“なにくそ”バウンスバックに土壇場の猛チャージ 渋野日向子は小樽でも“らしさ”全開

“なにくそ”バウンスバックに土壇場の猛チャージ 渋野日向子は小樽でも“らしさ”全開

渋野日向子 この立ち姿もサマになっています!(撮影:岩本芳弘)

<ニトリレディス 初日◇29日◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇6650ヤード・パー72◇>

綱渡りのラウンドも、渋野日向子らしい。急性副鼻腔炎を乗り越えて出場した「ニトリレディス」初日。中盤まで2オーバーと苦しみながらも上がり3ホールで連続バーディを奪い「71」でラウンド。1アンダー・19位タイで初日を終えた。


難攻不落の小樽カントリー倶楽部でも、“シブコ”はシブコだった。インコースからスタートした渋野は16番までパーを並べる展開が続いたが、17番で4mのバーディチャンスからまさかの3パットでボギーが先に来る展開。難ホール16番できっちりとパーセーブをしただけに、悪い流れが押し寄せる。それでも、18番では残り100ヤードからの2打目を1.5mに寄せてバーディ。すぐさま取り返し、イーブンパーに戻して折り返した。

しかし、1番でティショットが木に当たる不運も重なって2打目がフェアウェイに出すだけで、このホールはボギー。さらに3番でもスコアを落として2オーバー。一気にスコアを落としてしまう。

だが、海外女子メジャーを制した女王はモノが違った。7番で久々のバーディを奪うと、8番でも残り113ヤードの2打目を1.5mにつけてバーディを奪取。圧巻は9番パー5。残り223ヤードからの2打目を3Wで乗せて2オン成功。18mのイーグルパットをきっちり2つで沈めてド派手なバーディ締め。小樽に集まったギャラリーの大歓声を引き出した。

気持ちの入ったバウンスバックに、土壇場での怒濤のバーディラッシュ。まさに渋野といった展開となった。現在バウンスバック率(ボギーかそれより悪いスコアとしたホールの直後のホールで、バーディかそれよりいいスコアを獲得する率)は2位に4%以上引き離し堂々の1位。この日の18番のティショットでも、いつものボギーを叩いた後のように“このやろう”と怒りの気持ちを込めて振り抜き、先に打った鈴木のショットのかなり前を行く280ヤードドライブ。この気迫のこもったティショットがバーディにつながった。

後半の強さは言わずもがな。優勝した「全英AIG女子オープン」では、後半9ホールで4日間合計18バーディを奪って、ボギーなし。この日もバックナインでスコアを伸ばした。「いつもスロースターターなので(笑)。最近調子よかったけど、また戻った(笑)」。思えば全英の最終日だって3番で4パットを喫し、ダブルボギーを叩いていた。途中ダメでも取り返す。これこそが真骨頂だ。

全英会場のウォーバーンGCでも日本のツアーと変わらずに笑顔を忘れず“よそ行き”のプレーをしなかったことが、「難しい」と話していたコースでも功を奏したのはいうまでもない。どこに行っても変わらない。それがシブコの強さだ。(文・秋田義和)

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