外野陣は柳田、吉田ら超ハイレベル。遊撃手は源田? それとも小深田?【氏原英明が選ぶパ・リーグベストナイン】

外野陣は柳田、吉田ら超ハイレベル。遊撃手は源田? それとも小深田?【氏原英明が選ぶパ・リーグベストナイン】

新人ながら好成績を残した小深田(右)は2年連続ベストナインを受賞中の源田(左)を上回ることができるか。写真:滝川敏之

12月17日(木)に行われる『NPB AWARDS 2020』で、新人王やMVPなどとともに両リーグのベストナインが発表される。そこでひと足早く、ベースボールジャーナリストの氏原英明氏が独自に各リーグのベストナインを選出した。

 例年と同じく、熾烈な争いなのが投手部門だ。千賀滉大(ソフトバンク)、石川柊太(ソフトバンク)、涌井秀章(楽天)の3人が11勝で最多勝のタイトルを獲得。これに、8勝ながら防御率リーグ2位の山本由伸(オリックス)が有力候補となる。

 昨季は成績に加えて「打者を圧倒した」印象度で山本を選出したが、今季は千賀を推す。160キロを計測するストレートとカットボール、フォークの組み立てが素晴らしく、現代の最高峰のピッチングスタイルを見せつけた。山本も千賀と同じくレベルは高いが、去年の印象が強すぎたかもしれない。前半だけで8勝を挙げた涌井は後半戦のつまずきが痛かった。とはいえ、所属した3球団すべてで最多勝のタイトルを獲得するとは見事の一言だ。
  外野陣もハイレベルだ。何せ、打撃の上位部門は外野勢ばかりなのだ。打率1位が吉田正尚(オリックス)、2位が柳田悠岐(ソフトバンク)、3位に近藤健介(日本ハム)で、しかもいずれも.340以上のハイアベレージを残している。

 この3人はOPS(出塁率+長打率)も優秀で、こちらは柳田が1.071でダントツ、浅村栄斗(楽天)を挟んで吉田が.966、近藤が.934で続く。西川遥輝(日本ハム)はリーグ4位の打率.306、出塁率も同じく4位の.430を記録して42盗塁も2位だったが、この3人と比べるとさすがに分が悪い。

 一方、難しいのが遊撃手だ。新人王有力候補にも挙げられている小深田大翔(楽天)と、2年連続ベストナイン受賞中の源田壮亮(西武)の争いになる。小深田は打率.288、出塁率.364、OPS.745など主要打撃部門ではほぼすべて源田を上回っている。
  しかし、問題は遊撃手としての出場数が77試合にとどまっている点。二塁との併用があったためだが、源田は全試合出場(先発は119試合)を果たしている。小深田の活躍も素晴らしかったが、ここはより「遊撃手」としての印象が強い源田を選んだ。

 DH部門はロメロ(楽天)と栗山巧(西武)の争いだ。こちらも難しい選択だが、シーズン最後までパフォーマンスを落とさず、停滞気味の打線を支えたベテランの栗山を推したい。
 投手 千賀滉大(ソフトバンク)
捕手 甲斐拓也(ソフトバンク)
一塁 中田翔(日本ハム)
二塁 浅村栄斗(楽天)
三塁 鈴木大地(楽天)
遊撃 源田壮亮(西武)
外野 柳田悠岐(ソフトバンク)
   吉田正尚(オリックス)
   近藤健介(日本ハム)
DH 栗山巧(西武)

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。
 

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