女子プロ野球界の“最多勝右腕”が激白 上手投げは「まだ納得いく形ではない」

女子プロ野球界の“最多勝右腕”が激白 上手投げは「まだ納得いく形ではない」

愛知ディオーネ・松谷比菜乃【写真提供:日本女子プロ野球リーグ】

今季8勝を挙げた松谷、育成チーム時代に横手投げから上手投げに変更「まだ納得いく形ではない」

 女子野球でトップチーム昇格1年目で最多8勝を挙げた愛知ディオーネ・松谷比菜乃投手。今季は17試合に登板し、8勝4敗、防御率3.30と好成績を残した。20歳の若きホープに育成チーム時代の大幅なフォーム変更や好調の秘訣、投球に対する考え方などを聞いた。

――トップチームに上がって1年目でしたが、どんな思いでシーズンに臨みましたか。

「今シーズンは先発ローテーションに入ることを目標にプレーしてきました。目標自体は4月に達成することができました。とにかく試合に出て結果を残す。その想いは強く持っていました」

――今季は最多勝獲得。シーズンを通して得たものは?

「自分のピッチングについて、再認識できました。私は打たせてとる投球が持ち味で、各打者にゴロを打たせることを心がけています。そのためにはコントロールがすごく重要で、ストライクゾーンを広く使い、打者に自分のスイングをさせないようにと思って投げています。

 シーズン序盤では、自分の投げたいところにボールをコントロールできました。そういう意味では自分のピッチングができ、結果として現れてくれました。でもシーズン終盤には相手チームからの研究もありましたが、自分の体力面での弱さが出て結果に結び付かなかった試合がありました」

――育成チーム(レイア)時代にフォーム変更があったと聞きました。そのときのことを教えてもらえますか?

「元々サイドスローだった投球フォームを、レイア時代にオーバースローへ変更しました。長いイニング、速いボールを投げるためには、今の投げ方ではダメだと当時の指導者の方に言われ思い切って、フォームを変える決意をしました。これまでの野球人生の中で、ずっと同じフォームで投げていたので抵抗がかなりあったことを覚えています。変更直後は全くうまくいかず、通用しないのではないかと思っていました。それでも必死に練習をして、今ではようやく試合で投げられるレベルになってきたのですが、正直自分の中ではまだ納得いく形で投げられていません」

――独自の調整方法など、好調の秘訣はありますか?

「実は調整方法が無いんです(笑)。チーム状況もあり不規則な間隔で投げることが多かったので、満足いかないコンディションで投げる試合も多かったです。今後の課題として、自分なりの調整方法を見つけるために色々試していきたいです」

――ライバルと感じている選手はいますか?

「京都フローラの三浦伊織選手です。ライバルというよりはすごく意識している選手です。どのボールにも対応してきて、本当に巧い打者なのでピッチャー的にはすごく困る選手ですね。シーズン通しても三浦選手にはよく打たれました。何とか来シーズンは抑えられるようにしたいです」

――来シーズンの目標を教えてください。

「2桁勝利の10勝以上を目指したいです。今シーズン課題であったシーズン終盤でのスタミナ不足はこの冬でしっかり改善できるように練習します。そして自分一人で任せてもらえるように、完投できる体力をつけます。また、多く球数を投げても最後まで指先に力が入れられるよう、握力強化にも取り組んでいきます」

――将来的にどんな選手になりたいですか。

「里綾実選手のような、日本を代表する投手になることです。今は同じチームに居るので自分から積極的に質問に行って、技術やメンタル面など様々なアドバイスをもらっています。将来的に里選手よりすごい選手になりたいです」(Full-Count編集部)

関連記事(外部サイト)