<2020ベストヒット!>ヤクルト残留の山田哲人、7年35億円は球界最長タイ!しかし、過去に「8年総額60億円」を蹴った選手がいた

<2020ベストヒット!>ヤクルト残留の山田哲人、7年35億円は球界最長タイ!しかし、過去に「8年総額60億円」を蹴った選手がいた

注目の山田は“生涯スワローズ”宣言!しかし彼を超える選手が過去にいたのがご存じだろうか。写真:田中研治(山田)、Getty Images

2020年のスポーツ界におけるトピックスを『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回はオフの話題をさらったプロ野球の契約更改を取り上げる。国内FA権を取得した山田哲人が選んだのはヤクルト残留。7年35億円プラス出来高の超大型契約に世間はどよめいたが、過去の球界を振り返ると「8年総額60億円」を蹴った選手もいた。

記事初掲載:2020年11月19日

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 2年連続セ・リーグ最下位に沈んだヤクルトに朗報が届いた。

 歴代最高の二塁手との呼び声高い“ミスタートリプルスリー”、山田哲人とヤクルトスワローズは19日、7年35億円プラス出来高の超大型契約を結んだことを発表した。山田は今季国内FA権を取得し、国内はもちろんメジャー移籍も噂されていたが、“外れ外れ1位”で2011年に入団したチームに骨を埋める決断をしたようだ。

 山田が今回結んだ7年契約は日本球界最長タイの長期契約である。FA移籍や延長契約でも4年という提示は少なくないが、5年になると一気にそのケースは絞られてくる。以下が、5年契約以上を手にした選手たちだ。
 【日本球界契約年数ランキング】
※括弧内の年齢は契約締結時、★マークはFA移籍した選手
●7年
・山田哲人/ヤクルト/二塁手:2021〜27年(28歳)
・柳田悠岐/ソフトバンク/中堅手:2020〜26年(31歳)
・則本昂大/楽天/先発投手:2019〜25年(29歳)
・松中信彦/ソフトバンク/一塁手:2006〜12年(33歳)

●6年
・三浦大輔/横浜/先発投手:2003〜08年(30歳)

●5年
・丸佳広★/巨人/中堅手:2019〜23年(29歳)
・陽岱鋼★/巨人/中堅手:2017〜21年(29歳)
・鳥谷敬/阪神/遊撃手:2015〜19年(34歳)
・森野将彦/中日/三塁手:2009〜13年(30歳)
・荒木雅博/中日/二塁手:2009〜13年(31歳)
・井端弘和/中日/遊撃手:2009〜13年(33歳)
・片岡篤史★/阪神/三塁手:2002〜06年(33歳)
・古田敦也/ヤクルト/捕手:1999〜2003年(34歳)
・清原和博★/巨人/一塁手:1997〜2001年(29歳)

 日本プロ野球で5年以上の契約が結ばれたのは、今回の山田を含めて計13回。最長は7年で、2015年に山田とともにトリプルスリーを達成し、今季のMVP候補に挙げられている柳田悠岐、同じソフトバンクからは史上初の7年契約を手にした“平成唯一の三冠王”の松中信彦、メジャー移籍も噂されながら開幕前に異例の延長契約を結んだ則本昂大の4人がいる。
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記事初掲載:2020年11月28日

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 全体を見ると、やはり巨人が5年以上の契約を与えた球団としては最多を数えるが、実は中日も同数の3名を輩出している。しかも、全員が同じ2008年オフのことだった。最初に契約を交わしたのは井端弘和で、年俸はベースなしの変動制という選択。本人は40歳まで現役を続けるために7年契約を望んでいたというが実現はしなかった。その後に、“アライバ”の荒木雅博と森野将彦も5年契約でFAせずに残留。

 現在の中日は「お金に渋い」イメージがあるかもしれないが、当時は黄金期真っただ中。2007年はリーグ2位からCSを勝ち上がり、球団53年ぶりの日本一を達成した。しかし、同年限りで中軸の福留孝介がメジャーへ移籍し、08年は3位に順位を落とした。そして08年オフにはエースの川上憲伸も渡米を決断。これ以上の主力流出は防がねばならないという事情があったことも、大盤振る舞いをした理由かもしれない。
  日本の場合はFA権を取得するまでに、大学・社会人入団の選手は7年、高卒入団選手は8年を要する。海外FA権は9年だ。高卒1年目から一軍で大活躍し、大きな故障なくプレーした場合でも、FA権を行使できるのは25歳前後。もちろん、これは非常に難しいので、履正社高からプロ入りした山田が28歳でFA権を取得したのは異例のスピードと言えるだろう。

 そして、年数も契約額も山田を超える可能性が高かった選手がいる、松井秀喜だ。巨人でプロ入りした天才打者はプロ1年目からレギュラーに定着すると、2年目に20本塁打、4年目には4打席連続敬遠もあって1本差でタイトルを逃したものの38発。そして6年目、24歳の時に本塁打王・打点王・最高出塁率に輝いた。

 その後も球界最強クラスの打撃成績を残し続けてMVPに選ばれた2000年オフ、巨人は2年後にFA権を取得する“ゴジラ”に「8年総額60億円」を提示した。結果はご存知の通り、松井はこれを受諾せず、02年オフに憧れのヤンキース入団を果たしている。

 今後、「ネクスト山田」「ネクスト松井」のような大型契約を手にしたり、提示されるような選手が現れるのか。その時は日本球界に、本物のスーパースターが誕生したことの証左となるだろう。

構成●SLUGGER編集部

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