「ここは日本か?」 大応援を背に渋野日向子は後半「30」のビックリ2位発進

「ここは日本か?」 大応援を背に渋野日向子は後半「30」のビックリ2位発進

コーチがキャディ 二人三脚でロケットスタートの渋野日向子(撮影:村上航)

<全英AIG女子オープン 初日◇1日◇ウォーバーンGC(イングランド)◇6585ヤード・パー72>

パットが入らなければショットで攻めればいい。メジャー初出場の渋野日向子が、7バーディ・1ボギーの「66」をマーク。後半は10番から3連続、上がりも2連続バーディ締め。終わってみれば、首位と1打差の2位タイで初の大舞台を走り抜けた。


朝早いスタートだったため、ホールアウト時点では単独首位に立った。「自分でもびっくり。なんでこんなにバーディが獲れているのかと、気持ち悪かった(笑)」。驚きの結果に自らも戸惑いを見せたが、バーディ量産の裏には渋野らしい戦略が隠れていた。

出だしから微妙なラインのパットにてこずり、「ボギーを打ってから、ヤケクソでピンを狙って行こうと思いました(笑)」と、ピンデッドのアイアンショットを連発した。「傾斜を使って寄せたりとか考えたけどダメだった」前半の反省を生かし、後半の快進撃を生み出した。

4番のボギー後は攻め一辺倒ゴルフで、8番でこの日初バーディを奪うと、後半のバーディはほぼピン筋に飛んだ。10番は約9メートル残ったが、「これが入ってくれて流れに乗れた」と、その後はベタピン連発。11番のパー5では3打目がもう少しでカップインのイージーバーディ。13番以降のバーディでもっとも長かったのは奥からねじ込んだ最終ホールの4メートル。おもしろいように決まるパットに、渋野を追いかけた日本のファンもお祭り状態だった。

初の海外試合に気持ちは変わらないとしていた渋野だが、地元は黙っていない。日の丸のうちわを振り、大応援団が声援を送り続けた。「ここは日本か?というくらい(笑)。すごくやりやすかったし応援の声もたくさん聞こえたのでうれしかった」と、地元の岡山から駆けつけた大勢のファンをバーディラッシュで楽しませた。

昨年のプロテストに合格し、本格的なツアー参戦が初とは思えないプレーで一躍人気者の座を射止めた。実は昨年6月、プロ入り前に出場した「アース・モンダミンカップ」ではホールインワンを達成し600万円を獲得し大きな話題となった。そして迎えた今季は、国内ツアールーキーとして、ここまですでに2勝。それに加えて、今度は世界にも“Shibuno”の名をとどろかせた。

現地メディアもまったく情報がない渋野には興味津々。『4月に国内初優勝を果たしたのがメジャーなら、今回は世界のメジャーで優勝を狙う?』の問いにも、「そんなのゼロです(笑)」と、普段と変わらぬ明るさで海外メディアのインタビュアーを笑わせた。「とりあえず予選通過をしたい」という目標も上昇修正は今のところなし。それでも「明日も攻めのゴルフをするかな(笑)」と、初日と同じスタイルを崩すつもりはない。

変わらぬ明るさと積極果敢なゴルフがあす以降もさえ渡るのか。すい星のごとく国内ツアーに現れたシンデレラガールが、今度はヨーロッパの地でも旋風を巻き起こしそうだ。(文・高桑均)

<ゴルフ情報ALBA.Net>