【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】理事候補者は9人、今後を決める選挙は12・20

【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】理事候補者は9人、今後を決める選挙は12・20

将来がかかった理事選挙はいったいどうなる?(撮影:米山聡明)

日本の女子プロゴルフ界の将来がかかった大事な選挙が行われる。12月20日の日本女子プロゴルフ協会(LPGA)理事候補者候補選定選挙がそれだ。投票によって選ばれた7人の理事が、来年になって行われる総会で最終的に選任されるため、事実上の理事選挙といっていい。その候補者が出そろった。


7人の定員に対して9人が立候補している。現職理事7人のうち、古株の鈴木美重子専務理事が今年2月に65歳となったため、定年で退任。小林浩美会長、原田香里、寺沢範美両副会長、松尾恵、松尾貴子、森本多津子の残る6人は引き続き立候補している。新たに立候補するのが、浅田真弓、かねだひろみ、飯塚由美子の3人となっている。

過去、LPGAの選挙では、派閥や先輩後輩の力関係だけでなく知名度の高さによる人気投票的な色合いが強かったことは否めない。しかし、こういう時期だからこそ、将来を見据えて会員たちはよく考える必要があるだろう。特に、会員になって間もなく、事情が分からない若いプロたちには、そのことを声を大にしていいたい。たとえ現役を引退してからも退会しない限り、会員としてLPGAにかかわっていく期間が誰よりも長いのは、若いプロたちだからだ。

政治家を選ぶ選挙と同じで「え〜、よくわかんない」、「○○がいいっていうから●●さんにしよう」「××さんに入れろって□□さんがいうからそうする」「他に誰がいいかわからないから」などという無責任なことでは、将来の自分たちの首を絞めることになる。

「結婚して現役でなくなれば、協会など関係ない」と思っているかもしれないが、ゴルフに携わる仕事をしていたり、子供がプロになっていたりする可能性も少なくない。そのとき、今のようにツアー人気がなく試合が少なかったり、レッスンを受けに来てくれるゴルファーがいなかったらどうするのか。そこまで考えて投票してほしい。棄権などもってのほかだ。

それぞれの候補者が出しているマニフェスト(公約)をよく読み、本人の評判などにも耳を傾ける必要がある。もちろん、プロ仲間なのだから、候補者本人に話を聞くことも考えればいい。

方法は、都内で行われる選挙当日の直接投票と郵送による不在者投票のみ。9人の候補者名が書かれた紙に「○」をつけるスタイルの1回投票で「○」の数が多い順に当選となる。

ここで考えなければならないのが、何人の候補者に「○」をつけるかだ。本当は、定員の7人までなら、いくつ「○」をつけてもいいのだが、なんとなく7人つけてしまいがち。「あ。この人知ってる」と、7人を無理に選ぶと、結局はただの人気投票になってしまうからだ。

投票する側が、きちんと事前に候補者について調べ、1人でも2人でも(もちろん7人いれば7人でもいいのだが)理事をやってほしい人だけに投票する。そうすれば、自然に将来を考えてくれる理事が選ばれるに違いない。

かつてはさまざまな動きが繰り広げられたものだが、2011年に現会長の小林体制が出来上がって以来、比較的穏やかな日々が続いていた。シーズン中はほぼ毎週、試合が行われ、下部ツアーのステップ・アップも人気。ギャラリーもそこそこ定着していたからだ。

しかし、今回は大きく状況が変わっている。2020年度以降のツアーテレビ放映権をめぐる問題が解決していないままだからだ。ここでもたびたび書いてきたが、LPGAが放映権を持つことを主張。そのこと自体は正当なのだが、主催権を先に明確にしていない上に、各ステークホルダーとのコミュニケーションを全く欠いていることでこじれている。既得権益を守りたいテレビ局側は立腹し、スポンサーは困惑。試合数減の可能性もあるという事態に陥っている。

そんな現状もしっかりわかったうえで、正しい判断をして投票する。将来がかかった理事選挙にどう臨むか。会員全員の意識が今、問われている。(文・小川淳子)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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