中日ドラ3指名の高校球界屈指の遊撃手、土田龍空が仮契約。「『龍空』という名前が増えたら嬉しい」

中日ドラ3指名の高校球界屈指の遊撃手、土田龍空が仮契約。「『龍空』という名前が増えたら嬉しい」

強豪・近江高で1年夏から正遊撃手として活躍した土田。「龍空」だけに中日入りは必然だった?写真:どら増田

23日、中日はドラフト3位で指名した土田龍空内野手(近江高)と仮契約を締結した。契約金は4500万円、年俸は600万円(金額は推定)。土田は来年の春季キャンプで臨時コーチを務めることが発表されている中日のレジェンド・立浪和義氏から「指導を受けたい」と貪欲な気持ちを口にしている。

「素直に嬉しいです。思ったより高い評価をいただいて驚きました」

 ドラフト当日、自身のスマートフォンでドラフト中継をマネージャーと見ていたという土田は3位指名という中日の高評価に驚きながら、会見場に現れた。「名前が読まれた瞬間、(会見場に)『行かなきゃ』という気持ちが先に出てしまって、浸る間はなかったですね」。指名された時の心境を素直に語った。

 これまでずっと遊撃でやってきたこともあり、プロでも「ショート一本でいきたい」と言い切った。尊敬しているプロ野球選手は、「同じポジションの西武の源田(壮亮)さん」と話していたが、「見るよりやる方が好きなので」と、普段はあまりプロ野球を見ることがなかったそうだ。
  中日のショートは京田陽太が不動のレギュラーとなっており、さらに2018年のドラフト1位・根尾昂もいる。土田が乗り越えるべき壁は高い。しかし、本人は「京田さんに守備の話を聞いてみたい」「根尾さんとは国体で一緒で、話したことがあります。凄いという印象しかない」と語った上で、「1年目はファームで活躍して、京田さんや根尾さんに追いついて、追い抜かなきゃいけない」と熱い野心を語る。

 多賀章仁監督は「彼は運を持った選手。甲子園とも縁がある。普通、レギュラーを外して1年生を入れるということはないんですよ。でも、チームを勝たせるという考えになった時、彼を使わざるを得なかった。結果、2年連続で甲子園に行けたわけで、すべてはつながってる気がしますね」と笑みを浮かべながら語っていた。8月末に甲子園球場で行われたプロ志望高校生合同練習会への参加も、多賀監督の「挑戦しないでどうするんだ? 今まで挑戦してきたじゃないか」という言葉に押されて出場を決めたという。
  1年秋から3番を務め、高校通算30本塁打。だが、土田の最大の魅力はやはり守備。高校生離れした華麗なグラブさばきは高い評価を受けており、それこそ将来は京田や源田のような名手への成長が期待されている。

 龍空(りゅうく)という名前は両親が「龍のように大きく空を羽ばたいてほしい」という願いを込めてつけられた珍しい名前だが、多賀監督が話していたように、龍(ドラゴン)の運が中日を引き寄せたのかもしれない。「中日に指名されて、みんなから突っ込まれました(笑)。僕が活躍することで、龍空という名前が増えてくれたら嬉しい」。

 対戦したい相手は去就が注目されている巨人の菅野智之。また、近江高の先輩である京山将弥(DeNA)との対戦も「楽しみ」と語っており、今から実現が楽しみだ。「負けず嫌い」な性格という土田。どんな大物や先輩相手でも遠慮なく狙っていくはずだ。
  179cm、79kgと恵まれた体格ながら「合同練習はかなりキツイと思うので、もっと鍛えていきたい」とさらに体力を強化していく考えだという。多賀監督も、「甲子園の100回大会に出た中で、土田が最初にプロへ行った。100回大会は豊作でね。ウチにいた北村恵吾(内野手/中央大)、有馬諒(捕手/関西大)、林優樹(投手/西濃運輸)と住谷湧也(外野手/西濃運輸)も後を追う逸材。ウチからプロ行かせる土田にはしっかりと準備をさせたい」と年内はしっかりとサポートしていく。

「みんなから応援される選手になりたい」。土田龍空のプロ野球生活は年明けとともにスタートする。

取材・文●どら増田

【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。
 

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