候補は3人だけ!? 今年の賞金女王を占う3つの条件【データ好き記者Aの大胆予想】

候補は3人だけ!? 今年の賞金女王を占う3つの条件【データ好き記者Aの大胆予想】

昨年3勝の成田美寿々が女王候補筆頭?(撮影:米山聡明)

3月7日(木)から行われる「ダイキンオーキッドレディス」で、いよいよ2019年の女子ツアーが幕を開ける。果たして今年の賞金女王は誰が戴冠するのか。今年もデータ好きの記者Aがズバリ大胆予想!


■当年のスタッツは予想できないからこそ、過去のデータに頼る
心技体。全ての要素がそろわなければ得ることができない称号・賞金女王。当然、技術一つとってもショット、アプローチ、パターと全てにスキがないことが最低条件だが、これまでの顔ぶれを見てもショットメーカー、パット巧者、ハイレベルな総合力…と特徴は様々だ。

そのため、『このスタッツが高い人が賞金女王になる!』というデータ予想は難しい。何よりも、開幕前からその年のスタッツを予想することは非常に困難である。とはいえ、賞金女王を予想することもツアーを見る醍醐味だろう。そこで過去10年の賞金女王のあらゆるデータを調べて、賞金女王となる必須の条件をあぶり出した。

■前年実績は必須! 優勝&賞金ランクトップ10は最低条件
賞金女王となった10人のうち9人が前年に優勝している。唯一優勝していなかったのは、日本ツアー参戦初年度だった2010年のアン・ソンジュ(韓国)だけ。前年度から勝って弾みをつけることが、女王への道の第一歩といえそうだ。

また、同じく参戦初年度だった10年のソンジュを除き、全員がシード選手として出場しており、賞金ランキングトップ10以内に入っている。さらに13年の森田理香子、18年のソンジュを除けばトップ5以内に入っていた。

加えて、10年のアン・ソンジュを除く全員が前年に25試合以上出場している。当然試合数は増減するため一概には言えないが、怪我などがあっても、しっかりと試合に出て前年から結果を残していることが一つのポイントといえるだろう。

【過去10年の賞金女王の前年度成績】
選手名/出場試合数/前年度勝利数/賞金ランキング
横峯さくら/29試合/1勝/3位
アン・ソンジュ/日本ツアー出場なし
アン・ソンジュ/27試合/4勝/1位
全美貞/25試合/1勝/3位
森田理香子/34試合/1勝/7位
アン・ソンジュ/27試合/2勝/4位
イ・ボミ/31試合/3勝/3位
イ・ボミ/32試合/7勝/1位
鈴木愛/32試合/2勝/5位
アン・ソンジュ/29試合/1勝/10位

【2019年該当者】
アン・ソンジュ、申ジエ、比嘉真美子、成田美寿々、黄アルム、勝みなみ、岡山絵里

■得意なコースでしっかりと結果を出せる
10年のソンジュ、13年の森田理香子を除く8人が戴冠年を含めて同一大会で2勝以上を経験。うち、全美貞(韓国)、ソンジュ、イ・ボミ(韓国)、鈴木愛の4人は女王戴冠年以前にすでに同一大会で2勝以上していた。また、横峯、11年、14年、18年のソンジュ、美貞、15年、16年のボミは戴冠年度に過去優勝大会で優勝。ちなみに森田も2勝はしていなかったが、優勝&3位の実績があった。得意な舞台でしっかりと結果を出せることも女王に求められる資質の一つ。

【過去10年の賞金女王の複数回優勝試合】※()内は優勝年、大会名は現在のもの
●09年 横峯さくら:「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(06、09)」、「ニチレイレディス(06、09)」、「大王製紙エリエールレディスオープン(08、14)」、「伊藤園レディス(09、13)」、「マンシングウェアレディース東海クラシック(09、13)」、「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース(10、13)」
●10、11、14、18年 アン・ソンジュ:「ダイキンオーキッドレディス(10、17)」、「スタンレーレディス(10、14、16)」、「SANKYOレディースオープン(10、11)」、「富士通レディース(10、14)」、「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ(11、12)」、「サントリーレディス(11、14)」、「ニトリレディス(12、13、18)」、「ヤマハレディース(14、18)」、「センチュリー21レディス(15、16)」
●12年 全美貞:「北海道meijiカップ(06、09)」、「フィランソロピー LPGAプレイヤーズ チャンピオンシップ(06、08※現在はなし)」、「樋口久子 三菱電機レディス(07、09、12)」、「リゾートトラストレディス(08、09、12)」、「ヨネックスレディス(09、10)」、「ヨコハマタイヤ PRGRレディスカップ(13、17)」
15、16年 イ・ボミ:「ヨコハマタイヤ PRGRレディスカップ(12、16)」、「伊藤園レディス(12、15、16)」、「ほけんの窓口レディース(14、15)」、「アース・モンダミンカップ(15、16)」、「CAT Ladies(16、17)」
●17年 鈴木愛:「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯(14、16)」、「ほけんの窓口レディース(17、18)」

【2019年該当者※賞金シードのみ】
アン・ソンジュ、申ジエ、鈴木愛、成田美寿々、テレサ・ルー、李知姫、上田桃子、有村智恵、全美貞、大山志保、佐伯三貴

■4日間大会、難しいセッティングでも強さを発揮できる
10人中7人が女王戴冠前年までに公式戦優勝経験がある。なかったのは10年、11年のソンジュ、13年の森田だが、ソンジュは戴冠年の11年に「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で優勝。森田は、公式戦優勝こそなかったが、女王戴冠年に4日間大会で2勝を挙げている。タフな4日間大会、難しいセッティングで勝てる選手でなければ女王の座はつかめない。

【過去10年の賞金女王の公式戦優勝】
横峯さくら:「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(06、09)」
アン・ソンジュ:「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ(11、12)」
全美貞:「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(11)」
森田理香子:優勝なし
イ・ボミ:「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(12)、日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯(13)」
鈴木愛:「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯(14、16)」

【2019年該当者※賞金シードのみ】
アン・ソンジュ、申ジエ、鈴木愛、成田美寿々、テレサ・ルー、李知姫、有村智恵、全美貞、キム・ハヌル、大山志保、佐伯三貴

■全てに当てはまるのは3人だけ 27歳を迎える成田美寿々に期待大
では、ここまでのデータに今年該当している選手は3人。昨年度女王のソンジュ、ジエ、成田美寿々となっている。中でもソンジュが14年に、ボミが15年に戴冠した27歳に今年なる成田には大いに期待したいところだ。過去10年の賞金女王の平均年齢は25.9歳となっている。

ちなみに17年に該当していたのはボミ、ジエ、鈴木、美貞、李知姫(韓国)の5人。18年を見てみると鈴木、テレサ・ルー(台湾)、ジエ、知姫、美貞、ソンジュの6人だった。

■ダークホースは決意の日本参戦ベ・ソンウ アン・ソンジュの参戦前年よりも成績は上
ここまで日本ツアー参戦初年度ということでデータが不足していたため、例外としてきた10年女王のソンジュ。とはいえ全く無視するわけにもいかない。今シーズンは昨季の韓国ツアー賞金ランキング2位の実力者、ペ・ソンウが参戦するからである。そこでソンジュとソンウ、そして同じく日本1年目から活躍したイ・ミニョン(賞金ランク2位)ら3人の日本参戦前年度の韓国ツアー成績を比較してみた。

アン・ソンジュ:出場試合15試合、2勝、賞金ランキング3位
イ・ミニョン:出場試合27試合、1勝、賞金ランキング7位
ペ・ソンウ:出場試合25試合、2勝、賞金ランキング2位

この数字は韓国ツアー賞金女王の冠を持って参戦したボミ(初年度賞金ランク40位)、ハヌル(初年度賞金ランク23位)とも何ら遜色はない。

イ・ボミ:出場試合19試合、3勝、賞金ランキング1位
キム・ハヌル:出場試合23試合、未勝利、賞金ランキング9位

データ以外の部分でも期待は大きい。「ディフェンディングの大会以外は日本に専念したいと思っています」と話しているとおり、韓国人選手の参戦初年度にありがちな契約の都合上、日韓を行ったり来たり…ということもない。日本に腰を据えてプレーできるのは非常に大きい。

加えて17年まで行われていた4大ツアー対抗戦「THE QUEENS presented by KOWA」に15年から3年連続で韓国ツアー代表として出場するなど、日本のコースで戦った経験も生きてきそうだ。

今季からの制度変更で、来年の出場権をかけたQTには日本女子プロゴルフ協会の正会員しか出場できなくなる。ソンウが今年のQTまでに正会員となるためにはプロテスト合格、ツアー優勝、賞金シード獲得しかなく、19年のみ当該年度最終プロテスト出場者で、合格順位より2打差までの者、10月15日時点での世界ランク50位以内(19年3月5日時点で37位)でもQTに出場できるが、それはあくまで今年だけ。つまり結果を出さなければ、継続して日本ツアーにフル参戦することはできなくなる。それだけの覚悟を持ってやってくる25歳は、賞金女王争いの台風の目となりそうだ。

■オカルト!? 信憑性アリ!? その他の興味深いデータ
その他、2019年にまつわる一風変わったデータを集めてみた。信じるか信じないかは貴方次第!?

・過去10年で日本勢が賞金女王となったのはWBC開催年のみ(古閑美保、森田理香子、鈴木愛。ちなみに第1回大会となった06年は大山志保)
・消費税導入年は名字、もしくは名前が「ア」から始まる(ト阿玉、福嶋晃子、アン・ソンジュ)
・今年4作目が公開される、マーベル・スタジオ製作の映画『アベンジャーズ』の最新作が公開される年は韓国人選手が賞金女王(アン・ソンジュ、イ・ボミ、全美貞)
・2000年以降に箱根駅伝で初優勝の大学が勝った年は賞金女王も初めての選手が戴冠する(不動裕理、大山志保、横峯さくら、イ・ボミ)

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