ドラフト目玉の森木大智と9歳差。事実上の「引退宣告」を乗り越え指名を待つ”もうひとりの高知の剛腕”


ドラフト候補に名前が挙がる高知ファイティングドッグスの平間凜太郎

「今年で27歳。普通だったら引退していますよね」

 そう言って昭和時代の受験生を思わせるメガネの奥の目が笑った。

 四国アイランドリーグplus・高知ファイティングドッグスの平間凜太郎(ひらま・りんたろう)。山梨学院高、専修大、そして日本製鉄東海REXでの3年間を経て、ずっと抱き続けた「NPBに入って活躍する夢」を現実とすべく、2020年より独立リーグの世界へ。187センチ97キロの体格を利した最速153キロのストレートと、「ナイアガラカーブ」とも称される、大きく縦に割れるカーブなどの変化球をあわせ持つ、リーグを代表する守護神だ。

 そんな平間が今も野球を続ける原動力のひとつには、昨年のドラフト会議での「失意」があった......。

【指名漏れの失意を越えて】

 2020年10月26日、ドラフト会議当日。高知ファイティングドッグスの練習場がある高知県越知町で、平間は歓喜の瞬間を待ちわびていた。吉田豊彦監督(元・南海ホークスなど)の指導のもとでフォームが安定し、1年目から45試合に登板して3勝1敗18セーブ。45回3分の1を投げ57奪三振・防御率0.79で最多セーブタイトルを獲得。NPB球団からの調査書も届いていた。

 が、運命は無情である。ドラフト会議開始から3時間が経ち、チームで喜びの記者会見を受けたのは阪神タイガース8位指名を受けた石井大智投手のみ。「石井くんは頑張っている選手。素直に喜べた」と話す一方、当時26歳の平間にとって指名漏れは本人が語ったように事実上の「引退宣告」であるはずだった。

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