大阪桐蔭、東海大相模に快勝の裏に正捕手を争う2人の熱心な研究あり

◆ 「甲子園交流試合」注目のスラッガー10人>>

 東の横綱・東海大相模(神奈川)と西の横綱・大阪桐蔭による頂上決戦。まさに千秋楽といった雰囲気に包まれた、2020年甲子園交流試合最終日。全国の高校野球ファンが心待ちにした好カードは期待どおりの接戦になり、8回裏に勝ち越した大阪桐蔭が4対2で東海大相模を破った。

 ヒーローになったのは、背番号14をつけ、途中出場ながら決勝の2点タイムリーを放ったキャプテン・薮井駿之裕(やぶい・しゅんのすけ)だった。そして、名勝負を演出した陰の立役者を挙げるなら、藤江星河(せいが)、吉安遼哉(りょうや)のバッテリーだろう。


攻守でチームの勝利に貢献した大阪桐蔭・吉安遼哉

 大阪桐蔭は7日前、大阪独自大会の準決勝で履正社に3対9と完敗。とくに先発した藤江は3回1/3を投げて10安打を浴び、7失点でノックアウトされている。藤江がマウンドを降りた時点で大勢は決していた。

 この履正社戦から立て直し、東海大相模をわずか3安打に封じたバッテリーの功績は大きかった。

 履正社戦の敗戦に強い責任を感じていたのは捕手の吉安である。

「バッテリーが逃げて、弱気になってしまった」

 試合後、吉安は藤江と話し合うだけでなく、バックを守るレギュラー野手、さらにはスタンドで見ていたベンチ外の選手の声も聞いて、自身の反省を深めていった。

「甘く入るのをビビって、外の変化球から入ろうとした球がボールになって、カウントを悪くしたところで甘い球を狙われてしまった」

 独自大会直前の最後の練習試合で腰をひねった吉安は、この履正社戦が久しぶりの公式戦だった。東海大相模との交流試合は高校最後の試合になる。「とにかく楽しもう」と心に決めた。

 東海大相模は1番の鵜沼魁斗(うぬま・かいと)から山村崇嘉(たかよし)、加藤響(ひびき)、西川僚祐(りょうすけ)とドラフト候補がズラリと並ぶ全国屈指の強打線である。だが、吉安は「かわすと後半にしんどくなるから、インコースをガンガン攻めていこう」と藤江と話し合った。

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