【今週のセ・リーグ展望】3試合連続完封を目指す大野雄。広島×ヤクルトの“遺恨対決”にも注目

【今週のセ・リーグ展望】3試合連続完封を目指す大野雄。広島×ヤクルトの“遺恨対決”にも注目

大野は球団19年ぶりのシーズン5完封を目指してマウンドに立つ。写真:産経新聞社

●巨人−DeNA(東京ドーム)
【予告・予想先発】
6日(火)菅野智之−坂本裕哉
7日(水)田口麗斗−※ブルペンデー
8日(木)サンチェス−阪口皓亮

 マジック17としている巨人は10連戦の真っ只中。投打ともに疲れが溜まっているはずだが、3日からの敵地での阪神4連戦を2勝2敗で乗り切るなど、状態は悪くない。

 12連勝中の菅野は今季DeNA戦で2試合に投げ、14.2回で自責点2。相手がルーキーの坂本だけに、序盤に援護点があれば優位に試合を進められるだろう。2戦目先発予定の田口は立ち上がりが課題。ここまで36失点のうち、実に14点を1・2回に許している。打線は吉川尚輝、松原聖弥の1、2番コンビが機能しており、坂本勇人、岡本和真、丸佳浩と5番までが完全に固定されつつある。岡本は3日の阪神戦で死球を受けたが、大事には至らなかった模様。

 一方、DeNAは梶谷隆幸が腰を痛めて4日の試合を欠場。打線の導火線でもある梶谷の離脱が長引くようだと痛いが、4日は代役の神里和穀がその日は3安打と活躍。本来は1番を務める予定だった男の奮起に期待したい。打線は好調をキープ。投手陣が不安なだけに、打線が引っ張る3連戦にしたい。
 ●広島−阪神(マツダスタジアム)
【予告・予想先発】
6日(火)九里亜蓮−青柳晃洋
7日(水)遠藤淳志−ガルシア
8日(木)野村祐輔−岩田稔

 週末にヤクルトをスイープした広島はいい流れを継続したい。初戦先発の九里は先週のDeNA戦で完封勝利。133球と球数は多かったが、中7日空いて休養は十分だろう。

 打線はヤクルトとの3試合で26得点と絶好調。育成上がりの大盛穂がいい流れを作り、2番の田中広輔も本来の打撃を完全に取り戻した。鈴木誠也、松山竜平、堂林翔太が続き、打線はリーグ屈指の破壊力を誇る。

 阪神は13連戦の真っ只中で、新型コロナウイルスのクラスターもあり、投打どちらもやりくりに苦労している。初戦は青柳が中5日で先発。現在4連敗中と不振にあえぎ、しかも広島を苦手としているが、チーム事情的にそんなことは言っていられない。打線は近本光司、糸井嘉男に当たりが出てきたが、サンズとボーアの両助っ人が不振。特にサンズは広島を得意としており、何とか調子を取り戻したい。
 ●中日−ヤクルト(ナゴヤドーム)
【予告・予想先発】
6日(火)勝野昌慶−小川泰弘
7日(水)大野雄大−石川雅規

 大野雄と小川の「ノーヒッター対決」はニアミスで惜しくも実現ならず。中日の初戦先発・勝野は今季の2勝はともにヤクルト戦と相性はいい。大野雄は2試合連続完封勝利中で9月の月間MVP最有力候補に挙げられている。打線は、週末の対DeNA3連戦で20得点と中日としては異例なほど打ちまくった。打者にとっては鬼門のナゴヤドームでこの勢いを持続できるか。

 ヤクルトは2戦目の石川は前回登板で今季初勝利を挙げたばかり。まだまだ先発として貢献できることを残りの登板で見せつけたいところだ。前節は3連敗を喫し、乱闘騒ぎがあるなどすっきりしない試合が続く。打線は1番打者がなかなか定まらない。来季を見据えてさまざまなオプションにチャレンジしてもいい時期だ。1番・山田哲人、2番・村上宗隆も見たいみたい。
 ●中日−巨人(ナゴヤドーム)
【予想先発】
10日(土)ロドリゲス−畠世周
11日(日)福谷浩司−戸郷翔征
12日(月)清水達也−桜井俊貴

 土曜日からの変則的な日程。中日は2日の休みを経ての3連戦で休養は十分なはずだ。初戦先発のロドリゲスは、復帰登板となった1日の阪神戦では6回1失点と好投。巨人戦はこれが4試合目の登板で、相手も慣れてきた中で結果を残せるか。また、松葉貴大が登録抹消され、月曜日の先発はまだ不透明だが、若い清水が回る可能性が高い。

 一方、巨人は中日戦でここ8試合6勝1敗1分と強さを発揮。初戦先発予定の畠は、メルセデスの緊急離脱でチャンスを得て3試合で2勝0敗。しっかり勝ち切れているが、調子が悪い時でもゲームを作れることをしたい。戸郷は4日の阪神戦で制球を乱して2回降板。相性のいい中日戦で復調なるか。
 ●阪神−DeNA(甲子園)
9日(金)西勇輝−井納翔一
10日(土)ガンケル−浜口遥大
11日(日)秋山拓巳−大貫晋一

 初戦先発の西勇は開幕から安定したピッチングを続け、防御率2.25がリーグ3位。DeNA戦でも3試合で防御率2.79と好投しているが、援護に恵まれず0勝2敗。今度こそ打線がしっかりバックアップしたい。

 DeNAは今永昇太が左肩の手術を受け、残りシーズンの全休が決定。実績のある井納、浜口により一層の奮起を期待したいところだが、どちらもここ最近の登板はピリッとしない。特に浜口は3日の中日戦で1.1回8失点と大炎上。たった1試合で防御率が1点近く悪化(3.69→4.56)してしまった。それだけに、チームトップの8勝、防御率2.26と安定度の高い大貫への期待が高まる。
 ●広島−ヤクルト(マツダスタジアム)
9日(金)床田寛樹−歳内宏明
10日(土)森下暢仁−高梨裕稔
11日(日)中村祐太−スアレス

 2週続けての対戦で、今回は広島に舞台を移す。先週は乱闘寸前の騒ぎも起きており、5位と6位の対戦といえどもヒートアップしそうだ。

 広島は床田、森下、中村祐の3人が先週の対戦でいずれも好投。計18イニングで自責点4に封じ、3人とも白星を手にした。今回も自信を持って臨めるはずだ。打線もヤクルト戦17試合で打率.312、19本塁打とよく打っている。

 ヤクルトの初戦先発予定は歳内。1日のDeNA戦では7回無失点の好投でNPB復帰後初勝利を手にした。打線では、坂口智隆が森下に対して9打数2安打ながら2本塁打。9月以降、打率.235と精彩を欠いているとはいえ、広島バッテリーからすれば要注意だろう。

文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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