渋野日向子、1万4000人を超えるギャラリーにスマイルプレゼント 大記録目前に現地の反応は?

渋野日向子、1万4000人を超えるギャラリーにスマイルプレゼント 大記録目前に現地の反応は?

ホールアウト後も子ども達にサインをし、記念撮影に応じる渋野日向子(撮影:村上航)

<全英AIG女子オープン 3日目◇3日◇ウォーバーンGC(イングランド)◇6585ヤード・パー72>

渋野日向子が初の海外試合で笑顔を振りまき、世界を驚かせている。今季の海外女子メジャー最終戦「全英AIG女子オープン」3日目を終え、2位に2打差をつけて単独トップ。現地も、日本から来た20歳の快進撃に沸いている。


前半は1バーディ・2ボギー。9番では3パットボギーを喫し、10番ティ横の茶店に駆け込んだ。「3パットボギーがいちばん嫌いで、ブチッと切れた」と、ここで“間”をとり怒りを静めると、直後にすぐさまバーディ。さらにそこからは怒濤のバーディラッシュ。上がり2ホールもバーディで、スマイル満載のバックナインを締めくくった。

「おなかがすいて吐きそうだった(笑)。1日の半分が終わっているのにそこからスタートですもん(笑)」。午後2時50分スタートは未体験の時間。加えてスロープレーが当たり前の米ツアーにおいて、ホールアウトが夜になるのは当たり前。この日は午後7時に迫る時間にホールアウト。そんな体験を乗り越えて、トップの座を射止めた。

日本からの応援団に加え、現地の日本人ギャラリー、さらには地元のゴルフファンも渋野を追った。ホールを消化するごとに人は増えていく。現地でも渋野の笑顔は大きな話題となっており、「あんなに笑顔でゴルフをしている選手を見たことがない」、「スマイルがビューティフル」、「シンデレラ!」など、現地メディア、英国人ファンも渋野を絶賛した。

17番で3メートルのバーディパットを沈め単独トップ。勢いに乗り18番ティに向かうとき、ハプニングが起きた。まっすぐに前を見つめ、声援に応えながら歩みを進めた渋野の右側に小さな子どもが3人。短い腕を一生懸命伸ばし、ハイタッチをおねだり。すると渋野は満面のスマイルでこたえ、3人目の子どもとハイタッチをしたときだった。プレゼントのおねだりが入ると、驚きの行動に出る。

「楽しいです。小さな子もハイタッチとかしてくれてうれしかった。あれは無視できない。バーディを獲って気分が良かったかもしれないけど、下を向いていても小さい子は目に入るので」。プレゼントをねだられ立ち止まった渋野は、はめていたグローブにサインをし、子どもに渡し、さらには記念撮影にも応じ、さらに花開いたスマイルで、最終ホールも完璧な3打を並べて大歓声を浴びた。

「予選通過できたらいいかなと思っていたくらい」と気楽に乗り込んだ初メジャー。この日も「緊張はなかった」としたが、流れを切るのも自分なら、それを戻すのも自分自身。とにかく攻めに攻めて、ゴルフの流れもファンの声援も一気に呼び込んだ。この日コースを訪れたのは1万4000人強。日本から来たスマイルシンデレラは、その中心でゴルフの楽しさを存分に伝えた。

「ゴルフをして、楽しんで、笑う」とは、米ゴルフチャンネルのコメンテーターが渋野を形容した言葉。ここまではセンセーショナルな活躍を見せるが、勝負は残り18ホール。最後にとびっきりの笑顔を届けることができるのか。世界中が渋野の笑顔を待っている。(文・高桑均)

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