「これくらいのどん底は味わったほうがいい」 ゴルフ人生初の苦しみに立ち向かった堀琴音の一年

「これくらいのどん底は味わったほうがいい」 ゴルフ人生初の苦しみに立ち向かった堀琴音の一年

「これくらいのどん底は味わったほうがいい」と前向きさを失わない(撮影:上山敬太)

<大王製紙エリエールレディスオープン 事前情報◇14日◇エリエールゴルフクラブ松山(6525ヤード・パー72)>

「苦しかったですね。すごく苦しかった」。この一年の胸の内をこう話したのが、今季賞金ランク113位(約305万円)に沈む堀琴音だ。「ゴルフをやめたかった」と語るシーズンも、現時点で残るはあと1試合。その状況でも堀は、しっかりと前を向きゴルフに打ち込んでいる。


今季国内開幕前に出場した米女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」で、手首を痛めて大たたきの末に棄権という幕開けとなった2018年。国内3戦目の「Tポイントレディス」から復帰したものの、狂った歯車はなかなか元に戻らなかった。8月の「NEC軽井沢72ゴルフ」までの21戦で予選通過はわずかに1度。“獲得賞金0円”という日々が続いた。ようやく「CAT Ladies」で15位タイと納得のいく成績も出たが、急激な上昇カーブを描くには時間が足りなかった。

今季途中には新たなコーチに師事するなど試行錯誤の日々。そのなかで堀は「状態は悪くありません。一番悪い時と比べたら雲泥の差。0点と80点くらいの違いがある」と自身のプレーに手ごたえも感じつつある。やめたいという気持ちを踏みとどまらせたのは「ここで逃げたら後悔が残る」という思いから。そして「落ち込むのではなく、どうしたらよくなるかを考えるよう導いてくれた人がたくさんいました」と周囲の人々への感謝を口にした。

2015年に初めて手にしたシード選手という肩書を手放すことにはなるが、それについても「苦難はあると思いますが、そういう状況になったので仕方ない」と割り切り、「今はやるしかない」とこれからも真剣にゴルフと向き合っていく。

「ゴルフで苦しんだことはなかった」と振り返る22歳が味わった苦難のシーズン。それでも「ゴルフを始めて15年。こんなに色々と自分で考えたこともなかった。でも、これくらいのどん底は味わったほうがいい」と、この経験も今後の糧にする。その表情に陰りは見えなかった。(文・間宮輝憲)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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