【2020ドラフト候補ランキング最終版:1〜10位】早大・早川、近大・佐藤を抑えてプロ志望を表明した高橋が1位に

【2020ドラフト候補ランキング最終版:1〜10位】早大・早川、近大・佐藤を抑えてプロ志望を表明した高橋が1位に

早川(左)は即戦力度、佐藤(右)は驚異的なパワー、そして高橋(中)はスケールの大きさがそれぞれ評価を集めている。写真:大友良行、徳原隆元、山手琢也

10月12日に高校生・大学生のプロ志望届が締め切られたが、大学進学が有力視されていた高橋宏斗(中京大中京高)に続いて、トミー・ジョン手術を受けた山崎伊織(東海大)もプロ入りを表明。また、大学生は秋季リーグ、社会人は都市対抗予選で最後のアピールを繰り広げている。それらの動きも反映しながら、2020年ドラフト候補ランキングの最終版をまとめた。

 毎年のことではあるが、1位抽選を外した球団やウェーバー順によって指名順位は大きく変動する。”生き物”でもあるドラフト会議を楽しむ上で、ぜひこのランキングを参考にしてもらいたい。

【表】ドラフト候補ランキング1〜50位一覧

▼1位:高橋宏斗[投手・中京大中京高](前回順位:1位)
(たかはし・ひろと/右投右打)
将来像:菅野智之(巨人)
 昨年秋から一貫して大学進学希望と言われていたが、最終的にはプロ志望に転じることとなった。現在の実力を考えると大学での4年間は長すぎる印象が強かっただけに、結果としてはプラスとなったのではないだろうか。この1年の成長は見事という他なく、まだまだスケールアップしそうな雰囲気がある。完成度の高さも高校生としては申し分ない。将来性も加味して前回と変わらず1位とした。
タイプ診断:#本格派 #スター候補 #急成長
 ▼2位:伊藤大海[投手・苫小牧駒沢大](前回順位:2位)
(いとう・ひろみ/右投右打/駒大苫小牧高)
将来像:津田恒実(元広島)
 一番人気は早川になることが予想されるが、最終シーズンのピッチング、ここまでの安定感、先発もリリーフもできる汎用性などトータルして考えるとわずかに伊藤が上と判断した。大学2年で鮮烈な全国デビューを果たし、そこからここまで安定して高いパフォーマンスを見せ、最終学年で更にレベルアップしたというのは見事という他ない。リリーフで勝負すれば、一年目からリーグを代表する投手になる可能性も十分だ。
タイプ診断:#リリーフタイプ #火の玉ストレート #地方リーグ

▼3位:早川隆久[投手・早稲田大](前回順位:3位)
(はやかわ・たかひさ/左投左打/木更津総合高)
将来像:和田毅(ソフトバンク)
 最終学年での飛躍で一気にドラフトの目玉となった。8月に行われた春のリーグ戦、現在行われている秋のリーグ戦での成績は抜群で、小宮山悟監督もそのピッチングを絶賛している。出所の見えないフォーム、スピード、コントロール、いずれも一級品だ。不安なのは春先に不調を訴えた肘の状態と、この投球を長く続けられるかどうか。コンディションさえ維持できれば、一年目から先発ローテーションの一角として期待できるだろう。
タイプ診断:#本格派左腕 #先発タイプ
 ▼4位:栗林良吏[投手・トヨタ自動車](前回順位:4位)
(くりばやし・りょうじ/右投右打/愛知黎明→名城大)
将来像:則本昂大(楽天)
 前回のランキングでも触れたが即戦力度ではやはりナンバーワン。都市対抗の第一代表を決める試合でも安定した投球でチームを勝利に導いた。あらゆる球種を高いレベルで操り、たとえストレートが走らなかったとしてもしっかり試合を作ることができる。早川に行くと牽制しながら、一本釣りを狙っている球団もありそうだ。
タイプ診断:#即戦力 #スタミナ

▼5位:佐藤輝明[三塁手兼外野手・近畿大](前回順位:9位)
(さとう・てるあき/右投左打/仁川学院高)
将来像:ランス(元広島)、大化けすれば柳田悠岐(ソフトバンク)
 9月に巨人が1位候補に挙げているという報道が出てから一気に人気が高まり、野手では最も多く入札を集めることが濃厚となった。高い注目で迎えた秋のリーグ戦でも10月18日にはリーグ新記録となる通算14本目のホームランを放つなどしっかりと結果を残している。大型でありながら運動能力が高いのも魅力だ。
タイプ診断:#長距離砲 #未完の大器 #俊足
 ▼6位:木沢尚文[投手・慶応大](前回順位:5位)
(きざわ・なおふみ/右投右打/慶応高)
将来像:大瀬良大地(広島)
 まだ調子の波はあるものの、コンスタントに150キロを超えるスピードをマークする馬力は大きな魅力。それに加えてカットボールなどの変化球も高レベルで、ここぞという場面で三振を奪えるのも長所だ。早川を回避して木沢を狙う球団が出てくる可能性も十分惟あるだろう。
タイプ診断:#ドクターK #剛腕

▼7位:山下舜平大[投手・福岡大大濠高](前回順位:6位)
(やました・しゅんぺいた/右投右打)
将来像:佐々木主浩(元横浜)
 高校生で今年に入って最も評価を上げた投手。昨年まではまだまだ細くバランスも良くなかったが、この1年で別人のように体つきが大きくなり、フォームも見違えるほど力強くなった。190p近い長身から投げ下ろす150キロを超えるストレートは球威も角度も抜群。スケールの大きさでは高校生投手でナンバーワンと言えるだろう。
#剛腕 #スケール大
 ▼8位:牧秀悟[二塁手・中央大](前回順位:8位)
(まき・しゅうご/右投右打/松本第一高)
将来像:中村奨吾(ロッテ)
 秋のリーグ戦では高い注目を集める中、ここまで4割を超える高打率をマークするなどさすがのプレーぶりを見せている。打撃の確実性は佐藤を上回り、間違いなく大学ナンバーワンだ。セカンドの守備も高レベルで積極的な走塁も光る。内野手が手薄な球団はいきなりの入札もあり得るだろう。
タイプ診断:#中距離打者 #三拍子

▼9位:五十幡亮汰[外野手・中央大](前回順位:10位)
(いそばた・りょうた/右投左打/佐野日大高)
将来像:福本豊(元阪急)
 牧とともに秋のリーグ戦では存分に持ち味を発揮。単純な脚力であればプロでもいきなりトップになることは間違いないだろう。加えて盗塁の技術も向上しており、1年目から盗塁王争いを演じる可能性もある。強肩を生かしたセンターの守備、しっかり振り切れる打撃も高レベルだ。
タイプ診断:#神速 #鉄砲型 #リードオフマン
 ▼10位:中森俊介[投手・明石商](前回順位:7位)
(なかもり・しゅんすけ/右投左打)
将来像:前田健太(ドジャース)
 自粛期間明けの6月にはなかなか調子が上がらず、高橋と山下に比べると最終学年での伸び率が小さかったこともあって順位を下げたが、投手としての総合力の高さはやはり高校生離れしたものがある。ストレートと変化球を変わらないフォームで投げられ、簡単に打ちとるピッチングは見事。1位の12人に入ってくる可能性は高い。
タイプ診断:#先発タイプ #完成度 #投球術

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

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