【どこよりも早い2021ドラフト候補ランキング:1〜10位】1〜9位はいずれも投手!公立校の高校生右腕がトップの座に

【どこよりも早い2021ドラフト候補ランキング:1〜10位】1〜9位はいずれも投手!公立校の高校生右腕がトップの座に

早川に勝るとも劣らない素質を持つ佐藤(左)、高校生離れした実戦力が自慢の小園(中)、そして野手ではピカイチの徳丸(右)。向こう1年でどれだけ成長を見せてくれるか注目だ。写真:徳原隆元、西尾典文

コロナ禍の影響で昨年11月に予定されていた明治神宮大会は中止されたが、高校野球の秋季大会、大学野球の秋季リーグ、そして東京五輪の影響で冬開催となった都市対抗野球は無事に行われるなど、2021年のドラフト戦線は活発に動き始めている。実際、秋から冬にかけて評価を上げた選手も少なくない。年間300試合以上アマチュア野球を取材しているスポーツライターの西尾典文氏が現時点での2021年ドラフト候補ランキングベスト50を選定。果たしてトップ10はどんな面々だろうか?

【表】2020ドラフト候補ランキング1〜50位一覧

▼1位:小園健太[投手・市立和歌山高]
(こぞの・けんた/右投右打)
将来像:金子弌大(日本ハム)
 好素材の多い高校生投手の中でも現時点でナンバーワンと言える存在。打者の手元で鋭く横に滑るカットボール、落ち方にバリエーションのあるツーシームなどの変化球は高校生とは思えないレベルだ。打者の様子を見ながらテンポ良く打ち取ることができ、試合を作る能力が高い。秋の近畿大会では3試合、22回を投げて防御率0.41、WHIP0.55と圧巻の成績を残した。ストレートのスピードがアベレージで145キロを超えてくれば、間違いなく2021年ドラフトの目玉となるだろう。
タイプ診断:#大型本格派右腕 #多彩な変化球 #スター候補

▼2位:佐藤隼輔[投手・筑波大]
(さとう・しゅんすけ/左投左打/仙台高)
将来像:今永昇太(DeNA)
 仙台高時代から注目を集めたサウスポー。筑波大進学後は1年秋から先発の一角に定着すると、デビューからいきなり44.2回連続無失点を記録し、2年時から大学日本代表にも選ばれるなどリーグを代表する投手へと成長した。軸足一本で真っすぐきれいに立ち、体の近くを沿うようにスムーズに腕を振れるフォームが最大の特長。高校時代は140キロ前後だったストレートが、大学ではコンスタントに145キロを超えるようになり、昨年は150キロの大台も突破している。順調にいけば昨年の早川隆久(早稲田大→楽天1位)に匹敵する存在となる可能性を秘めている投手だ。
タイプ診断:#ミスター0 #本格派サウスポー #フォーム◎
 ▼3位:広畑敦也[投手・三菱自動車倉敷オーシャンズ]
(ひろはた・あつや/右投右打/玉野光南高→帝京大)
将来像:槙原寛己(元巨人)
 2021年の社会人球界を代表する右腕。帝京大時代にも150キロをマークするなど注目を集めていたが、社会人1年目で更にスケールアップ。都市対抗では前年優勝のJFE東日本を相手に開幕戦で1失点完投勝利を収めると、2回戦でもリリーフで3.1回をパーフェクトと圧巻の投球を見せた。コンスタントに150キロを超えるストレートは数字以上の勢いがあり、打者の胸元、アウトローとしっかり投げ分けるコントロールも見事。カットボール、フォークも決め球として十分使えるボールだ。即戦力という意味ではナンバーワンと言える存在だろう。
タイプ診断:#即戦力 #剛腕

▼4位:椋木蓮[投手・東北福祉大]
(むくのき・れん/右投右打/高川学園高)
将来像:増田達至(西武)
 大学球界を代表するリリーフタイプの本格派右腕。3年秋は抑えとして5試合、8回を投げて無失点、15奪三振と圧巻の投球を見せてMVPに輝いた。躍動感溢れるフォームと強さと柔らかさを兼ね備えた腕の振りから投げ込むストレートはコンスタントに150キロを超え、カウントをとるスライダー、決め球のフォークも高レベルだ。大学生にしては少し細身だが、体ができてくればさらなるスケールアップも期待できる。
タイプ診断:#リリーフタイプ #柔軟性
 ▼5位:鈴木勇斗[投手・創価大]
(すずき・ゆうと/左投左打/鹿屋中央高)
将来像:菊池雄星(マリナーズ)
3年秋に急浮上してきた本格派サウスポー。秋のリーグ戦でMVP、最優秀投手、ベストナインの三冠に輝くと、続く横浜市長杯でも圧巻の投球を見せてチームの準優勝に大きく貢献した。上背はないものの下半身の強さは抜群で、バランスの良いフォームから投げ込む150キロを超えるストレートは狙っていてもなかなかとらえられないだけの勢いがある。変化球の制球力が向上すれば、1位指名の可能性が高くなりそうだ。
タイプ診断:#急上昇 #本格派サウスポー

▼6位:畔柳亨丞[投手・中京大中京高]
(くろやなぎ・きょうすけ/右投右打)
将来像:西勇輝(阪神)
 旧チームでは高橋宏斗(中日1位)、松島元希がいたこともあって出番は少なかったが、着実に力をつけて秋からは不動のエースに定着。センバツ出場がかかる大一番となった東海大会の三重高戦では7回を被安打1、11奪三振という圧巻の投球でチームを勝利に導いた。安定した下半身を生かした躍動感あふれるフォームから145キロ前後のストレートと鋭く変化するスライダー、カットボールを自在に操るピッチングは安定感十分。2年秋時点の総合力では先輩の高橋をも上回っている印象だ。最終学年でさらなる成長を見せれば、中京大中京から2年続けてのドラフト1位誕生の可能性も十分にある。
タイプ診断:#急成長 #安定感
 ▼7位:徳山壮磨[投手・早稲田大]
(とくやま・そうま/右投右打/大阪桐蔭高)
将来像:石山泰稚(ヤクルト)
 好素材がひしめく東京六大学の中でも総合力ではナンバーワンと言える存在。高校時代から球持ちの良さは抜群だったが、フォームの躍動感も加わり順調にレベルアップしているように見える。8月に行われた春のリーグ戦では防御率0.00をマークし、先輩の早川隆久(楽天1位)らドラフト1位指名を受けた投手たちを抑えてベストナインも受賞した。大きな欠点がないだけに、スピードのアベレージがもう少し上がれば上位指名の可能性は高い。
タイプ診断:#甲子園優勝投手 #球持ちの良さ

▼8位:風間球打[投手・ノースアジア大明桜高]
(かざま・きゅうた/右投左打)
将来像:石川柊太(ソフトバンク)
 入学時から大器と評判の東北を代表する右腕。2年夏の秋田独自大会では最速150キロをマークし、8月に行われた東北大会(代替大会)でも仙台育英を相手に6回を被安打1、1失点、7奪三振と見事な投球を見せた。長いリーチを生かした豪快な腕の振りが持ち味で、角度のあるストレートは低めでも勢いが落ちない。縦に鋭く変化するスライダー、スプリットも高校生レベルのボールではない。スケールの大きさでは今年の高校生の中でも屈指の存在と言えるだろう。
タイプ診断:#剛腕 #スケール大
 ▼9位:森木大智[投手・高知高]
(もりき・だいち/右投右打)
将来像:大瀬良大地(広島)
 中学軟式で150キロをマークして話題となった四国を代表する右腕。高校進学後は故障に苦しんだ時期もあったものの、秋の高知県大会決勝では明徳義塾を相手に12回を投げて1失点と好投し、改めてそのポテンシャルの高さを見せた。スピードに注目が集まるが、変化球のレベルも高い。四国大会では初戦で敗れて選抜出場は絶望となったが、最終学年ではその悔しさを晴らす快投に期待したい。
タイプ診断:#剛腕 #スーパー中学生
 ▼10位:徳丸天晴[外野手・智弁和歌山高]
(とくまる・てんせい/右投右打)
将来像:大山悠輔(阪神)
 入学直後から強力打線の4番を任せられている右の強打者。堂々とした体格は高校生離れしたものがあり、チームの歴代の強打者と比べても長距離砲としての素質は引けをとらない。昨年までは少し腕力に頼ったスイングが目立ったが、この夏以降は下半身にも強さが出てきた。脚力はそれほど目立たないが、ライトから見せる強肩も魅力。秋の公式戦後にはサードにも取り組んでおり、守備面のレベルアップも期待される。
タイプ診断:#長距離砲 #スター候補

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

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