過去3年で2度の世界一リング獲得は2人。3人目になるはずだったプライスは…

過去3年で2度の世界一リング獲得は2人。3人目になるはずだったプライスは…

ベッツ(右)とともに、昨オフにドジャースへ加入したプライス(左)だが、今季はコロナ禍により全休を決断。来季はプレーする姿が見られるだろうか。(C)Getty Images

今季はドジャースが32年ぶりの世界一に輝いた一方で、昨年の世界一チームであるナショナルズはナ・リーグ東地区の最下位に沈んでしまった。ワールドシリーズ連覇は1998〜2000年に3連覇のヤンキースが最後だ。21世紀に入ってからは、ナショナルズのみならず、どのチームも成し遂げていない。

 移籍により、2年続けてワールドシリーズに出場し、世界一の栄光を味わった選手も、01年以降は3人。11〜12年のライアン・テリオ(カーディナルス→ジャイアンツ)、13〜14年のジェイク・ピービー(レッドソックス→ジャイアンツ)、15〜16年のベン・ゾブリスト(ロイヤルズ→カブス)しかいない。ナショナルズの場合、今年のワールドシリーズに出場した選手すら皆無だ。巨人に入団したヘラルド・パーラも、ワールドシリーズと日本シリーズで2年続けて優勝の可能性はなくなった。右ヒザを痛めて離脱し、このまま復帰できないようだ。

 ただ、今年優勝したドジャースには、連続ではないものの、ここ3年間で2度のワールドチャンピオンという選手が2人いる。外野手のムーキー・ベッツと救援投手のジョー・ケリーだ。彼らは、18年にレッドソックスが優勝した時のメンバーだ(しかも、ワールドシリーズの相手はドジャースだった)。ドジャース入団はケリーが1年早く、優勝直後にFAとなり、3年2500万ドルでドジャースへ移った。ベッツは今年2月のトレードでドジャースへやってきて、7月の開幕直前に12年3億6500万ドルの延長契約を交わした。
  ベッツとともにレッドソックスからドジャースへ移ったデビッド・プライスも、3年間で2度の優勝となる可能性はあった。2年前にレッドソックスが優勝を決めた第5戦の勝利投手は、7イニングをソロ本塁打の1失点に抑えたプライスだ。

 プライスは2月にドジャー・スタジアムで行われた入団会見で、ベッツと並んでドジャースのユニフォーム姿を披露。3月にはオープン戦2試合に登板したが、公式戦の登板はなし。これは新型コロナウイルス感染のリスクを考慮し、7月4日にシーズン全休を決断したからだ。この時の声明文には「ワールドシリーズで勝つまでチームメイトを応援する」とある。また、ドジャースのワールドシリーズ進出が決まった直後には、USAトゥディのボブ・ナイテンゲールに「決断を後悔してはいない」と語った。

 プライスの契約は、今シーズンが7年2億1700万ドルの5年目だった。あと2年が残っている。来シーズンは再び、プライスがマウンドに立てるようになることを祈りたい。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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