小林雅英と藤田宗一のリリーフ論。守護神と鉄腕が語る育成のポイント

藤田宗一×小林雅英 対談(後編)

 日米通算234セーブを挙げ、絶対的守護神として君臨したロッテ時代に"幕張の防波堤"の異名をとった小林雅英と、実働13年で600試合に登板した"鉄腕"藤田宗一による対談。前編ではロッテ31年ぶりの日本一を達成した2005年シーズンを回顧してもらったが、後編では現代のリリーフ論について熱く語ってもらった。

2005年の日本一を語った前編はこちら>>


今でも親交があるという小林雅英氏(写真左)と藤田宗一氏

小林 今シーズンはどのチームもうしろ3枚の固定に苦しんでいる印象がある。とくにセ・リーグは、ほとんどのチームがシーズン序盤でクローザーが交代する非常事態。今の日本人投手だと、山ア康晃(DeNA)が長くクローザーのポジションにいたけど、今シーズン途中で配置転換された。

藤田 勤続疲労があるとは思うけど、ひと昔前のように同じポジションをずっと任せられるレベルの投手が少ない。

小林 理由は何なんでしょうね?

藤田 コントロールがアバウトな投手が増えた気がする。それに尽きるかな。150キロを超すボールを投げる投手は増えたし、変化球のキレも悪くない。ただ、数字に表われないキレや配球、コントロールに課題があるからピッチングにムラが出てしまう。たとえば、どの球種でもしっかり内、外に出し入れできるピッチャーが本当に少なくなった。ここ3、4年で相対的なレベルが落ちているように感じることもある。

小林 単純にスピードだけを追い求めるなら、そこまで難しくはない。ただ、その球をどんな質で、どのコースに投げられるかという意図を持った投球ができていない。

藤田 コーチをしていて、そう感じることはあった?

小林 ありました。あとは精神面です。今の選手はおとなしいというか、確たる自己を持たないといけないところで、自分の主張を通せない子が多い。ときには、コーチの言うことを聞き流すくらいの姿勢はあってもいいと思うんです。

藤田 見ていて、自信なさそうに投げている投手が多い印象もある。

小林 これはベンチにも責任があると思うのですが、見切りが早く、何試合か失敗するとすぐにポジションを変えてしまう。とくにクローザーというポジションは我慢して使っていかないと育たない。そういう使われ方をされる選手もかわいそうですよね。

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