対左腕の打率.118 打者・大谷翔平に「一刀流」のハードル

エンゼルスの二刀流・大谷翔平に「一刀流」のハードル 「投手の逆襲」が影響か

記事まとめ

  • エンゼルスの二刀流・大谷翔平は現在は右肘靱帯部分断裂の影響で投げられず
  • ひたすら打ちまくって勝利に貢献することが求められ、二刀流以上のハードルに
  • 大谷が開幕当初に比べて成績を落としているのは、投手の逆襲が影響しているとも

対左腕の打率.118 打者・大谷翔平に「一刀流」のハードル

対左腕の打率.118 打者・大谷翔平に「一刀流」のハードル

左腕から22打席ぶりの安打(C)共同通信社

大谷翔平(24=エンゼルス)がメジャーでも脚光を浴びたのは、投手と野手、どちらも非凡な能力を発揮する二刀流選手だからだ。

 160キロの剛速球を投げ、135メートルの特大本塁打をかっ飛ばす。かのベーブ・ルース以来、100年ぶりの「ツーウエープレーヤー」であるがゆえに注目された。

 が、現在は右肘靱帯部分断裂の影響で投げられない。そもそも打者としては守備に就かないDHだから、いまの役割はひたすら打ちまくって勝利に貢献すること。求められるハードルは、二刀流をこなしていたとき以上に高くなる。

 日本時間11日現在、打率.274、7本塁打、22打点。しかし、戦列に復帰して以降の成績に限れば21打数4安打の打率.190、1本塁打、2打点。打つことが専門のDHにしては、物足りない数字と言わざるを得ない。

 11日には左腕から22打席ぶりに安打をマークしたことが話題になったものの、「対右腕の打率が.330なのに対して、対左腕は.118。左腕を苦にしているのはDHとしてかなりのマイナスでしょう」と、特派員のひとりがこう続ける。

「実際、相手先発が左腕のときは、スタメンを外れるケースが多い。DHの使えない敵地での交流戦は、守備に就けないこともあって代打での出場になりますが、現状では切り札と呼べるかどうか。同じ左打者でも昨年22本塁打、今季9本塁打のバルブエナの方が内野を守れる分、使い勝手もいいし、首脳陣の評価は高い」

■続くイタチごっこ

 チーム内における立場が微妙なら、相手投手の攻め方も壁になる。

 メジャーは昨年、過去最多の6105本塁打を記録した。

 データに基づく内野手の極端なシフトに対し、打者はシフトの上を越す打球を打つことを心掛けるように。本塁打になりやすい打球の角度が割り出され、打者はホームランを打つ練習すら可能になった。俗に言う「フライボール革命」が史上最多の本塁打を生み出したが、今年は投手の逆襲が始まった。

 11日(日本時間)現在、メジャー全体の打率.247と1試合平均の本塁打数1.14本は、いずれも昨年(打率.255、本塁打1.26本)を下回る一方、1試合平均の三振数8.5は昨年の8.25を上回った。つまり打者は昨年と比べて成績が落ちているのだ。

 ア・リーグのあるスカウトがこう言った。

「打者のフライボール革命に対して、最も有効な球種とされたのは球速の遅いカーブでしたが、打者も次第に対策を練るようになった。いま新たに見直されているのは、打者の手元で鋭く曲がるスライダーです。投手と打者のイタチごっこは今シーズンに入っても続いていて、打者の成績が昨年より落ちているのは、現在は投手が優位に立っているからでしょう。大谷が開幕当初に比べて成績を落としているのは、投手の逆襲が影響しているのですよ」

 例えば、ドジャースが大谷に対して、二、三塁間を遊撃手ひとりで守る極端なシフトを敷くようになったのも、投手の配球とリンクしているに違いない。

 大谷はバントを試みたり、塁に出れば盗塁をしたり、打つこと以外の部分でも目の色を変えているものの、打者一本であるがゆえの壁を果たして打ち破れるのかどうか――。

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