日本の老舗メーカー・本間ゴルフが欧州ツアー開幕戦を主催した理由

日本の老舗メーカー・本間ゴルフが欧州ツアー開幕戦を主催した理由

HONMA香港オープンを初主催 本間ゴルフ取締役・菱沼信之氏に話を聞いた(撮影:岩本芳弘)

グローバル戦略を掲げる老舗ゴルフクラブメーカー「本間ゴルフ」が、2019年の欧州ツアー開幕戦「HONMA香港オープン」を初主催した。


戦いの舞台は120年以上の歴史がある名門・香港GC。日本からは宮里優作、小林伸太郎、川村昌弘の3選手が出場した。さらに2017年欧州ツアー年間王者のトミー・フリートウッド(イングランド)のほか、マスターズチャンピオンであるセルヒオ・ガルシア(スペイン)、パトリック・リード(米国)の2選手も駆けつけ、大会を大いに盛り上げた。優勝したのはイングランドの新星、アーロン・ライ。うれしい欧州レギュラーツアーでの初優勝だった。

なぜ本間ゴルフは欧州ツアーの大会を主催しようと考えたか。日本はもちろん、アジアでは抜群の認知度を誇る本間ゴルフだが、欧米ではそれほど知られていないというのが大きな理由だ。将来的にグローバルブランドへと成長させるため、米ツアーと肩を並べるほどのレベルになった欧州ツアーの大会を主催することで、まずはどんなブランドなのかを知ってもらう狙いがあるという。世界へ発信する第一歩として、ビジネス界の中心地である「香港」を開催地に選んだのも納得だ。

大会前、本間ゴルフ取締役・菱沼信之氏に話を聞いた。

「いきなり遠い欧州で開催するより、“HONMA”というブランドとの親和性を持たせる意味でも、香港というグローバルの中心地で開かれる欧州ツアーの大会に冠をつけて開催することは、ビジネスを含めいろんなメッセージをしっかり発信できるいい機会だと思っています」

外資系ブランドが圧倒的なシェアを占める欧米市場に打って出る「本間ゴルフ」。最大の強みは60年の歴史の中で培われた高品質と、それを支えるクラフトマンシップだ。「HONMA香港オープン」のギャラリープラザには、本間ゴルフの中でも特に高い技術を持つ「マスタークラフトマン」と呼ばれる3人の職人が酒田工場から来場。シャフトの巻き方や塗装などを実演し、ブースを訪れる人々に本間ゴルフのものづくりを熱心にアピールしていた。

「これまで大量生産、大量消費という流れが、ここ2、30年続いてきたと思います。ですが、また改めて世界中の人々が、いい製品に対してお金を払い、いい製品を選ぶことに時間をかけるようになってきました。本間ゴルフのものづくりは高品質なだけでなく、テクノロジーも両立している。そういう新しい価値を持ったブランドだということを、世界のゴルファーに発信、提供できればと考えています」(菱沼)

2015年から3年間、日本男子ツアー「HONMA TOURWORLD CUP」を主催した経験をベースに、今、トーナメントを通して欧米への発信を始めたところだ。

「トーナメントを主催することで、露出というかプレゼンテーションしていくことは非常に力強いものがあると思っていますし、ゴルフメーカーがやることも大事だと考えています。トーナメントを通じて子どもたちがゴルフと触れる機会を作ったり、地域との密着やゴルフ業界の活性化など、いろいろな方面に新たなつながりをつくる。それは国内も海外も同じです。そうすることが我々のミッションだと思っています」(菱沼)

すべては世界で認められるグローバルブランドになるために。アジアでの確固たる信頼を基盤に、本間ゴルフのグルーバル戦略がまた一つ、欧米へ向けて動き始めた。

<ゴルフ情報ALBA.Net>