【今週のパ・リーグ展望】主力に複数の感染者が出たロッテは今季最大の正念場をどう乗り越えるか

【今週のパ・リーグ展望】主力に複数の感染者が出たロッテは今季最大の正念場をどう乗り越えるか

ソフトバンクを2ゲーム差で追うロッテだが、思わぬアクシデントに見舞われた。写真:産経新聞社

●西武−ソフトバンク メットライフドーム
【予告・予想先発】
6日(火)高橋光成−千賀滉大
7日(水)浜屋将太−杉山一樹
8日(木)今井達也−石川柊太

 首位ソフトバンク、2位・ロッテが抜け出したペナントレース。やはり、両チームが絡んだカードが興味深い。得意としている相手には落とせないし、逆もまた然りだ。ロッテは前節で苦手・西武に勝ち越したが、今度はソフトバンクが得意としている西武に勝ち切ることができるか。

 ソフトバンクは先週からローテーションを再編し、週末に投げていた石川を木曜日に投入している。西武戦は2試合連続で完投&1失点と好投している。2戦目先発予想の杉山はファームで圧倒的な奪三振率(12.45)を記録している。

 西武は初戦の高橋光はソフトバンク戦5連勝中だが、千賀とどれほど渡り合えるか注目したい。球界を代表する投手を目の当たりにして何を感じ取れるか。これは今井にも同じことが言える。ポテンシャルでは優っている部分があるかもしれないが、石川の芸術性から学べることは多くあるはずだ。打線は森友哉、山川穂高、外崎修汰がなかなか復調しないが、それ以上に若手が台頭してこないことが痛い。
 ●ロッテーオリックス(ZOZOマリン)
【予告・予想先発】
6日(火)石川歩−山本由伸
7日(水)小島和哉−アルバース
8日(木)古谷拓郎−田嶋大樹

 2位のロッテは15勝2敗1分とカモにしているオリックスとの対戦。だが、3戦目先発予定だった岩下大樹に加え、主力野手にも複数の新型コロナウイルス感染者が出た模様で、シーズン最大の正念場を迎えている。

 初戦先発の石川は、前回登板の日本ハム戦で8回途中1失点と素晴らしい内容だった。3戦目は、岩下の穴を誰が埋めるか注目される。ファームでは有吉優樹が好調だが、日曜日に投げたばかり。高卒2年目の古谷を抜擢するか、あるいはフルペンデーか。打線はここ2試合で4番の安田尚憲が大仕事をやってのけた。井口資仁監督が我慢して起用を続け、それが結果に出るようになってきた。

 一方、オリックスは9月22日からのソフトバンク3連戦で2勝1分と勝ち越すなど、投打が絡み合い始めている。初戦先発の山本は9月に4勝1敗 防御率0.73と絶好調。アルバース、田嶋もロッテ戦で好投を見せている。打線は首位打者の吉田正尚が好調を維持。T−岡田、モヤ、ジョーンズは安定して打つわけではないが、油断できない怖さがある。
 ●日本ハムー楽天(札幌ドーム)
【予告・予想先発】
6日(火)上沢直之−則本昂大
7日(水)バーヘイゲン−涌井秀章
8日(木)杉浦稔大−岸孝之

 3位の楽天は、今週は下位チームとの対戦が続く。しっかり勝ち切ってAクラスを死守したいところだ。

 初戦先発の則本は、先週のソフトバンク戦での復帰登板は4回途中3失点とピリッとしなかった。今回はエースらしいピッチングが見たい。2戦目の涌井は3連敗からの2連勝と調子を取り戻した。3戦目は岸と予想したが、次週に備えて1試合ずらすかもしれない。

 打線はただでさえ湿りがちだったところに、チーム2位の20本塁打を放っていたロメロが3日のオリックス戦で頭部死球を受けて離脱。その事態に昇格した和田恋が救世主となるか。もともと左打者偏重の打線だけに、右打者が機能するかどうかがカギになるだろう。

 一方の日本ハムは主砲の中田翔が10月に入って16打数1安打。他に10本塁打以上を放っている選手は大田泰示だけで、主砲が沈黙すると一気に得点力が落ちてしまう。楽天戦で打率.370、3本塁打と強い西川遥輝に期待したい。
 ●ソフトバンクーロッテ(PayPayドーム)
9日(金)ムーアー二木康太
10日(土)東浜巨−中村稔弥
11日(日)和田毅−美馬学

 首位攻防の一戦。ソフトバンクはPayPayドームでのロッテ戦で5連敗中で、ペナントレースを左右する重要な決戦となる。ここに至るまでに、ブルペンをどれだけ温存できるかも勝負の分かれ目になるかもしれない。
 ソフトバンク初戦先発のムーアは、対ロッテ戦2試合で防御率2.08。2戦目は東浜、3戦目の和田はともに4連勝中と好調で、ロッテ戦の成績も悪くない。ブルペンに岩崎翔が復帰。チーム全体がこの3連戦に懸ける思いは強いはずだ。

 一方のロッテは初戦の二木がこちらも4連勝中で、しかも長いイニングを投げている。彼の投球次第で残り2戦が楽になるはずだ。2戦目の中村は亜大の先輩との投げ合い。美馬は対ソフトバンク戦4戦4勝と好相性を誇る。打線では中村奨吾がソフトバンク戦15試合で打率.404、2本塁打、13打点と強い。
 ●楽天−西武(楽天生命)
9日(金)塩見貴洋−ニール
10日(土)石橋良太−輿座海人
11日(日)瀧中暸太−松本航

 楽天は2週間前の西武戦で手痛い3連敗。その時と同じ先発陣で挑む今回は何としてもリベンジを果たしたいところだ。

 ただ、初戦先発予定の塩見は今季の西武戦4先発で防御率6.75。21.1回で5本も一発を浴びている。一方、石橋は9月26日の西武戦で5回1失点とまずまずの好投。7月5日を最後に見放されている勝ち星を手にするためには、何とか6イニング以上を投げたい。打線は西武戦4割強の打率を誇る茂木栄五郎を、10日から復帰できるか。一方、浅村栄斗、辰巳涼介がそれぞれ4本塁打。キャプテンの不在はこの2人で補いたい。

 西武は3戦目予定の松本航が対楽天戦4戦2勝と好相性。ただ、打線は2〜4日のロッテ3連戦で計5失点と湿りがち。楽天戦に強いスパンジェンバーグ、メヒアの活躍に期待したい。
 ●日本ハムーオリックス(札幌ドーム)
9日(金)上原健太ー山岡泰輔
10日(土)有原航平−張奕
11日(日)吉田輝星−山崎福也

 5位の日本ハムと最下位のオリックスとの対戦。来季以降を見据えた育成リーグの意味合いを持たせたい。いかに若手の台頭を後押しできるかに焦点を絞るべきだ。

 初戦先発の上原は、2日のソフトバンク戦で初めてカード頭を任されたが、3.1回5失点と炎上。ここからどう立て直してくるかが大事になってくる。3戦目は吉田輝と予想したが、ファームでは立野和明らも好投を見せている。

 オリックスは初戦をエースの山岡で弾みをつけたい。2戦目の張は前回登板の楽天戦で初回に危険球退場。山崎は日本ハム戦で2試合続けてKOされ、また札幌ドームを大の苦手としている。一方、打線は日本ハム戦で打率.289とよく打っており、特に伏見寅威、T−岡田、福田周平あたりが相性がいい。

文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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