「私、右手がダメみたい」松田鈴英はアプローチを2つのドリルで改善中

「私、右手がダメみたい」松田鈴英はアプローチを2つのドリルで改善中

松田鈴英がコーチと初優勝に向けて取り組んでいることとは?(撮影:秋田義和)

<TOTOジャパンクラシック 事前情報◇1日◇瀬田ゴルフコース 北コース・滋賀県(6,659ヤード・パー72)>

地元・滋賀県で行われる「TOTOジャパンクラシック」に挑む松田鈴英。3週前の「富士通レディース」から3位タイ、4位タイ、3位タイと目下絶好調だ。


松田のゴルフを支えているのが、たぐいまれなるショット力の高さ。ショットの上手さを数値化したボールストライキング(トータルドライビング順位《ドライビングディスタンス順位とフェアウェイキープ率順位を合算したドライバーの上手さを現す数値》とパーオン率順位を合算したランキング)で7位と、ツアーでもかなり上位に入っている。

一方で、パーオンしないホールでパーかそれより良いスコアを獲得する率を表すリカバリー率は平均を下回る71位。本人としても「問題はアプローチだけ」と課題に挙げる部分だ。

アプローチについて松田は「私、右手がダメみたい」という。「アプローチのときに、右手の親指と人差し指で強く握りすぎて、右手に力が入りすぎている。もっと柔らかく握ったほうがいいとコーチからも言われました」。一番の悩みは右手首がアーリーリリース(バックスイングで作った手首の角度が、ダウンスイングで早くほどけてしまうこと)してしまうこと。元々の悪癖で「ショットは治ったのですが、アプローチはなかなか治らなくて」と改善に苦労しているという。

コーチの黒宮幹仁氏が、悪癖が出るとどうなるかを補足する。「アプローチのような短い振り幅であっても、アーリーリリースしてしまうと変にシャフトにストレスをかけてしまい、最下点の位置とかフェースの向きがずれてくる。また、アーリーリリースした場合、変にヘッドが加速してしまうので、手元を止めてブレーキをかけるしかなくなるんです。そうなるとスピンをコントロールできなくなり、止めたいときは止める、転がしたいときは転がすということができない。今年、100ヤード以内でそういった場面がよく見受けられました。グリーンに乗ってもスピンで戻りすぎてこぼれてしまったり。そこが改善できれば、ショットもイメージがついてきますから」

改善のために行っているのが2つのドリル。まずは片手でのバンカーショット。何故ならアーリーリリースしてしまえば、ダフってしまうから。また、松田の場合、左手は上手く使えているので、リズムを養う意味でも用いている。

もう1つが、フジクラの特製練習用シャフトを差したウェッジでのアプローチ練習。このシャフトはカーボン製で硬度がとても軟らかく、松田曰く「ぐにゃぐにゃ」。リズム良く打たなければ、シャフトが変にしなってしまいアプローチどころではなくなってしまう。これを「スピードの感覚を養ってもらいたい」(黒宮氏)と「マスターズGCレディース」の週から取り入れ、リズムを体で覚えている。

すでに最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の出場権もほぼ手中に収め、悲願の初優勝に向かって邁進中の松田。課題が改善されれば、さらなる高みが見えてくる。(文・秋田義和)

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