「半分は彼のおかげ」黄アルムの通算4勝目に欠かせない“優勝請負人”の存在

「半分は彼のおかげ」黄アルムの通算4勝目に欠かせない“優勝請負人”の存在

逆転で今季3勝目を達成した黄アルム(撮影:米山聡明)

<伊藤園レディスゴルフトーナメント 最終日◇11日◇グレートアイランド倶楽部・千葉県(6741ヤード・パー72)>

1打差の2位からスタートした黄アルムが、トータル13アンダーまでスコアを伸ばし、今季3勝目。自身通算4勝目には、信頼を置く人物の存在が欠かせなかった。


「最後の最後まで優勝を確信することはありませんでした。18番のパットも手が震えていました」

終始安定したゴルフを見せたアルムだったが、内心は緊張との戦い。「今週は少しも優勝できる自信はなかった」というなか始まった大会だが、最後は好調な今季を象徴するような強さを見せつけた。特に最終日は、他の追走や失速などで、激しく順位が入れ替わる“荒れた1日”。そんななかでも、「一打一打に集中して」と目の前のプレーに神経を研ぎ澄ませた。

2つスコアを伸ばして迎えた16番パー4でも、「ここまできて緊張しても仕方ない」と残り157ヤードのセカンドショットを、きっちりと3.5mのチャンスにつけバーディ。ここでトータル13アンダーとすると、5番でダボを喫しながら後半5バーディを奪い追い上げてきた同組の永井花奈や、「68」をマークしたアン・ソンジュ(韓国)、「64」で一気に順位を上げた小滝水音らの猛追をかわしきった。

今大会では、かつて長年タッグを組んだ大溝雅教氏にキャディを依頼。これまでに片山晋呉や有村智恵ら数々の選手のバッグを担ぎ、現在は小平智のエースキャディを務める同氏に対して「私が緊張した時には冗談を言ってくれたり、緩み過ぎるとまた気持ちを引き締めてくれる。心理面での駆け引きが上手い」と信頼を口にした。さらに「うるさかったけど…」と笑いながらも、「(優勝の)半分は大溝さんのおかげ。本当に素晴らしいキャディだと思う」と、これで通算29回目の優勝キャディとなった“勝利請負人”に感謝の意を表した。

すでに賞金女王の可能性はないが、これで今季獲得賞金を約8968万円。1億円超も視野に入ってくる。今年5月の「リゾートトラスト レディス」までは5度の予選落ちを喫するなど獲得賞金もわずか約326万円。そんなシーズン序盤を振り返り、「よく上がることができたと思う。私は泣かないタイプだけど、今日は泣きそうになりました」と胸に迫るものも。「本当に最高の1年です」。最高の笑顔で3日間の激戦を締めくくった。(文・間宮輝憲)

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