西尾典文が選ぶ2020年ドラフトの「意外な指名」5選。サプライズ1位の“おかわり君2世”、完全ノーマークの27歳右腕がまさか?

西尾典文が選ぶ2020年ドラフトの「意外な指名」5選。サプライズ1位の“おかわり君2世”、完全ノーマークの27歳右腕がまさか?

“おかわり君2世”こと渡部。指名されるとは言われていたが、本人も驚くまさかの1位だった。写真:産経新聞社

26日に行われたプロ野球ドラフト会議では、本指名で74名、育成ドラフトで49名の選手が指名された。その中には、事前の予想通りそれぞれ4球団が競合した佐藤輝明(阪神1位/近畿大)、早川隆久(楽天1位/早稲田大)のような選手もいれば、驚きの指名を受けた選手もいる。今回は年間300試合を現地で取材する西尾典文氏が、2020年ドラフトで意外な指名を受けた選手5人を選んでくれた。

▼渡部健人(西武1位/内野手/桐蔭横浜大)
 早川の外れ1位でサプライズ指名されたスラッガー。事前に1位指名と予想した媒体はほぼ皆無で、本人も会見で「びっくりした」と語っていた。“おかわり君2世”の異名通り、175センチ、110キロの巨漢。走塁も守備もそれなりにこなすが、本質的にはやはり打撃特化の選手だ。この秋のリーグ戦で5戦連発を含む8本塁打を放ったことで注目を集めたが、このタイプの選手はあまり評価が高くなく、まさか1位とは……という感じだった。
 ▼笹川吉康(ソフトバンク2位/外野手/横浜商高)
 高校通算40本塁打を誇る、身長193センチの大型外野手。だが、体重は86キロとまだまだ細身。将来性はあるが、フォームにそれほど力感は感じられず、あっても育成ドラフトでの指名かと思いきや、まさかの本指名2位だった。ただ、あの柳田悠岐も高校時代は長身・細身の外野手。笹川も当たれば大きい打撃が魅力で、球団は“柳田2世”と期待をかけているのかもしれない。

▼伊藤将司(阪神2位/投手/JR東日本)
 今年の都市対抗予選、対NTT東日本戦で、9回1死までノーヒットノーランの快投も見せた社会人2年目のサウスポー。最速146キロで制球も良く、スライダーやカーブなどキレの良い変化球も持ち、常に安定したピッチングを見せる完成度の高い投手だが、逆に言えばそこまですごみはない。また、すでに24歳と年齢が高いこともあって4〜5位での指名を予想していたが、まさかの2位。本人が目標とするのは能見篤史で、投球術を武器に1年目からローテ入りを目指す。
 ▼阿部翔太(オリックス6位/投手/日本生命)
 140キロ台中盤の速球をコントロール良く投げ込む先発タイプの投手だが、すでに社会人5年目の27歳。3年前の2017年の都市対抗予選では、住友金属広畑を相手に延長10回を5安打1失点12奪三振の快投を見せて注目されていたが、まさかの指名漏れ。その後はドラフト候補とは見なされていなかったはずが、オリックスがまさかの指名を敢行した。年齢相応のピッチングをするため即戦力度は高く、試合を作る能力にも定評がある。
 ▼佐藤蓮(阪神3位/投手/上武大)
 188センチ、102キロの恵まれた体格から威力のある速球を投げ込む右腕。8月にはロッテ二軍との練習試合で155キロを計時したことから注目を集めていたが、実は右ヒジの故障もあって大学3年までは1試合も投げていなかった。にもかかわらず、上位候補と言われていた同じ上武大の捕手・古川裕大(日本ハム3位)よりも先に指名された。2位の伊藤とは逆に完全な素材型で伸びしろはあり、将来性を買っての指名とみられる。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

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