渋野日向子、悔しさと笑顔のコントラスト【カメラマンの景色】

渋野日向子、悔しさと笑顔のコントラスト【カメラマンの景色】

悔しかった大会でも最後にはこの笑顔 渋野の魅力がつまった1枚だ(撮影:佐々木啓)

毎週、ゴルフツアー会場で選手たちを撮影し続けるプロカメラマン。インサイドロープでプロゴルファーの凄みや熱気を感じ、ときおり会話のやりとりを見聞きするなど、“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な景色を紹介する。【NEC軽井沢72ゴルフトーナメント編】


トータル14アンダー・首位タイという状況で18番グリーンに上がった渋野日向子。ここでバーディを獲れば優勝、パーならプレーオフという正念場を迎えた。

大ギャラリーが固唾をのんで見守る中、約4.5mのバーディパットを外すと、返しの2mのパーパットもカップをかすることもなく、まさかの3パットボギー。ぎゅっとパターを握りしめ、悔しそうな表情を浮かべての終演となった。ホールアウト後の記者会見でも「ただただ、自分に情けない」と“スマイル・シンデレラ”の厳しい表情が目立った。

そんななか、大会を撮影した佐々木啓カメラマンが選んだのは、その表情とは正反対の笑顔の1枚。大会の新人賞を受賞した渋野が、優勝した穴井詩と並んで写っている。「パーパットを外した直後の表情や、インタビューの様子を見ていると相当悔しかったのだと思います。それでも、笑顔で穴井選手を祝福したり、ベストアマの安田祐香選手と一緒に写真を撮ったりと、楽しんでいる姿が見られました」。

ホールアウト後、クラブハウスに戻って悔し涙を流した渋野。自身が「涙は人前で見せるものではない」と気丈に話したとおり、ロッカールームで悔しさを晴らし、人前に出るときはそんな姿を一切見せなかった。「気持ちの切り替えのはやさも、渋野選手の魅力なのだと感じました」と佐々木カメラマン。渋野らしさが表現された1枚といえる。

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