頭痛、ノド痛…体調不良も渋野日向子は3打差好発進 グリーン周りで魅せた18ホール

頭痛、ノド痛…体調不良も渋野日向子は3打差好発進 グリーン周りで魅せた18ホール

渋野日向子は体調不良も、さすがのプレー(撮影:佐々木啓)

<北海道meijiカップ 初日◇9日◇札幌国際CC 島松コース(北海道)◇6531ヤード・パー72>

早朝から強い雨が降るなか、多くのギャラリーが集まった札幌国際CC島松コース。10時を過ぎるころには、その人たちが1番ティイングエリアをぐるりと囲む。そんななか10時30分過ぎに、渋野日向子、成田美寿々、小祝さくらが登場。大きな拍手が起こった。注目を一身に集める渋野は、「先週のAIG全英女子オープン優勝 渋野日向子」というスタートコールとともに、コースに飛び出した。この直前には、降り続いていた雨もピタリと止んだ。


渋野にとって今週の試合は、英国での激戦を終え、すぐさま迎える大会。優勝したことで帰国後には大フィーバーが巻き起こり、慣れない毎日を送った。その結果、前日のプロアマ後は練習もしないでコースを後にするほどの疲労がのしかかっている。この日も、「頭とノドが痛いし、体がしんどい」と、ベストコンディションとはほど遠い状態でのプレーとなった。

1番では、いきなりのボギーを喫した。ここは「セカンドでどれくらい飛距離が出るかなど、分からない部分も多かったし仕方ないと思っていました。アプローチ練習もしましたが、感覚もグリーンの状態も分からなくて」と割り切ったが、その後も1バーディ・1ボギー。アンダーパー圏内に入れないまま、1オーバーでハーフターンを迎えた。

45分ほどあったインターバルでは、30分を睡眠に費やした。「ラウンド中に寝たのは初めてです。寝ている途中は完全に意識がなかった」。ホールをこなしても、しんどさは抜けなかったが、この睡眠でプレーも“目を覚ました”。

12番パー5では、残り50ヤードのアプローチがピンに直撃し、左6mの位置まで弾かれる“不運”も。しかし、その後のバーディパットをねじ込み、ここでイーブンに戻した。16番でも傾斜の強い左ラフからのセカンドショットを手前3mにつけて、スコアを伸ばした。最終18番パー5では、世界を制した技術も見せつけた。残り72ヤードの3打目に56度のウェッジを振り抜くと、ピンを越えたボールはバックスピンで戻り、2mの位置へ。「グリーンの傾斜が強かったので、バックスピンを狙いました」というイメージ通りのプレーをバーディにつなげ、ギリギリの状態のなか2アンダー・11位タイで初日を終えた。

この日は右に抜けるショットや、アイアンをダフる場面も目に入ってきた。フェアウェイキープは14ホール中8ホール、パーオン率は61%と、ショットはまだまだという状態。それでも「グリーンを外しながらもアプローチをしっかり寄せてのパーが、特に後半は多かった」と崩れることなく、首位と3打差で終えたのはさすがの一言だ。「オーバーパーは打てないというのは頭の片隅にありました。最低でもイーブンと思ってましたが、それ以上の結果が出てよかったです」と、日本ツアーで19ラウンド連続オーバーパーなしをキープできたことにも胸をなでおろした。

同い年の小祝、さらに念願だった成田とのラウンドも、「私がこういう状態だったので、迷惑をかけたかなと思います。それでも話しかけてくれたり、私が歩くのが遅かったら後ろから押してくれたり…ありがたかったです」と恐縮しながらも、力になった。

「明日もきょうと同じように欲張らず。でもアンダーパーでは回りたいです」。この日もラウンド後の練習は行わずホテルへ“直帰”。明日は土曜日ということもあり、さらなるフィーバーも予想されるが、ギリギリの状態のなかメジャーチャンピオンらしさを見せつける。(文・間宮輝憲)

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