3・4・5・6・7・8・9・10! “賞金全額寄付”へ…故郷への思いを体現した8連続バーディ【カメラマンの景色】

3・4・5・6・7・8・9・10! “賞金全額寄付”へ…故郷への思いを体現した8連続バーディ【カメラマンの景色】

キレイに並んだスコアボードの数字が成田の強い気持ちを体現したものに感じる(撮影:上山敬太)

毎週、ゴルフツアー会場で選手たちを撮影し続けるプロカメラマン。インサイドロープでプロゴルファーの凄みや熱気を感じ、ときおり会話のやりとりを見聞きするなど、“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な景色を紹介する。【富士通レディース編】


千葉県の東急セブンハンドレッドクラブで行われた先週の「富士通レディース」。古江彩佳のアマチュアVで幕を閉じた大会だったが、開幕前には胸を痛めるできごとが起こった。

それが10月12日に日本列島を襲った大型の台風19号。記録的大雨を降らせ、会場の千葉県も大きな被害を受けた。千葉は、9月9日に上陸した台風15号でも甚大な被害を受けており、その爪痕がまだ深く残るなかでの被災となった。

そんな状況のなか、大きな声を挙げたのが地元出身のディフェンディングチャンピオン・成田美寿々だった。プレーヤーズ委員会協力のもと、成田直筆の「千葉へ届け!」と書かれた缶バッジ400個を制作し、選手らはそれをつけてプレーした。さらに開幕前には、この大会で獲得した賞金の全額寄付を明言。強い気持ちを胸に臨む3日間となった。

すると初日の1番パー5、さらに2番パー4で連続バーディを奪取。この最高の滑り出しを撮影していた上山敬太カメラマンは、「これはしばらくプレーを見守ろう」と、その後も成田の組に多くの時間を割いた。しかし、その日はそこからスコアを伸ばすことなく2アンダー発進となった。

だが翌日、大きな見せ場が。成田は、1番から8番までツアー最多タイとなる8連続バーディを奪ったのだった。この日の上山カメラマンは、当初別の組についていたため、「(組につくのが)1日早かった…」と少し“とほほ”な気分となったが、強い気持ちを体現するかのようなプレーは、やはり印象に残るものとなった。

写真のなかのボードで、“成田美寿々”という名前の横にキレイに並んだ『3・4・5・6・7・8・9・10』という数字は圧巻。これまで自己最高だった6連続も塗り替えた成田は、9番こそ「プレッシャーというより、獲りにいって力が入ってしまった」とボギーを喫したが、その思いが伝わってくるような土曜日のフロントナインだった。

<ゴルフ情報ALBA.Net>