軍復帰のデスパイネに期待。勢いに乗るロッテにも注目

一軍再昇格予定のデスパイネ。3連敗中のチームのカンフル剤となるか。山崎賢人(THE DIGEST写真部)

●楽天−ソフトバンク(楽天生命パーク)
【予告・予想先発】
8日(火)辛島航−千賀滉大
9日(水)涌井秀章−和田毅
10日(木)松井裕樹−東浜巨

 両チームにとって大事な3連戦になる。

 3位の楽天は3.5差でソフトバンクを追う。前節でロッテがソフトバンク相手にスイープして、その差を縮めているだけに、続きたいところだ。初戦先発の辛島は前節で足をつって負傷交代。無念を晴らしたい。2戦目は、8月5日に続いて涌井対和田の元最多投手対決第2ラウンド。こちらも楽しみだ。楽天は3戦目が松井の予定。辛島、松井のサウスポー2人が、左の好打者が多いソフトバンク打線を相手にどんなピッチングを見せるか注目したい。打線では浅村栄斗が前節のオリックス3連戦で3本塁打6打点と完全復調。打順も3番に上がり、初回から怖い存在となっている。

 一方のソフトバンクは前節でロッテにまさかの3連敗。初戦先発は千賀で、いやな流れを食い止めたいところだが、その千賀がどうも精彩を欠いている。昨季と比べて球速などは落ちていないが、相手打線が適応してきたのか、奪三振率・与四球率とも悪化。チームがピンチの時にこそエースらしい投球を期待したい。
  打線は、楽天が2人のサウスポーを先発に立ててくるだけに、右打者がカギになりそう。グラシアル、松田宣浩、川島慶三らに加え、一軍に再合流予定のデスパイネの打棒に注目が集まる。

●ロッテー日本ハム(ZOZOマリン)
【予告・予想先発】
8日(火)大嶺祐太−上沢直之
9日(水)小島和哉−上原健太
10日(木)岩下大輝−加藤貴之

 週末の首位ソフトバンクに3連勝して勢いに乗るロッテは、下位チームとの対戦が続くこの1週間を大事に戦いたい。

 打線は、井口資仁監督の適材適所の起用が的中している。ソフトバンクとの3連戦では、好調の中村奨吾を2番から5番に変えたのが奏功した。4番・安田尚憲にも貴重な一発が出るなど、選手の能力をうまく引き出している。戦略面では投打とも一手先をいっている印象だ。

 日本ハムはいいゲームをしたかと思うとあっさりと負ける試合を作ってしまう。栗山監督の采配にギャンブル性が高いことの証左だろう。思い切りの良さと慎重さをそろそろ整理したい。
  初戦先発の上沢がカギを握る。現在3連勝中と投球は安定し、有原航平と並ぶ存在感を発揮しているが、今季の2敗はいずれもロッテ戦。千葉は地元でもあるだけに、負けたくないはずだ。打線は6日の西武戦で1、2番に浅間大基、杉谷拳士を起用したが、これが裏目に出た。出塁率2割に満たない浅間が、同リーグトップの近藤より打席数が多くなる打線の組み方は致命的といえる。西川−中田翔−近藤の並びを変えたくないなら、そのまま繰り上げるのが得策だ。

●西武−オリックス(メットライフ)
【予告・予想先発】
8日(火)高橋光成−山本由伸
9日(水)内海哲也−田嶋大樹
10日(木)十亀剣−増井浩俊

 下位に低迷する両チームの対決。ただ、西武は3カード連続勝ち越し中で、さらに勢いに乗っていきたい。

 初戦は開幕後の不調から立ち直りを見せている高橋と山本の投げ合い。ともに速いストレートと同じ球速帯の球種で勝負していく現代型の投手で、注目のマッチアップと言っていいだろう。

 3戦目は不透明だが、一軍昇格後、まだ登板のない十亀にチャンスを与えてもいいのではないか。ブルペンデーは下位チーム相手には必要はないだろう。打線はこの1週間の組み替えが奏功している。ただ、場当たり的な起用ではなく、チームとしての新しい形をしっかり作っていくことが求められる。外崎修汰の1番起用を今後も続けるのか注目したい。

 オリックスは唯一、対戦成績で勝ち越している西武にはしっかりと勝ちたい。やはり勝利のカギとなるのは打線だ。主砲の吉田正尚は24試合連続安打中で首位打者レースもトップを走る。打順も3番に上がり、得意にしている高橋光を粉砕したい。また、6日の楽天戦では中川圭太、T-岡田、吉田、ジョーンズと4番経験者を並べる面白い打線を組んだ。中嶋聡監督代行の采配にも注目していきたい。
 ●ソフトバンク−西武(PayPayドーム)
【予想先発】
11日(金)ムーア−ニール
12日(土)武田翔太−ノリン
13日(日)石川柊太−松本航

 初戦の先発はムーア対ニールの対決が予想されている。メジャー時代の実績はムーアが圧倒的に上回るが、日本ではニールが「先輩格」。お互いのプライドを懸けた投げ合いは興味深い。快速球が武器のムーア、ボールを動かして打ち取るニールと、投球スタイルの違いにも注目していきたい。

 3戦目の石川は前回登板で連勝が6で止まったが、8月1日のPayPayドームでの西武戦は1安打13奪三振と圧巻の完封勝利を挙げている。西武打線が石川にどう対応してくるか。今回も好投を許すようだと、完全に苦手意識を植え付けられるはずだ。西武は松本に期待。5登板連続で2失点以下と安定度が増しており、相性の悪いソフトバンク相手にも好投できれば、勢いは本物とみていいだろう。
 ●ロッテ−オリックス(ZOZOマリン)
【予想先発】
11日(金)有吉優樹−山岡泰輔
12日(土)美馬学−アルバース
13日(日)二木康太−張奕

 首位を狙うロッテは12勝2敗お得意様相手に1試合も落としたくないはず。前回のZOZOマリンでの対戦では史上初の同一カード6連戦6連勝を達成している。

 だが、初戦先発は石川歩の抹消により不透明になった。中継ぎの有吉か、ファームで2試合に先発のチェンか。いずれにしてもブルペン総動員覚悟のゲームになりそうだ。一方、オリックスは山岡がリベンジの機会を迎える。開幕2戦目に脇腹を痛めたのがこの球場だった。いろんな思いを払拭する登板にしたいはずだ。打線では安達了一(打率.406)、ジョーンズ(打率.306、3本塁打)がロッテとの相性が良く、この2人がキーマンになるかもしれない。
 ●楽天−日本ハム(楽天生命)
【予想先発】
11日(金)瀧中暸太−河野竜生
12日(土)塩見貴洋−有原航平
13日(日)石橋良太−バーヘイゲン

 ただ、楽天は先発投手陣の台所事情がかなり苦しい。エースの則本昂大が前回登板の試合中にベンチ裏で負傷して登録抹消。ファームで防御率1点台と好投するドラフト6位ルーキーの瀧中や石橋、藤平尚真にチャンスが回ってくるか。岸孝之の復活も気になるところだ。

 日本ハムは2、3戦目の先発が有原とバーヘイゲンが安定しているため、初戦は思い切った起用も考えられる。河野や金子弌大か、それともファームから若い投手を抜擢するか。吉田輝星も見てみたい。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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