【勝者のギア】2季ぶり優勝の上田桃子 自分のために組まれた“特製パター”で決めたクラッチパット

【勝者のギア】2季ぶり優勝の上田桃子 自分のために組まれた“特製パター”で決めたクラッチパット

上田桃子、“特製パター”で2季ぶりの勝利を引き寄せた(撮影:佐々木啓)

<Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント 最終日◇24日◇茨木国際ゴルフ倶楽部(大阪府)◇6240ヤード・パー71>

2日目を終え1打差の2位タイにつけていた上田桃子が、5バーディ・3ボギーの「69」をマークし、トータル6アンダーでツアー14勝目。最終日を前に発症した右手中指の痛みを乗り越えてつかんだ2季ぶりの優勝だった。


それは突然だった。「寝ている時に、あまりの痛さで目が覚めた。一瞬、毒で刺されたのではと思うくらいの痛みが右手に走りました」。原因不明の症状が、突如上田を襲った。指を曲げることもできず、早朝から針治療などで応急処置。それでも「左手じゃなくてよかった。右手の痛みなら何とかなる」とクラブを握り、申ジエ(韓国)らとの死闘を制した。

メーカー担当者が「感覚を大事にする選手」と評する上田は、クラブ変更をめったにしない選手。セッティングは昨年と同じで、前回優勝時(2017年10月マスターズGCレディース)と比較しても、60度のウェッジがキャロウェイの『X FORGED』から『MACK DADDY FORGED』に変わったくらいだ。

そんな上田だが、今大会の2日目からパターのシャフトを変更した。それはエースパターの「オデッセイ WHITE RIZE iX #1SH」のグリップとヘッドはそのままに、今年2月に発売された「ストロークラボ」のシャフトを装着したもの。上田向けに組まれた“特製パター”だ。

このシャフトの特徴は、カーボンとスチールの複合シャフトという点。メーカー担当者は、「これまでのスチールだけのシャフトより軽くなり、その分のウエイトをグリップとヘッドに振り分けました。これにより、ストロークを安定させることができます」とその狙いを明かす。実際に上田も、「すごく振りやすい」と効果を感じとり、大会中にもかかわらず即採用した。

その効果もあってか、初日「34」だったパット数が、2日目になると「31」、さらに最終日は「30」と徐々に上向いた。さらに最終日の14番では、10mのバーディパットを沈め、この日一番のガッツポーズ。一時は3打差をつけられていたジエに追いつく“クラッチパット”をこのパターで決め、一気に流れを引き寄せた。

「これからの目標は“心・技・体”を整えること。今日の優勝はラッキーだっただけで、この3つが整って勝ったとは言えない。それが整った時の景色を見てみたいですね」。ベテランの域に差し掛かってきた32歳が口にした飽くなき向上心。「スキのない選手になりたい」という自らが描く理想の選手像に近づくため、これからもストイックにゴルフを追求し続ける。

【上田桃子のクラブセッティング(WITB=What’s in the Bag)】
1W:キャロウェイ GBB EPIC STAR
(9.5°、グラファイトデザイン ツアーAD TP-6/SR/45インチ)
3W:キャロウェイ X-HOT PRO(15度)
5W:キャロウェイ X-HOT PRO(19度)
UT:タイトリスト 816 H1(23度、27度)
6I〜PW:キャロウェイ APEX16
AW:キャロウェイ X FORGED(50度、54度)
SW:キャロウェイ MACK DADDY FORGED(60度)
PT:オデッセイ WHITE RIZE iX #1SH
B:キャロウェイ CHROME SOFT X

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