プロだけど…スタッツは「あまり見たくなかった」 現実逃避から脱却した竹内美雪が掲げる“指標”

プロだけど…スタッツは「あまり見たくなかった」 現実逃避から脱却した竹内美雪が掲げる“指標”

スタッツ見直しでパットがパッとよくなった竹内美雪(撮影:米山聡明)

<ゴルフ5レディス 2日目◇7日◇GOLF5カントリーサニーフィールド(茨城県)◇6380ヤード・パー72>

現実を直視し、課題を明確にしたことがスコアアップのカギとなった。連日の「68」でトータル8アンダー・6位タイまで順位を上げた竹内美雪。さらなる上位進出のため、指標におく『パット数』をクリアし、優勝争いに名乗りを挙げた。


4番パー4で4mを沈めてバーディを先行させると、6番のボギーを挟み、7番パー5で1mを流し込みバウンスバックに成功。後半に入っても13番で1m、14番で4m、17番で4mのチャンスを決めて、バーディを積み重ねていった。「パット数が目標にしていた20台(27回)だったので、すごくうれしいです! 明日も同じことができるように、今からしっかり練習します」。そう言って笑顔がはじけた。

前日も同じく「68」をマーク。しかし、きょうとは真逆の感想だった。パット数が30だったことで、「すごく悔しい。パット時のリズムが速くなってしまいました」と浮かぬ表情すら浮かべた。スコアよりも内容。目標を達成したうえでの好スコアでないと、意味がない。

この意識が芽生えたのには、きっかけがあった。これまで、「あまり見たくなかった。現実逃避をしていました」というスタッツを見つめることで、自らの“弱点”を浮き彫りにした。竹内のコーチを務める日本ツアー1勝の金愛淑(キム・エイスク)とともに各数字をチェック。そこで、まずは『パーオン率』と『パット数』の成績を上げていく目標を掲げた。

レギュラーツアー35試合に出場しながら賞金ランキング97位に終わった昨年は、パーオン率が62.2222%の85位。パット数はパーオンホールが1.9022の94位、1ラウンド当たりが30.4941の76位。時に残酷な数字だが、何よりも現実をうつし出すのも事実。「客観的に自分を見ることが必要だと思いました。これまで気を使っていない部分でした」。開幕前から何時間も練習グリーンの上でボールを転がす姿を見かけたが、この取り組みが原動力となっている。

さらに、竹内が「師匠」と慕う申ジエ(韓国)からのアシストも大きい。開幕2戦目の「ヨコハマタイヤ PRGRレディス」の際に、ジエから勧められたマレット型のオデッセイ『ストロークラボ』が今のエースパターとなっている。「転がりがよく、直進性があるので、今の竹内さんに合っていると思った」(ジエ)という理由から渡されたパターとともに、日々のレベルアップに励んでいる。“師匠”はそんな姿に、「私のアドバイスを信じて頑張ってくれるのはうれしい」と目を細めた。

2日目を終え、竹内と4打差のトップに立つ一人は、そのジエだ。逆転するためには「教わる点が多い。ゴルフだけでなく私生活の面でも勉強になる存在」という大きな背中を越える必要がある。優勝も視野に入る位置だが、そんな状況でも、こだわるのは「内容」だ。「ジエさんを意識するのではなく、自分のプレーに集中できればいいなと思います」。そして、その集中するポイントは、今の竹内にははっきりと見えている。(文・間宮輝憲)

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