【日本シリーズ第4戦|採点&寸評:ソフトバンク】初回逆転アーチの柳田を筆頭に甲斐、中村も活躍。2番手・松本の好投も光る

【日本シリーズ第4戦|採点&寸評:ソフトバンク】初回逆転アーチの柳田を筆頭に甲斐、中村も活躍。2番手・松本の好投も光る

マン・オブ・ザ・マッチは柳田だが、2番手として好投し、勝ち投手になった松本(写真)の投球も見事だった。写真:田口有史

[日本シリーズ第4戦]ソフトバンク4−1巨人/11月25日/PayPayドーム

【ソフトバンク・総評】7.5
初回に今シリーズ初めて先制を許したものの、その裏すぐに中村晃の出塁から柳田の本塁打で逆転。2回にも2点を追加すると、いまひとつだった先発の和田毅をあっさりあきらめて継投策へ。6投手が巨人打線をゼロに封じ、昨年に続く4連勝で日本一を決めた。

<先発野手>
1 二 周東佑京 5.5
3打数ノーヒット。7回には死球で出塁して盗塁を試みたが失敗した。個人としては悔しいシリーズになったが、大きな経験となったはずだ。

2 一 中村晃 7.0
先制された直後の第1打席で反撃の口火を切る二塁打。CSから日本シリーズを通じ、勝負所で必ずと言っていいほど活躍したのはさすがだった。

★MAN OF THE MATCH
3 中 柳田悠岐 7.5
第1打席で初球のフォークを叩いて逆転本塁打。嫌なムードを吹き飛ばした。9回にもヒットを放ち、第2戦から3試合連続でマルチ安打を記録した。

4 左 グラシアル 6.0(9回交代)
シリーズを通じて怖い存在であり続けたが、今日は2回に四球を選んだ以外は3打数ノーヒット。芯で捉えた打球もなかった。
 5 右 栗原陵矢 6.0
徹底マークに遭い、第3戦に続いて今日もノーヒット。それでも、最初の2試合のインパクト絶大の活躍が評価されシリーズMVPに選ばれた。

6 指 デスパイネ 6.0
3回に四球を選んだが2打数無安打。第2戦で放ったあの満塁本塁打の後は6打数ノーヒットに終わった。

7 遊 牧原大成 6.5
2回にライト前安打で出塁すると、走者として投手にプレッシャーを与え、甲斐の一発を呼び込んだ。

8 三 松田宣浩 5.5(8回交代)
相変わらず声は元気だったが、最初の2打席は三振に倒れ、第3打席でレフトに大きな当たりを放つもアウト。直後に守備固めを送られて交代した。

9 捕 甲斐拓也 7.0
2回に貴重な追加点となる2ラン本塁打。守っても、好リードで2番手以降の投手をしっかり引っ張った。

<途中出場野手>
上林誠知 −(9回守備)
川瀬晃 −(8回守備)
 <投手>
和田毅 5.5(2回)
初回先頭からいきなり連続二塁打を浴びて先制点を献上。この回だけで35球を費やし、2回を投げ終えたところでマウンドを降りた。

松本裕樹 6.5(2.2回)
和田の後を受けて、しっかりゲームを締め直した。150キロ台を連発するストレートとカーブで巨人打線を翻弄。来季の飛躍に期待したい。

嘉弥真新也 6.5(0.1回)
第2戦に続いてこの日も丸佳浩だけの登板だったが、完璧なピッチングを見せた。一人だけでもしっかりと仕事を果たす。さすがの一言だ。

高橋礼 6.5(1回)
先頭の岡本和真を詰まらせてショートゴロ、続く2人は連続三振。わずか10球でいとも簡単に三者凡退に仕留めた。

岩嵜翔 6.0(1回)
少しボール球は多かったものの、150キロ台半ばに迫るストレートは威力十分で、しっかり三者凡退に仕留めてモイネロにつないだ。
 モイネロ 6.5(1回)
今日は変化球主体の投球で、坂本勇人にはすべてチェンジアップで3球三振。シリーズ通算では3イニングで8奪三振と、影のMVPと言ってもいい活躍だった。

森唯斗 6.0(1回)
今日も制球が安定せず、2人の走者を出してファンを冷や冷やさせたが、それでも無失点に抑えるあたりはさすがだった。

<監督>
工藤公康 7.0
先発の和田を2回で交代させ、5回途中での嘉弥真を投入するなど早めに勝負を仕掛けるさすがの采配。危険を察知する継投策が今年も光り、日本シリーズ12連勝という偉業を成し遂げた。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。高校野球指導者のためのオンラインサロンを開設している。

関連記事(外部サイト)