防御率は大野と森下がデッドヒート、岡本は本塁打&打点の二冠なるか…セ・リーグのタイトル争いが熱い!

防御率は大野と森下がデッドヒート、岡本は本塁打&打点の二冠なるか…セ・リーグのタイトル争いが熱い!

岡本(左)はこのまま逃げ切って二冠王獲得なるか。大野(右)は昨季に続いて防御率のタイトルを狙う。写真:滝川敏之、産経新聞社

セ・リーグのタイトル争いが熾烈になってきた。

 まず、混乱が起こっているのが首位打者部門だ。現在のトップは打率.328をマークしている佐野恵太(DeNA)だ。今季から主将に就任して、4番に座ってMLBに移籍した筒香嘉智の穴を埋める活躍。一時は最多安打部門でもトップに立っていたが、10月26日の試合でヘッドスライディングを試みた際に、左肩の関節を脱臼。翌日に登録を抹消されている。

 佐野が離脱した中、成績を挙げているのがチームメイトの梶谷隆幸だ。打率部門では2厘差の2位につけ、今にも追い抜きそうだ。最多安打部門も激しい争いとなっていて、現在のトップは大島洋平(中日)の130本で、梶谷はここでも2本差の2位で追っている。

 梶谷は2014年に盗塁王に輝いているが、打撃タイトルはない。もし、逆転の首位打者となれば、チームでは同学年の宮崎敏郎以来。1988年生まれでは坂本勇人(巨人)、柳田悠岐(ソフトバンク)、秋山翔吾(レッズ)に続いてタイトル獲得になる。
  一方、本塁打と打点は巨人の主砲・岡本和真が混戦を抜け出しそうな勢いだ。これまで、本塁打では大山悠輔(阪神)、打点では村上宗隆(ヤクルト)と激しく競り合っていたが、この1週間で3本塁打、8打点と量産。本塁打は2位の丸佳浩(巨人)に2本、3位の村上、大山に3本差。打点は2位の村上に6つの差をつけている。

 村上は残り7試合のうち左打者に不利な甲子園で3試合、極端に投手有利なナゴヤドームで3試合。狭い神宮では1試合にとどまる。一方の岡本は東京ドーム3試合と横浜スタジアム1試合で、状況としては岡本有利と言えるだろう。

 投手部門では、ここに来て防御率部門が際どい争いになっている。現在の1位は1.905の大野雄大(中日)だが、森下暢仁(広島)が猛烈に追い上げて1.907に迫っている。西勇輝(阪神)が2.03で続き、わずかながらタイトル獲得の可能性を残している。
  おそらく、どの投手にとっても次の登板がシーズン最後の先発になるだろう。

 最初に登板するのはおそらく大野雄と西勇で、木曜日が濃厚。大野雄は今季2戦2勝、まだ1点も取られていないDeNA戦。ここでも完封となれば、2年連続の最優秀防御率獲得に大きく前進する。西勇も、相手は3試合で防御率2.14と相性がいいヤクルトだ。

 一方、気になるのは森下だ。もし、木曜日の登板で大野が打ち込まれるようなことがあれば、森下は登板しなくて良くなる。しかし、大野が好投した場合は、どのタイミングで先発するか。中6日の日曜は試合がなく、中5日で土曜日の阪神戦か、中7日開けてのヤクルト戦が濃厚。ちなみに阪神戦が4試合で防御率2.25、ヤクルト戦は同じく4試合で1.00。登板間隔を考えても、ヤクルト戦に投げる可能性が高そうだ。
  エースたちの最終登板。ペナントレースは決着しているが、タイトルを賭けた意地の投球に期待したい。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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