総額1億ドル以上の大型契約が3件成立しても…2020-21FA市場はやっぱり「冷えていた」?

総額1億ドル以上の大型契約が3件成立しても…2020-21FA市場はやっぱり「冷えていた」?

バウアーの契約は1年目、2年目オフにそれぞれオプトアウトがついていることでも話題を呼んだ。写真:GETTY IMAGES

メジャーリーグのスプリング・トレーニングが予定通り開始。FA選手も、大半が新たな所属先を決めている。とりあえず現時点での契約総額トップ10をまとめると以下のようになる。

1. G・スプリンガー(外野手)ブルージェイズ    6年1億5000万ドル
2. J・リアルミュート(捕手)    フィリーズ    5年1億1500万ドル
3. T・バウアー(先発投手)    ドジャース    3年1億200万ドル
4. D・ラメイヒュー(二塁手)    ヤンキース    6年9000万ドル
5. M・オズーナ(外野手)    ブレーブス    4年6400万ドル
6. L・ヘンドリクス(抑え投手)    ホワイトソックス    3年5400万ドル
7. J・マキャン(捕手)    メッツ    4年4060万ドル
8. J・ターナー(三塁手)    ドジャース    2年3400万ドル
9. M・ブラントリー(外野手)    アストロズ    2年3200万ドル
10. D・グレゴリアス(遊撃手)    フィリーズ    2年2800万ドル
  最も高額契約を手にしたのは、17年のワールドシリーズMVPにして球界最強リードオフのスプリンガーで、年平均2500万ドルの6年契約。攻守を兼備したオールラウンド捕手のリアルミュートはフィリーズとの再契約にサイン。昨年、サイ・ヤング賞を獲得したバウアーをめぐっては、メッツとドジャースが最後まで激しい争奪戦を演じたが、バウアーは生まれ故郷の南カリフォルニアに本拠を置くドジャースを選んだ。

 だが、総額1億ドル以上を得たのはこの3人だけ。改めて振り返ってみると、やはりコロナ禍の影響は少なくなかったと言えそうだ。ちなみに、2019-20オフシーズンはゲリット・コールがヤンキースと9年3億2400万ドルの投手史上最高額の契約を交わしたのを筆頭に、20-21オフには一つもなかった総額2億ドルの超大型契約が3件。総額5000万ドル以上に限っても11件もあった(このオフは6件)。
  そもそも、スプリンガー、バウアー、リアルミュートの総額を足してようやくコールを上回るくらいだから、スケール感がまるで違う。18-19年オフも、全体としては停滞ムードだったが、ブライス・ハーパーがフィリーズと13年3億3000万ドル、マニー・マチャドがパドレスと10年3億ドルという超大型契約を交わしていた。そう考えると20-21年オフは、市場全体としての盛り上がりも、スーパースターのメガディールも、いずれもなかったということになる。

 もちろん、原因をすべてコロナ禍に押し付けるのは浅はかに過ぎる。「超大物」と呼べる選手がそもそもいなかったことや、ヤンキースやカブスなどの有力球団がコストカットモードに走ったことも理由に挙げられるし、ここ数年来の流れとして、各球団がFA大型契約を敬遠していることも見逃せない。マキャンのように、予想以上の好条件を手にした選手も複数いる。 それでも、全体として見れば、好景気に沸いたとはとても言えない。現在も、ゴールドグラブ受賞歴のあるジャッキー・ブラッドリーJr.をはじめ何十人もの有力選手が市場に残っている。彼らが運良く働き場を見つけられたとしても、望み通りの条件は決して得られないだろう。

構成●SLUGGER編集部

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